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愛知県西尾市で市街化調整区域の許認可、相続を主な業務とする行政書士事務所と
不動産会社を経営しています。

盲学校に46年続く贈り物

2010年03月10日 | ニュース
本日報道された美しいニュースです。


「誰かさんから今年もオルゴールの贈り物 盲学校に46年」


甲府市の山梨県立盲学校に今年もまたオルゴールが届いた。
匿名の女性が45年前から毎年、卒業する生徒たちに贈り続けている。

今年も10日の卒業式で、盲学校を巣立つ10人の生徒に一つずつ
手渡される。どんな温かな音色が奏でられるのかは、
木箱を開けてみるまでわからない。

オルゴールが届くようになったのは、1964年に高等部の生徒が
クラリネットをなくしたことがきっかけだった。
新聞などで報じられると、新しいクラリネットが生徒に送られてきた。
送り主は「一女性」。
翌年の卒業式には、この女性からオルゴールが届いた。添えられた
手紙には「クラリネットのことで、初めて盲学校のことを知りました。
社会の荒波にもまれ、悲しいこと、苦しいこともあると思います。
そんな時この小箱をあけて慰めの曲を聞いてください」とあった。

それ以来、毎年オルゴールが届くようになった。
「白鳥の湖」「星に願いを」「いい日旅立ち」「イエスタディ」――。
丁寧に仕上げられた木箱から毎年違った名曲が流れる。

今年も2月1日、女性から電話があった。
学校側が卒業生の数と卒業式の日程を伝えると電話は切れた。
今月4日、女性から頼まれたという男性がオルゴールを持って
学校を訪れた。井戸和美教頭が卒業生ら4人の手紙を渡し、
「女性はお元気にしていますか」と尋ねると、
男性は「とても元気ですよ」と答えた。

女性が、どこに住み、どんな人なのか全く分からない。
ただ20年ほど前の手紙に「もうすぐ還暦です」とあった。
今、80歳ぐらいとみられる。

2年前、60歳で同校を卒業した南アルプス市の
あんま指圧マッサージ院長、淡路久さん(62)は、
今も1日に何度もオルゴールの奏でるパッヘルベルの
「カノン」に聴き入り、感謝の気持ちがあふれる。

今年、女性に感謝の手紙を書いた。
「命をつなぐオルゴールの人と呼んでもいいですか。
でも、匿名だと寂しい」

オルゴールを手にした卒業生は600人以上になる。
井戸教頭は「直接会って、卒業生とお礼を言いたい思いはあるが、
匿名で贈り続けてくださる気持ちを大切にしたい」と話す。


*写真は今年度、山梨県立盲学校を卒業する生徒たち

(以上、記事、写真ともにasahi.comより)



誰しも思いはあっても簡単にはできないことで、
それが無欲の好意だからこそより尊い。

本人は望んでいないことかもしれませんが、
名も知れない誰かの、人知れず積み重ねられた
長年の善意が、世間の多くの人々の目に止まりました。

ひとり、ひとりのできることはほんの僅かでも、
それが広がるひとつのきっかけになったはずです 




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2 コメント

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Unknown (クローバー)
2010-03-11 14:48:06
私にでも少しくらいのよいことなら時々はできますが、46年間も継続することはとても難しいことです。卒業生のその後の人生に、その方の想いはとても大きな支えになることでしょう。
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善意 (行政書士)
2010-03-11 21:27:13
言うは易く行うは難しで、思いはあっても
誰もできないことだからこそ、多くの人の
感動を呼ぶんでしょうね。

継続ではなくても、自分ができる範囲の小さな事でも、
例え、それが自己満足であっても、
善意の気持ちは常に持ち続けていたいですね。
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