マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

マレーシアに住むための住宅不動産用語と賃借、購入に伴う費用の説明-前編

2012年11月01日 | マレーシアの住居知識と情報

マレーシアに住めば、必然的に住宅を賃借するまたは購入することになります。住宅選びをする際、住宅の分類名または種類名がいくつもありますので、それらの意味をきちんと知っておかれた方がいいでしょう。

そこで今回は、マレーシアにおける住宅種の各呼称を説明または定義しておきます。米国やオーストラリアなどでの呼び名とは違う名称、違う意味合いもありますから、あくまでもマレーシアでの呼称とその定義になります。

住宅不動産は大別すれば、土地付住宅と高層(多層階)共同住宅に分けられます。

【土地付住宅】

テラスハウスまたはリンクハウス(Terrace house / Linked house)
1軒1軒の住宅が境界壁を共有することで横につながった形状であり、高さも一定である。左端と右端の住宅だけは片側だけがつながっていることになり、corner house とも呼ばれ、通常は中間に位置する各住宅よりやや大きい。

一般にテラスハウス(リンクハウス)は10軒から12軒ほどがつながっているが、軒数に多寡はあり、1階建て、2階建て、3階建てがある。マレーシアの住宅でごく一般的な住宅です。高級なリンクハウスから、低価格リンクハウスまで種類も多い。
通常テラスハウス(リンクハウス)は前部と後部が空いた場所(敷地内の非建築面積)になっている。従って前庭は駐車する場所としても使える。

注:マレーシアには、日本でいう車庫証明のような規定は存在しません。

準一軒家(Semi-detached house)
2軒1組の住宅が境界壁を共有することで横につながった形状。一般に2軒の住宅は左右対称となる。
それぞれの住宅は前部と後部に空いた場所(敷地内の非建築面積)を持ち、片側は必ず道または空き空間となる。

一軒家(Bungalow / Detached house)
1軒が独立した形状の家。従って前後左右の四面が空いた場所(敷地内の非建築面積)となる。平屋建て、2階建て、3階建てといった階数に違いがあっても呼称はバンガローとなる。

その他の住宅分類名
・タウンハウス/ タウンホーム(Townhouse/ Townhome)
本来の意味とは違って、近年は郊外に建てられる非一様な住宅の意味に変わってきている。タウンハウス/ タウンホームは一世帯ホームを念頭に設計されている。また各住宅のサイズが大きくなってきた。

・クラスターハウス(Cluster-house)
タウンハウスの1種であり、住宅が平面上に2ユニットまたは4ユニット集合した形状であり、各ユニットはそれぞれ角になる。つまり正方形の立方体を4等分したような形状。

・スーパーリンク(Superlink)
横につながった住宅または準一軒家における特大サイズの住宅を言う。この種の住宅はしばしば、土台部分で構造的につながっているが、地上部分では各ユニットがつながっておらず独立している。


【高層(多層階)共同住宅】

コンドミニアム(Condominium) またはアパート(Apartment)
法律上はコンドミニアムとアパートの区別はありません。慣習的にまたは商業的観点から高級な多層階共同住宅をコンドミニアムと呼んで差異化している。

短縮形としてコンドとも呼ばれるコンドミニアムは多層階ビルの住宅であり、一世帯分の区画(ユニット)が個々に所有される。廊下・通路や階段やレクリエーション用施設のような共用領域は各ユニット持ち主の共有となる。

コンドミニアムは各階のユニット数がアパートに比べてずっと少なく、敷地の四方が壁などで仕切られ且つ出入り口に常駐守衛所が設けてある。さらに水泳プール、テニスコートのようなレジャー施設が備わっている。

参考:中級クラスのアパートに守衛(ガードマン)が常駐していることは珍しくないが、水泳プールはない。

コンドミニアム内のユニットの種類
・ストゥディオ(Studio)
ワンルーム型のユニット。居間とキッチンと寝室が一体となった1室であり、通常バスルームだけは小さな別の部屋となる。

