ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

結局、マネジメントは何をどうすることか②

2009-05-15 | ISO外論
良い点を見つけそれを実行する手助けをしよう。
水平展開という言葉がある。
良い点の水平展開は、していても楽しい。
人にも頼みやすいし、協力してもらえる人が増える。

自分が腹が立って人に文句を言うときのことを考えてみればわかることだが、文句を言ったあとの気まずさ、孤立感は決して気分よいものではない。
まして、いわれた人のことを考えると、特別なことを除いてあまり文句を言いたくはない。

文句を言わなくてもすむ方法があるのか考えてみたい。
前向きな目標を立てて、その達成の支援をする。
目標達成が難しければ力を貸すなり、中間的目標に切り替える。

そうすればほめること、良いことが見つけられるはずである。
相手のよい点を見つけるのは結局のところ自分の心掛け次第である。
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結局、マネジメントとは何をどうすることか

2009-05-14 | ISO外論
ドラッカーのマネジメントとは「良い点をますます良くすること」という定義が気に入っている。良い点を良くすることにより、悪い点を無意味にすること、と続く。

人間批判は多くの人ができる。
悪い点を見つけることより、いい点を見つけることのほうが難しい。
悪い点を見つけてもそれを指摘するのは難しい。よほど信頼関係がないと素直に聞いてくれないことが多い。指摘するほうも相手を思いやっての指摘だが気を使う。できることなら、悪い点を指摘するより良い点を指摘してそれを伸ばす手伝いをするほうがいい。

悪い点を指摘するにはコツがいる。
その原因はなにか。
できれば本人に気がつかせたいがどうするか。
そんな時、良い点を伸ばすことで悪い点が治れば、良い点を指摘し良い点を実行できるように力を貸せばよい。

マネジメントは常日頃の行動だから、自分が良い点を指摘したほうが自分自身も気分がよいし、相手の成長も見届ける気にもなる。

文句ばかり言う人や悪いことをいう人は、組織に仲間を作りにくい。
だからよい点を見つける訓練をしよう。
自分自身も楽しくなれるのがすぐわかるだろう。
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実践活動4、製品、品質を中心としたプロセスの管理

2009-05-13 | ISO外論
ISO9001の最大の貢献は製品開発のプロセスを明確にしたことである。
製品の企画、設計、生産準備、生産などの一連のプロセスとその活動を明確にして、多くの企業の品質保証や品質管理の活動を見えるようにした。
この基本の活動があれば安心して企業間の取引ができることは、市場をオープンにし産業の活性化に役立つはずである。

当然のこと企業内の各部門の協力体制や連携も向上するはずである。
また一連のプロセスが明確になれば、プロセスの上流段階の各部門が集結することで問題の早期解決に役立つはずである。そのような活動をISOTSでは部門横断的アプローチと呼んでいる。
日本では上流管理などとよび、NASAではコンカレントエンジニアリングなどとよんでいる。

品質を作るプロセスで組織の各部門の活動を整理すると、部門間の問題が見えてくる。
部門間連携のまずさは組織における潜在的問題である。
これをどう解決するかの具体的方法まではISOは踏み込んでないが、製品、品質を中心としたプロセスを明確にすることで多くの改善すべき問題がみえてくる。
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実践活動3、PDCAによる継続的改善

2009-05-12 | ISO外論
デミング博士の示唆により日本で生まれたPDCAがISOマネジメントシステムにとりあげられていることは、今は消えつつある日本の品質文化を再発見する機会を提供してくれている。
ISOで継続的改善が日本の主張により加えられたことも誇るべきことである。

PDCAを動かす根底にデミング博士の言う「燃える情熱」がなければならない。
「品質の飽くなき追及」という言葉も死語になったのだろうか。
品質重視の継続的改善を企業文化にしよう。
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実践活動2、ひとづくり、ものづくり

2009-05-11 | ISO外論
多くの経営資源の中でもっとも重要な資源は「ひと」である。
ISOで人を重視して人の技能(力量)を評価して、教育訓練の必要性を要求事項にあげているのは注目すべきことである。

いまのような不況の中で派遣切りが当たり前に行われている時代にISOの要求事項をどのように解釈したらよいだろうか。
人の質が製品の質を作るということを建前として言えても、重要である人に教育投資を惜しまない企業は少ない。

またISOは製品の品質に直接関係する作業者の技能だけでなく、マネジメントの技能の向上にも役立つ。
スタッフの統計的手法の理解などの技能も要求される。

日本が元気だったころに多くの企業で実践されていた教育という人に対する経営資源の投入がなされる時、また元気な日本を見ることができるようになるであろう。
そんなきっかけにISOがなればいいと思う。
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実践活動1、方針、目標の展開と管理

