晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

最近の新書

2009年09月23日 | 


『心理学で何がわかるか』(ちくま新書)。

ちょっとタイトルで騙されましたね。研究者による、いくつかのテーマごとの研究レビューの本。メタ研究とか(研究成果の研究かな)。

おもしろいテーマもありました。例えば、、、

「人柄は遺伝で決まるか」…けっこう決まるみたい。少なくとも性格には子育ての影響はとても低いんだそう。

「幽体離脱はある」…3種類に分かれていて、それぞれ脳の特定の部位による欠損と関係があるそう。

「命令されると人を殺すかもしれない」…そうみたい、、。まじで。

「うつ病には薬が効く」…運動療法とか対人関係療法のほうが治癒率がよく、薬の方が再発率が高いそう。併用もあるようですが、薬は使わない方が治癒率が高く、再発率も低いそう。製薬会社とその癒着医者のかほりがします、、、。

まぁ、でも全部情報ですね。「本」としてはいまひとつですかね。

結局、この本で著者が言いたいのは日本の心理学の行く末について。特に臨床心理学が「科学」、、、医学的なものだけじゃなく、単純な統計学とか、をきちんとふまえたものであるべきだ、、、ということにつきます。それならそれでそういう本を書けばいいのに、、、と思いました。




『2011年 新聞・テレビ消滅』(文春新書)。

参考になったところもあるけれど、なんかこう、、、、最新情報好きのちょっと頭のいい普通の人か、ちょっと抜けている頭のいい人(?)が書いたのかな。シンプルな事実誤認や論理破綻が気になりました。

わたしはあまり良い読者ではないので、一カ所でも明確な論理破綻や事実誤認が頭の方であると、以後全部ダメなんですよね、、、、。一事が万事になって。

2011年に新聞やテレビが消滅するかは別としても、、、、これはたぶん編集者の問題かな。

最近は不作です。近年よく言われていますが、新書の粗製濫造により、本としてのレベル低下が気になりますね。おもしろい本ないなあ、、、。単に当たってないだけだと思いますが。

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