『 カウンセリング熊 』 アラン・アーキン
今江祥智・遠藤育枝(共訳)
そう、この本はもう19年ぐらい前に刊行されたんだ。
読んでから随分と時がたち忘れていた。
「リラックマ生活」の絵本を観ていて思い出した。
カウンセリング熊とはいったい何・・・・?
この本を初めて見た時の思いです。
(ちなみに原題はThe Clearing)
発端にはじまり、経緯(いきさつ)、広場、自分、滞在
修行、対話、祈り、解釈、別離、真理、過去、空白
我慢、浄化、献身、復活などずっとならんだ23章の
目次!
訳者の凝りようがうかがえると同時になにやら観念の
世界が見え隠れしてかなりたじろぐが
寓話の系列にはいる物語だけで一気に読める良本です。
様々の理由で大熊のもとへ集まってきた動物達は
それぞれに自分の裡にある自分自身を見つけようと
それぞれのかたちで苦悩する。
大熊はそれをじっと眺めていて
時には何やら暗示的な言葉をもらしたりするが
結局はめいめいが自分自身の力で癒し、回復して
いくところを見守っているようだ。
「問いかける」のも「答える」のもとどのつまりは
自分自身である。・・・といったところにこそ
自分のアイデンティティが見つけられるのでは
とは(訳者の言葉)です。
癒し・・・
2つの熊の本を見ながら<癒し>について考えてしまった。
<言葉>って本当に不思議
ほんの<一言>でも幸せを感じることがある。
そして<言葉>なんて要らないときもある。
一人っきりになる。その時はじめて癒しの意味を知る。