2009-05-10 | ISO外論
ISOを経営基盤の整備に活用するために最初にすべきことは、組織のベクトルを合わせ、正しく機能しているところとそうでないところを見分けることである。
そのためには方針や目標が正しくなければならないが、ある程度の建前で検討された方針や目標が今後進むべき方向と逆であることはないだろうから、現状考えられる方針や目標からスタートすれば間違いはない筈である。
この方針、目標に対して組織の各部門がどのように機能するか、方針の展開と自部門ですべき今後の活動が分かれば、組織の現状把握ができる。

この一番初めの現状把握が大切である。
まだ理解されてないISOをどう進めるかでなく、組織の身の丈に合った方針や目標に対して何が必要がという現状を把握することにより、現状の危機感や今後のチャンスについての共通認識が得られる。

目標と現状のギャップが問題点だから、各部門が問題点をどのように認識しているか、その解決のため自部門で取り組むべきことの自覚ができているかを知ることは必要である。
組織の総合力を出すために、強い点、逆の問題点が正しく把握されているか。
自部門の役割が正しく認識され、責任、権限が明確か。
良い製品、品質を作るために組織は機能しているか。
などの現状の把握ができる。
これがISOを進めるためのスタートである。
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5つの実践活動

2009-05-09 | ISO外論
7つのISOの原則の次に、5つの実践活動をまとめる。
1、 マネジメントの実践活動:方針、目標の展開と管理
2、 人づくり
3、 製品を中心としたプロセスの管理
4、 継続的改善
5、 マネジメントシステムを顧客、市場にアピールする

ISOというとすぐ文書化となるが、文書化の目的は実践活動の基盤を固めることにある。
そのため5つの実践活動の基盤と相互関連をまとめたものが、文書化の目指すところである。
当然のこと、これらの5つは現状の経営体質を強化することが目的であるので、現状のどのような経営課題や問題点を解決させるものか明確にして取り組むことは言うまでもない。
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原則7.総合化:トータル

2009-05-08 | ISO外論
自動車や電機などの組立産業が日本のものづくりの発展に多くの寄与をしたことは疑いのない事実であるが、組立産業の存在価値や使命はなにかを考えてみたい。

良い部品を組み立てればよい製品ができるかというとそう簡単にいかない。
部分、部分の総和以上の機能を全体がはたすようになることを相乗効果:シナジー効果というが、シナジー効果という付加価値が組立産業の存在理由である。
ところが困ったことにシナジー効果はプラスのみに働くのではなく、マイナスにも働く。
ビック3といわれた自動車組立産業がおかしくなったのは、あまりにも巨大化しすぎて環境変化についていけなくなったからであろう。

組織も同様でそれぞれの部門が目標に向かって進んでいる場合は問題ないが、部門や階層の利害が相反して効果を消しあっていないか反省する必要がある。

ISOの目的の一つに組織やシステムの見直しがあるのは、それらを放置しておくと形骸化、官僚化するからである。本来の目的を忘れたISOは組織を硬直化する恐れがある。
その点でISOは両刃の剣である。

方針や目標の展開と管理は組織のベクトルを合わせるために機能しているか。
責任、権限の明確化は大切だが、セクショナリズムの解消に役立つよう配慮されているだろうか。
是正すべき問題は人に関する問題が多いが、人の教育を十分しているだろうか。
部門間・階層間の問題がシステム作成時に十分検討されているだろうか。

ISOはマネジメントシステムである。
マネジメントの目でトータルにものを見て推進していきたい。
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原則6、ネットワーク型経営

2009-05-07 | ISO外論
不祥事を犯した多くの企業に共通することは、内部の都合が優先して外部を見ないことである。
「公器」などという言葉は古臭いかもしれないが、企業は内部指向の強い自己完結型でなく、外に開いた「ネットワーク型」がのぞましい。

もう少し説明することを許してほしい。
内部でできることは効率化やコストダウンである。
新しい価値観は絶えず外部からくる。
自己完結型で唯我独尊のワンマン経営がもろいのは、外から学ぼうとせず、外部の変化についていけないからである。

ISOは顧客重視、供給者との相互関係を重視する。
品質は外から学ぶことである。供給者との関連も力関係でなく双方向のコミュニケーションから学ぶことで成長できる。
顧客や供給者とのコミュニケーションができるようになれば、組織内の部門間連携、階層間の連携もうまくなる。

学習する組織はネットワーク型でなければならない。
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原則5、システムアプローチ

2009-05-06 | ISO外論

ISOの解説によると、プロセスの相互関連をシステムと呼んでいる。
一般に言われるシステム、サブシステムの関連がプロセスとシステムの関係であろう。
システムの良さは文書化されたシステム(スタティック:静的なシステム)とそれを運用するダイナミック:動的なシステムの双方向で成り立っている。

多くのISOがダメなのは文書が先行し運用が不十分なことである。
運用は管理(マネジメント)そのものだから、文書を作っただけではマネジメントではない。くどいようだがISOはマネジメントシステムである。

「仏作って魂入れず」という言葉がある。
詩人の佐藤春夫は詩の心得は「言葉は浅く、心は深く」という。

システムアプローチとは組織の末端まで完全に理解できるように徹底することといえる。
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