「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

『 カウンセリング熊 』

2007-05-25 08:48:38 | 書籍・絵本

   

  『 カウンセリング熊 』  アラン・アーキン
                 今江祥智・遠藤育枝(共訳)

  そう、この本はもう19年ぐらい前に刊行されたんだ。
  読んでから随分と時がたち忘れていた。
  「リラックマ生活」の絵本を観ていて思い出した。

  カウンセリング熊とはいったい何・・・・?
  この本を初めて見た時の思いです。
  (ちなみに原題はThe Clearing)
  発端にはじまり、経緯(いきさつ)、広場、自分、滞在
  修行、対話、祈り、解釈、別離、真理、過去、空白
  我慢、浄化、献身、復活などずっとならんだ23章の
  目次!
  訳者の凝りようがうかがえると同時になにやら観念の
  世界が見え隠れしてかなりたじろぐが
  寓話の系列にはいる物語だけで一気に読める良本です。

  様々の理由で大熊のもとへ集まってきた動物達は
  それぞれに自分の裡にある自分自身を見つけようと
  それぞれのかたちで苦悩する。

  大熊はそれをじっと眺めていて
  時には何やら暗示的な言葉をもらしたりするが
  結局はめいめいが自分自身の力で癒し、回復して
  いくところを見守っているようだ。

  「問いかける」のも「答える」のもとどのつまりは
  自分自身である。・・・といったところにこそ
  自分のアイデンティティが見つけられるのでは
  とは(訳者の言葉)です。

  癒し・・・
  2つの熊の本を見ながら<癒し>について考えてしまった。
   <言葉>って本当に不思議 
  ほんの<一言>でも幸せを感じることがある。
  そして<言葉>なんて要らないときもある。
  一人っきりになる。その時はじめて癒しの意味を知る。 

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