観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局はごく最近(2014年12月中旬だと推測される)、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2014年10か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。
注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員による口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。
マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2014年10か月間の特徴
- 日本人の参加者数は対前年同期間比で 43%減少した。
- 中国からの参加者数が全体の半数近くを占める寡占状態が続いている。
【2014年1月から10月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。
A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 49人、2月 52人、3月 35人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
7月 16人、8月 15人、9月 57人、10月 21人、11月 人、12月 人
10月までの計:328人
参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人
2012年:1月 42人、2月 83人、3月 99人、4月 49人、5月 47人、6月 69人、
7月 65人、8月 104人、9月 69人、10月 84人、11月 70人、12月 35人、年間合計 816人、
従って2014年10か月間は、昨年同期間の合計 573人より245人も少なく、減少率 43%である。下記に示した2014年10か月間の世界中からの新規参加者数は対前年同期間比で 1%の微増なので、日本の減少率は目立つことになる。
B. 国別の10か月間の新規参加者数
1位:中国 1,225人、 2位:日本 328人、3位:バングラデシュ:231人、4位:韓国 99人、5位:英国 86人、
6位:台湾 81人、7位:シンガポール 74人、8位 パキスタン 57人、9位 インドとオーストラリア 各45人、これ以下はごく少ない人数です。
C. 世界中からの新規参加者数合計
世界各国からの 2014年10か月間の新規参加者数の合計 2,669人、
比較として 2013年10か月間の合計は 2,646人。従って2014年は対前年同期比で 23人増えており、1%の微増です。
注意:公式サイトに今回の更新直前まで掲載されていた統計では2014年6月は全ての国でゼロ計上されていたが、今回の更新統計でそれが修正された。そこで日本を含めて7か月間統計の時点での数字には変化がある。
マレーシアマイセカンドホーム当局の統計修正は初めてのことではないし、イントラアジアは以前の記事で修正の可能性を示唆しておきました。そこで今回の更新統計を最新データとみなせばよい。
【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方はあらかじめ、画面左に表示されているカテゴリー欄の『参加者数の統計と解説』をクリックして、数編の記事にまず目を通されることをお勧めします。
1.日本の新規参加者数の10か月間小計をみると、2012年が 711人、2013年が 573人、2014年は 328人ですから、2014年は去年に比べて大幅に減少、2012年に比べたら半減している。しかし2012年と2013年の2年間は、日本として異常に多人数の新規参加者を記録した年と言えるので、今年2014年は減少傾向にあるというよりも、むしろそれ以前である2011年のようなペースに戻ったと評せます。
そもそも過去2年間は、理由はよく知らないが、定年後の海外移住先としてマレーシアがもてはやされ申請者数激増のブームになった。そしてその一過性の高揚期が終わって本来の年間申請者数ペースに戻ったとみる方が自然ではないでしょうか。定年後の海外移住先にブームなど不要です。
2. 中国は10か月間で1,225人、月平均122人もの参加者数です。前年同期間は914人だったので34%増とかなりの増加率です。世界各国からの新規参加者数合計が昨年同時期比で1%の微増の中、中国の増加はやはり目立つ、中国のおかげで各国から合計が減少せず微増になったといえる。
従って今回中国が新規参加者全体に占める割合は7か月時点より数パーセント減ったとはいえ、46%も占める寡占状態に変わりはない。
3. 2012年、2013年の国別年間順位は、中国が1位、日本が2位、バングラデシュが3位でした、そして2014年10か月時点でも順位傾向は変わっていない。この3か国は他国より抜きん出て多く、3年連続この順位を占めることはほぼ間違いない。
4. この部分はまた書くことになります。もはや、中国からの新規参加者数は突出を超えてマレーシアマイセカンドホームプログラムを独占している。
中国だからということではなく(仮に日本が独占国の場合でも)、ある1か国からの参加者が全体の半分ほども占めるという状況は、プログラムにとって不健康な状況であり、プログラムが持つ理念を逸脱させてしまっている。
中国からの新規参加者がこれほどまでに他国を圧倒している状況は、中国人申請者を扱うプログラム代理業者と中国人参加者を主対象として不動産開発を進める不動産デベロッパーとその代理業者が喜ぶだけですね。
年末のごあいさつ
今年は円安が進み、従って日本円対リンギットの為替相場でもかなり円の価値が下がりました。2014年12月中旬時点で外為レートは 2.9を切っている。この意味は現金 1万円を両替すると、手にする金額が RM 290にも満たないということです。
円安時代にはそれに適応した滞在生活が必要となる。今年掲載した 『円安時代に月予算額として1人なら10万円、夫婦なら15万円で暮らす、マレーシアマイセカンドホーム生活』 記事をお読みになっていない方は、クリックして是非ご覧ください。 年金額月10万円でも工夫と意識の持ちようでマレーシアでちゃんと暮らせますよ。
当ブログは2009年3月に開設して以来、コツコツと地道に記事を増やしてきました。当初からなんら宣伝はしておらず、検索サイトと読者の口コミだけを頼りにしています。そんな中で読者数累計20万人目前となり、年末には達しそうです。これまで当ブログを訪問された皆さん、ありがとうございます。
以前書いた一節を繰り返しておきます:当ブログは、シニア世代の方々にマレーシアで住んでみるのはなかなか良いですよ、とずっとお勧めしています。しかし是非マレーシアを選んだ方がいいと説得することはありませんし、当ブログはそういう場ではありません。
”日本人の海外移住先 No1の人気国”といったような宣伝文句はしょせん泡沫(うたかた)の文句ですから、イントラアジアにはどうでもいいです。当ブログが時々強調しているように 「”マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人”を応援します。」 なのです。
良いお年を、そして来年も当ブログをご愛読ください。