ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

50. 強い文化を創ろう

2006-11-17 | 継続的改善52
ここ何年か感じていることがある。
その気持ちはますます強くなるばかりで、変化の兆しが見えない。
国全体が狂気に向かって突き進んでいる。

かすかな希望は、このような危機感を感じている人がいて、変化が起きるだろうという漠然とした感覚である。
年末になると、宗教団体が街に繰り出し終末論を声高に叫ぶが、このような危機感の演出でなく、価値観の変化をきっかけにしたパラダイムシフトである。

混沌とした暗いトンネルを抜け出し、パラダイムシフトが起きるためには、多くの人が危機感を共有することである。

退化する日本の品質文化を総括すると、まず、
高度成長の自信が、日本人を高慢にしたことである。
人をだめにするには、おだて続ければよい。
特におだてに弱い日本人は、それまでの、ひたむきな努力をやめ、バブル後遺症ともいえる経済成長というバブルの夢のなごりを目的とした生活に切り替えた。人が経済的安定を求めることは間違いではないが、経済格差の拡大は避けるべきである。
勝ち組みと負け組み、富める者と貧しい者、外観だけの判断で格好いいものとそうでないものを分ける、低俗なテレビのお笑いの手法を使い、格差を面白おかしく演出する。

格差がエンターテイメントの材料になる時代である。
生真面目さ、おもいやり、暖かさは流行らない。
どんな時代であろうが「いじめが文化になる時代」はまともとはいえない。
このような文化をなんと表現するかわからないので「弱い文化」と言っておく。

謙虚な日本人が高慢になり、経済格差が拡大する方向での、たてまえとしての品質が、品質文化をおかしくしている。

つぎに、ものづくり現場の欧米化である。
国際化の名の下に、なぜ、レベルを落とさなければならないのか、理解できない。
国際化とは、しっかりした文化を持ち、海外から尊敬される国になることで、国際貢献することではないのか。
従来の品質文化を捨て、なぜ国際標準に切り替えなければならないのか、理解に苦しむ。
しかも、レベルダウンというおまけ付きまで必要なのか。
国際化のための規格戦略の間違いである。

それでは、どのように「弱い文化」から「強い文化」へパラダイムシフトすべきかであるが、資源の少ない日本の足元を見つめ直し、継続的改善活動という現場、現物、品質中心の活動を再構築することと思う。
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