ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

35. 測定、分析、改善の目的

2006-11-03 | 継続的改善52
8.1 製品および品質マネジメントシステムの適合性を確認し、継続的改善を行う。
そのために、品質管理の手法(統計的手法を含む)を使い、測定、分析、改善を繰り返し実践する。

品質管理には、「品質を管理する」ことと「品質で管理する」という2つの側面がある。
ISOは外国語で書かれているから、微妙なニュアンスが伝わってこないし、翻訳された言葉を読む限りでは、まことに無味乾燥であり、言葉に命令されているようで時に不愉快でさえある。このようなことを何も感じない人が会社のシステムを作るからおかしくなる。
悪口を話し出すときりがないので先に進む。
「品質を管理する」とは、顧客と確約して設計、製造、販売、サービスを通して達成すべき品質目標を実現する目的のために品質を管理することである。
これに対し「品質で管理する」とは、設計、製造、販売、サービスのプロセスを管理するために品質を使うことである。

企業の目的は質、量、コストといわれているが、品質は測定し、分析し、改善するために優れた指標である。量やコストは結果の指標であるが品質は原因に近い指標である。
健康管理をするためには、病気になったらどのくらいの損失を受けるかコストで考えることも大切であるが、規則正しい生活をして、体温や体重を測定したほうがよい。

さて、改善や管理の目的に合う測定を正しく行うために、統計的手法は規準を与えてくれる。大人の体重を管理するためには、キログラム単位の量りを用意すればよいが、生まれたての子供の成長をみるためには、100グラム単位まで量れたほうが良い。
また毎日の成長を管理するためには、食前がいいか、食後がいいか、などの時期を決めるのは、測定に対するサンプリングを計画することである。
このようにして得られたデータを分析のため、どう見るのかも統計的方法には基準が用意されている。

ISOの要求はシステムの適合性を評価することであるが製品のシステム(ものづくりのシステム)で正しく測定、分析、改善することが基本である。
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