・ペントハウス(Penthouse)
高層共同住宅ビルの屋上階に位置するユニットであり、他の住宅ユニットとは異なる形状となる。さらに屋外テラス、専用出入り口を有したり、天井がより高いなどの違いを持つこともある。従って、言うまでもなく最高価格のユニットです。

・ツーフロアある複層ユニット(Duplex)
1ユニットが上下の階(フロア)に分かれており、その階(フロア)は互いに室内階段で連絡している。

注意:Condominium を一般に日本語でマンションと呼びますが、できるだけコンドミニアムと呼称すべきです。その理由は、マレーシアで Mansion と呼ばれる住宅は、広大な敷地面積に建ち、非常に多くの部屋を有した極めて豪華な独立した建築物を指すからです。マレーシアにはマレーシアの呼称があることを知っておきましょう。

おことわり:今回の記事を書く際に、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局発行の不動産ガイド小冊子、英語紙の不動産解説記事などを参考にしましたが、単に翻訳しただけではありません。

【住宅不動産広告は参考になる】

英語新聞の不動産広告ページには、住宅不動産だけでも千を超える物件が毎日載っています。その中から多くの物件を抜き出して当ブログの以前の記事で紹介しています。内容や価格、賃貸料が 1,2年で変わるようなことはありませんので、今回の記事で説明した知識を下に、再度または初めてご覧になってください。
クアラルンプール圏中心の住宅不動産市場の様子をある程度知ることができますよ。

左欄のカテゴリーから 『マレーシアの住居知識と情報』 項目をクリックしてください。


後編に続く



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
短期の滞在 (S.HISAHIRO)
2012-11-02 17:42:07
これまでロングステイのツアーということで、2週間程度滞在したことはあるのですが、下調べということとなれば、最低でも1か月くらいは滞在しないと不十分かと思います。
ホテルで1か月以上の滞在は、経費的に苦しいのですが、賃貸のアパートなと月単位で借りることはできないでしょうか。 クアラルンプールかペナンあたりで、そのような物件情報があったらお教え頂きたいのですが、どうぞよろしくお願いいたします。
返信する
1か月程度滞在するために (Intraasia)
2012-11-03 16:51:37
住居を探すなど本格的に下調べしたいという目的の場合、滞在期間が1か月程度あった方がいいのは、当ブログでも以前触れたことです。

当ブログが主対象とする読者は、代理業者に下調べのための移動と滞在、プログラム申請から住居探しと契約まで一切を任せる、依存する、そういう方たちではありませんから、(全部はできなくても)できるだけ自分で試みたい方たちが多いことだと推測しています。

そのためにこれまで延々とマレーシアマイセカンドホームプログラムの説明と情報、及びマレーシア生活の知識と情報を書いてきましたし、今後も書いていきます。

そこで質問にあるような点に関しては、すでに 「マレーシアの住居知識と情報」カテゴリーの記事内で触れています。
具体的には、『マレーシアの住宅市場を知る一助としてたくさんの広告を取り上げてみた』記事シリーズの中に載っている住宅広告の中にも、短中期の賃貸をする物件があります。もちろんそれらは単なる例示ですから、実際はもっとたくさんあります。
つまり1、2か月程度賃貸するコンドミニアムまたはアパートのオーナーはいます。

不動産広告ページの中から、これといった物件に書かれた電話番号(仲介斡旋業を営んでいる個人または会社の電話)に電話してみる。通常代理業者はいくつもの物件を抱えているので、広告に載っていない物件も紹介してくれる。条件にあった物件を実際に見せてもらう。ここまでは一切無料且つなんら契約に縛られことは出てきません。

このためには、最低限電話で会話できる言語力がないとこの行動ができません。
マレーシアでできるだけ自立して生活していくには、どうしてもある程度の言語力が必要です。日本人コミュニティー内だけで暮らすからそれは関係ないという方は、恐らく当ブログの読者にはいらっしゃらないことでしょう。

