映画 「ヒミズ」
2012年1月14日より全国劇場公開中
昨夜、観てきました。
人気漫画家 古谷実のコミック「ヒミズ」を、
園子温監督が実写映画化。
2011年・第64回ベネチア国際映画祭で、
主演の2人が揃って最優秀新人俳優賞を受賞。
私は原作を先に読んでいたので、
この作品のやりきれない叫びを、映画として
どのように描くのだろうという興味がありました。
人間の持つ性根の果てまでしぼるように
描ききり、壮絶な中にも崇高ささえ感じる
原作は問題作ながらやはり傑作。
小説やコミックの原作と映画はなかなか
相容れず、原作をベースにした別物を
作る方が映画としていい作品になる例が
多いような気もしますが、この映画も是非は
別にしてやはり原作とは別。
全編を通して流れる暴力、怒声、叫び、
乱痴気、痛みの連続をどう受け取るか?
それらがあるからこそ、感動に導かれるのか。
映画として救いがあって良かった。
これがすべて。
私には主演の若い2人の圧倒的な存在感と、
それまでのもやもやが一気に晴れる
清々しいラストは胸に迫りました。
あえて被災地で撮影した意味も。
賛否が極端に分かれるような気がしますが、
見た人の感想を是非聞いてみたい作品です。