つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

リチャード・ギアと「忠犬ハチ公」・・・

2009-07-19 | 
 先日、米俳優のリチャード・ギアが、主演映画「HACHI 約束の犬」のPRで来日したそうだ。この「HACHI」は、1987年にヒットした邦画「ハチ公物語」をハリウッドがリメークしたもので、舞台を、渋谷駅前から米東海岸の架空の町・ベッドリッジ駅に置き換え、主人に忠誠を誓い、けなげに待ち続ける「HACHI」の姿を描いた感動作だそうである。日本語吹き替え版でリチャード扮するパーカー教授の声は、あのソフトバンクのCMで有名なお父さん犬の声の北大路欣也とか、日本では8月8日に公開されるそうである。
 リチャード・ギアは滞在中、東京・JR渋谷駅前のハチ公銅像を訪れ花輪を捧げたり、「徹子の部屋」や「笑っていいとも」などのテレビ番組にも出演、また、東北・楽天と千葉ロッテの試合の始球式に登場するなど、多くの話題を振りまいて帰国した。
 リチャード・ギアは1949年8月生まれだからもうすぐ60歳。彼の映画はあまり記憶にないのだが、1990年作の『プリティ・ウーマン』はおもしろかった。「ウォール街きっての実業家が気まぐれにコールガールと一週間のアシスタント契約を結ぶ。しかし、彼女は瞬く間にエレガントな女性に変身、その美しさと強さに彼は次第に心魅かれていく…」というストーリーは「マイ・フェア・レディ」の現代版だといわれ、若い女性に大人気だったそうである。

 ちなみに日本の「ハチ公物語」は、1924年から東京帝国大学(現・東京大学)農学部の教授、上野英三郎に飼われていた秋田犬の雑種「ハチ」が主人公。ハチは教授が存命中、いつも玄関先や門の前で見送り、時には最寄駅である渋谷駅まで送り迎えすることもあったという。翌年5月に上野氏が急逝した後も、毎日渋谷駅前で主人の帰りを待ち続けたとされ、東京朝日新聞の記事により世間一般に知れ渡ったという。主人を慕うハチの一途な姿は人々に感銘を与え、「忠犬」と呼ばれるようになったというのである。
 ハチは1935年3月、渋谷川に架かる稲荷橋付近の路地で死亡。死後間もなく東京大学農学部において病理解剖が行われた結果、心臓と肝臓に大量のフィラリアが寄生し、そのために腹水が溜まっていたそうだ。が、一方、胃の中に焼き鳥のものと思われる串が3、4本見つかっていたおり、これが消化器官を傷つけていたことが死因ではないかともいわれている。
 そのことから、ハチが主人の死後も毎日渋谷駅に行っていた本当の理由は、主人の送り迎えではなく、駅前の屋台の焼き鳥屋からもらえるエサが目当てだったという説もあり、「忠犬ハチ公」は朝日新聞が作り上げた作り話だともいわれたとか。まあ、畜生だからそれもありうることだろうが、遺体は剥製にされ、国立科学博物館に保存されているそうだから、ハチは美談の「忠犬ハチ公」でなくてはならないのである。
 現在のハチ公像は、48年に製作された2代目だそうで、初代は第二次世界大戦中に金属回収令で接収されたというから、ハチ公も戦争の被害者? なのである。


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2 コメント

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Unknown (相棒)
2009-07-19 22:41:56
今晩は。
リチャード・ギアといえばやはり「愛と青春の旅立ち」です。
ヒーロー、ヒロイン共にいわゆる”成功”したハッピーエンド、そして一種のアメリカンドリームと言ってもいいでしょう。
この時のリチャード・ギア、はっきり言って演技はまだまだ。
周りを固める出演者の力量と比べるとどうしても力不足だと思いました。
それでもこういうストーリーはどうしても拍手を贈りたいと思うのです。

プリティー・ウーマン、過去に流行った曲の題名です。
あまりに出来すぎな感じもありますがまあ楽しめました。
ジュリア・ロバーツも可愛かった。

しかしリチャード・ギアも還暦ですか。
まあ私もそれだけ歳を重ねているわけですね。
いつも素敵なイラスト、今回も若々しい私の憧れていた頃の姿で感動物です。
できれば士官養成学校の角刈りも見たいものです。
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Unknown (オールドレディー)
2009-07-20 08:23:40
♠相棒さま
「愛と青春の旅立ち」、題名だけは知っていますが、あまり好きな俳優ではないので観ていないかも…。
いい俳優といえばほとんどが同年代です。最近の映画でもいいものもいい俳優もいるのでしょうが、どうも最近の映画のスピード感には付いてゆけません。
シットリとした大人向けの映画があればいいのですが、無理ですね。

似顔絵はどうしても若い頃になります。老いてなおも魅力溢れるというのはなかなかいませんね。
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