マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

マレーシアマイセカンドホームプログラムの 2015年の年間新規参加者数を分析

2016年04月07日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局は、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2015年1年間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました(2016年4月初め頃か)。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局が公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員によるマレーシア語口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2015年の特徴 

  • 日本人の年間新規参加者数は対前年比で 70%です、つまり2014年に比してちょうど3割減った。
  • 全世界からの年間新規参加者数は前年(2014年)の約 72%にあたる。すなわち28%の減少である。
  • 参加者数の減少傾向を見ると、圧倒的1位の中国が半減近いという大幅減少したことに加えて、2位の日本、3位のバングラデシュも2桁パーセントの減少を示した。さらに国別トップ10に入っている国々の内で8か国が減少した。


【2015年のマレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 12人、2月 13人、3月 18人、4月 47人、5月 23人、6月 34人、
7月 10人、8月 18人、9月 34人、10月 40人、11月 11人、12月 40人、
年間合計:300人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2014年:1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
    7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、年間合計:428人
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人

従って2015年の新規参加者数は、2014年のそれより 128人少なく、減少率 30%である。

B. 国別の2015年の年間新規参加者数
1位:中国 719人、2位:日本 300人、3位:バングラデシュ:205人、4位:韓国 120人、5位:オーストラリア 84人、
6位:英国 83人、7位:台湾 71人、8位 シンガポール 67人、9位 米国 47人、10位 インド 46人、以下はその他として国別表示なし。

トップ3か国はもう何年も、中国、日本、バングラデシュの順序で固定された状態である。
参考:2014年の年間新規参加者数 トップ5か国
1位:中国 1307人、2位:日本 428人、3位:バングラデシュ:250人、4位:韓国 138人、5位:英国 117人、

C. 世界中からの新規参加者数
世界各国からの 2015年の年間新規参加者数合計 2,211人、 

比較として 2014年の年間合計は 3,074人です。従って2015年は前年に比べて 28% 減少したわけです。

過去の年間新規参加者数
2013年 3675人、2012年 3227人、2011年 2387人、2010年 1499人、2009年 1578人、

注:月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えばある月に申請してその承認が翌翌月にずれ込むことはあり得る。
従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、あるまとまった期間で何人承認されたかに注目すべきです。


【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方は、この記事をお読みになった後、画面左に表示されているカテゴリー欄からカテゴリー別に数編程度の記事に目を通されることをお勧めします。

1.まず日本の年間新規参加者数の推移をあげておきましょう。
2002年:49人、2003年:99人、2004年:42人、2005年:87人、2006年:157人、2007年:198人、2008年:210人、
2009年:169人、2010年:195人、2011年:423人、2012年:816人、2013年:739人、2014年:428人、2015年:300人、

2012年をピークに3年連続してかなりの割合で減少した。しかし既に何回か言及したように、2012年と2013年の2年間は日本として異常に多人数の新規参加者数を記録した年と言えるので、その2年間は比較の対象外とします。

そうしたことを前提にして評すれば、2015年の年間参加者数は2011年あたりの水準に戻ったと言えるでしょう。Intraasia は、年間3百人台から4百人台が日本として適度な年間参加者数の数字だと見なしています。 ということから、2015年の数字はやや少ないとはいえ、それほど残念といえる数字ではないと言えそうです。

1つの国から年間3百人から4百人の新規参加者がいるのは、世界各国の参加者数統計を見れば明らかなように、少ない人数どころか、かなり多い人数です。このプログラムを寡占している中国だけが異常に多い人数なのです。

日本の新規参加者数が世界各国からの新規参加者数合計に占める割合は、2014年が約14%、2015年も約14%です。2011年の場合は約18%でした。このように全体に占める割合からみても、ここ2年の日本の新規参加者数は妥当なところではないでしょうか。

2.2015年は、上記に示した2015年の世界中からの新規参加者数は対前年比で 28%減の減少率なので、日本の減少率 30%は世界中から新規参加者数の減少率とほぼ同じ調子であると言えます。

3. 中国は2015年は 719人、2014年は 1307人だったので対前年比で約55%に減った。世界中からの新規参加者数における中国からの新規参加者数が占める比率は 2013年が 36%、2014年が 42.5%、2015年が 32.5%である。

このように、2015年は2014年に比べて比率が落ちたとはいえ、全体の3分の1は中国からの参加者である。中国による寡占状態が続いていることに変わりはない。
そこで2015年の中国比率の減少はマレーシアマイセカンドホームプログラムにとって好ましいことと言える。もっとも国別比率にはほとんど言及することなく参加者総数だけに注目するマレーシア当局にとっては、好ましくないでしょう。

4.2015年の世界中からの新規参加者数が前年比でかなり減少した主因は、何といっても1位の中国が大幅減少したこと(45%減)です。次いで日本(30%減)とバングラデシュ(18%減)も前年に比べて減少した。

トップ3か国の合計が全体の過半数を占めている。従ってトップ3か国の増減が全体の参加者数合計に圧倒的影響力を示すことになっている。

5. 日本はこの数年減少傾向にあるが、上記 1.で分析したように、日本として適当な水準に戻ったと見なせるでしょう。「その理由を推測すれば、定年後・引退後の海外長期滞在の候補地としてのマレーシアブームが落ち着いたまたは以前ほどの熱はなくなった言えそうではないだろうか。」と以前数回書いた点をあらためて再確認しておきます。

結論的に言って、日本人とりわけシニア世代の海外ロングステイ地の1国として、マレーシアは既に確立された地位にあると思います。

当ブログの特徴の1つ 
”日本人の海外移住先 No1の人気国”といったような宣伝文句はしょせん泡沫(うたかた)の文句ですから、イントラアジアにはどうでもいいです。

当ブログは時々強調しているように  マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人たち、ブームや商売臭に満ちた宣伝に捉われずにご自分が(加えて配偶者も)マレーシアに興味あるまたはできればマレーシアに住んでみたいという方々、を応援します。

参考:次の記事も是非ご覧ください。 クリックすると別ウインドウで開きます。
『マレーシアマイセカンドホームプログラムは富裕層でなくても日本の中流層も十分参加が可能だ』
『円安時代に月予算額として1人なら10万円、夫婦なら15万円で暮らす、マレーシアマイセカンドホーム生活』 

 



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