1か月程度ホテルに滞在して、住宅などの下調べまたは住宅探しする方法も取れます。
1泊の部屋代がRM 200以上もする高級なホテルに泊まる必要はないからです。
10年前よりホテル代は上がったとはいえ、RM 100ぐらいまたはそれを多少超える程度のホテルなら、十分滞在できる。発想の転換と行動を順応させることで、このクラスのホテルに泊まってみることですね。

イントラアジア (Intraasia)はホームページで、クアラルンプール中心部にあるたくさんのエコノミークラスのホテルを案内しています。予約などしなくても、その場で泊まれます。1泊して気に入らなければ、別のホテルに移る。そうして気に入ったら、1か月契約して多少の割引を交渉する。

1,2回限りの出費である1か月の宿泊代 RM 3千から3千5ぐらいが無理だというのであれば、マレーシアロングステイもまた無理ということでしょう。

短期賃貸のコンドミニアムの場合、必然的に家具付きでないとどうしようもありませんよね。家具付きはどうしても賃貸料は高めになるでしょう。アパートなど比較的賃貸料の安い場合、家具付きはまずありません。ないとは断言しませんが、探すのに時間はかかる。
またコンドミニアムは多くが公共交通の便が比較的不便な場所にある(例外はもちろんある)、自動車所有を前提にしているからです。1か月間の交通費の負担も計算にいれるべきです。

さて中心部またはその周辺にあるエコノミーなホテルなら、交通面や食事の面では便利です。洗濯などは近くのクリーニング屋へ自分で持っていく、といった工夫をします。

短期の賃貸コンドミニアムを借りるか、エコノミーなホテルに1か月間滞在するかは、それぞれの事情と好みで決めればいいことですが、選択としてどちらもあると捉えておきましょう。

今回はコメントへの応答という形なので手短に書きましたが、いずれ1つの記事にしてもう少し詳しく且つ内容を広げて書くことにします。
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ショートステイ (S.HISAHIRO)
2012-11-05 11:49:30
イントラアジアさんエコノミーホテルの話大変参考になりました。 私の場合はロングステイというよりは、まだまだショートステイというべきべきでしょうか。
とりあえずのところは、お話のようなエコノミーホテルに1ヶ月ほど滞在することを、2,3度やってみて、現地の日本人とも知り合えたらと思います。
エコノミーホテルについての情報ページが分かりません、クアラルンプールとペナンで、このあたりといったものを2,3教えていただけるとありがたいのですが。
返信する
街を歩けばホテルを目にする (Intraasia)
2012-11-06 08:10:56
イントラアジアのホームページを開き、その旅行ページにたくさん並んでいる項目中に、「クアラルンプールでエコノミーホテルを探す」 があります。かなりの数のエコノミークラスのホテルを載せています、new マークは最新情報です。

1泊程度でいくつかのホテルを泊まりあるく、そして自分の気に入ったところを選ぶ。予約は不要、すべて飛び込み、そういうあり方に慣れましょう。

ペナンなら penang street やその周辺、Chulia通り界隈にエコノミーなホテルがいくつもあるので、自分で歩いてください。数時間あれば全て歩ける。同じように泊まり比較して決めます。なおバックパッカー宿は目的上、お勧めしません。
ペナン Tune Hotelも安くてきれいでいいが、これだけはあらかじめ日本で購入しておくこと。

ジョージタウン中心部にこだわることもないです。島のコンドミニアムやショッピングセンターが集まった地区には、エコノミーなホテルがあります。店舗ビルの一角にあるタイプを見かける。街の見学がてら歩いていると目に入るでしょう。むしろこういうホテルの方が、目的地に合うと言えます。

当ブログの読者の皆さんに、いかに自分の足で歩いて街を体験するかをイントラアジアは常々説いています。ですから、あとはそれを実行する意欲を持って挑んでください。
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