二銭銅貨

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イル・トロヴァトーレ/東京文化会館(二期会)2016

2016-03-15 | オペラ
イル・トロヴァトーレ/東京文化会館(二期会)2016

作曲:ヴェルディ 、指揮:アンドレア・バッティストーニ
演出:ロレンツォ・マリアーニ
美術:ウィリアム・オルランディ
演奏:東京都交響楽団
出演:マンリーコ:小原啓楼、レオノーラ:松井敦子
   ルーナ伯爵:成田博之、アズチェーナ:中島郁子
   フェルランド:清水那由太、イネス:杣友惠子

中島のアズチェーナが良かった。声に迫力があり芝居に情熱があった。母親の熱い気持ちが炎となって鉄を鍛えている感じ。終盤での3重唱でも低い音が安定して聞こえ、良いバランスの重唱となった。松井は声が綺麗で力がある。気合いを感じるレオノーラだった。小原は一生懸命タイトルロールを務めた。成田は途中声が枯れそうになるところ抑えて最後まで走り切った。清水は安定して落ち着いたバリトン。芝居が堂々としている。

4人が1500メートルを一気に駆け抜ける陸上競技の感じ。最初出遅れていたアズチェーナが最後に逆転し、僅差でもろてを挙げてテープを切ったような感じだった。

美術は床に鏡面反射する材料を使って全体にクリーンな感じの美術だった。大きなセットを使わずの小物を置き換えることと照明で、場面に変化を付けていた。中世か古代の戦争の様子を描いた緞帳のようなカーテンを2枚使ったところが特徴。これらが上下左右に動いて様々な場面を作り出す。それぞれがマンリーコとルーナ伯に対応している。衣装が重厚で豪華だった。

演奏は切れ味よく厚みと迫力に満ちていた。

松井は当初予定されていた石原妙子に代わっての代役。プロダクションはパルマ王立歌劇場とフェニーチェ劇場との提携制作。

16.02.21 東京文化会館

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