日曜絵かきの散歩道 “doucement,doucement”

日曜絵かきは楽しくて孤独 青空に誘われてつい散歩に
“ドゥスモン、ドゥスモン(ゆっくり、ゆっくり)”

八十日間世界一周

2020年05月28日 | 
4月の終わりに読みはじめた
ジュール・ヴェルヌ著
『八十日間世界一周』


1872年10月2日
午後8:45
ロンドンを出発した
フォッグ氏とパスパルトゥー

世界を一周して
12月21日 土曜日
午後8:45に
ロンドンに帰ってくる予定


『看る力』を間に挟みながら
ぼちぼちちまちまと読み進めて
先日ようやく下巻に入った



ブリンディジ 10月5日着
スエズ 10月9日着
アデン 10月14日着
ボンベイ 10月20日着
カルカッタ 10月25日着
シンガポール 10月31日着
香港 11月6日着と来て

香港から横浜行きの船に
乗らなければいけなかったのに
パスパルトゥーの失態により
最大のピンチに



謎の紳士フォッグ氏は
詩人のバイロン似の
なかなかの美男らしい

でも
同じく謎めいた人物なら
やっぱり
『海底二万里』の
ネモ船長のほうが
断然魅力的と最初は思った



フォッグ氏が
金持ちであることは
間違いないようだけど
何をして稼いでいるのか
誰も何も知らない

1日のスケジュールだけは明確で
それは
"恐ろしく機械的で"
"判で押したように決まりきったもの"
とあり

何だかつまらない人だなと思っていると
"世界じゅうあらゆる場所について、
"氏より詳しい人間はいない"
と続いて
また興味をそそられた

普段から
冷静沈着なフォッグ氏

旅に出てからも
うまくいってる時も
ピンチに陥った時も
全く感情をあらわさない様子に
最初は物足りなさを感じたけど

同行してる召使いの
パスパルトゥーが
主人の分まで
派手に一喜一憂してくれるし

何事にも動じず
どんな窮地でも
必ず道はあるとばかりに
冷静に次の一手を打っていく
フォッグ氏に
自分もこうなりたいと
思うようになった
中年の乙女心

これらの本を供に
人生という旅の途中です


ちょっと話が飛躍しました

最後に
パスパルトゥーが見た日本人を

つまり
ヴェルヌの日本人のイメージ
ということかな

人々は皆、
まっすぐな黒い髪をしていた。
背は高くなく、
胴長で、
足はひょろひょろしている。
顔は大きく、
肌の色は
くすんだ白から赤銅色まで
さまざまだ。




カミーユ その4

2020年01月22日 | 
最初にこのタイトルで書いたから
最後までこれで…

そもそも
ヴェルーヴェン警部の名前が
"カミーユ"でなかったら
きっとこの一連の小説を
読むこともなかったと思うし

ピエール・ルメートル著
カミーユ警部シリーズの番外編
最新作にして最終作
『わが母なるロージー』を読んだ


カミーユ警部3部作に
この番外編を挟み込むと
こうなる

『悲しみのイレーヌ』
『その女アレックス』
『わが母なるロージー』
『傷だらけのカミーユ』

『傷だらけ…』で
カミーユの恋人アンヌは
えらい目に遭い
その正体も明かされるわけだけど
『わが母…』では
カミーユとアンヌは
まだただアツアツのカップル

カミーユが
爆破事件に対処しながら
合間にやり取りするメールが
またアツくて
こっちがこっぱずかしくなる



いやそんなことは
どうでもよくて
"母"と言えば真っ先に
画家だったカミーユの母親
モー・ヴェルーヴェンが
思い浮かんだ

自分を身長145cmの大人にした
ヘビースモーカーの母親に対して
複雑な思いを抱き続けてきた
カミーユ

だから今回
その思いに決着をつけるものと思ったら
別の男が
母親との関係に決着をつけた

原題にもあるジョン(自称ジャン)
そしてその母親が
ロージー



思えばカミーユは
『傷だらけ…』の最後に
母への思いに答えを出してた

森の中の
かつての母のアトリエは
最愛の妻が殺された場所でもあるが
今は住居として改築され
カミーユの別宅となってる

その家を
カミーユは好きだと言った
母を許し
愛してるってことだなと思った

モー&カミーユ



『わが母なるロージー』の序文によると
この小説は
第一次世界大戦を舞台とした
『天国でまた会おう』から
派生して出来たような作品らしい



そして本編後の解説によると
ルメートル氏は
カミーユ警部シリーズは
もう書かないと言っているらしい

そのせいかどうか
いつもの残虐な描写は
なりをひそめ
ある意味静かに
でもサスペンスフルに
物語は進んだ

母と息子
一蓮托生のような関係が
明らかになる時
事件は意外な結末を迎える


ルイあってのカミーユ
と言ってもいいくらい
カミーユが信頼してる
若くて優秀
しかも男前な部下
ルイ・マリアーニ主役のスピンオフ
書いてほしいわぁ




カミーユ その3

2019年10月10日 | 
久しぶりに
カミーユ警部シリーズを読んだ

『傷だらけのカミーユ』



『悲しみのイレーヌ』
『その女アレックス』に続く
三部作完結編



それが出ていることを
この新刊紹介を読んで



図書館で借りられるかなと
検索した時に知って
なんだそれならこっちから読まなくちゃ
となった



どんなにおもしろくても
いつもはちまちまと
ちょっとずつしか読まない私が
週末の2日間で
おしまいまで読んでしまった

第1作で最愛の妻を亡くし
再起不能かと思われたカミーユ警部が
第2作で刑事として復活
第3作では
再び人を愛するようになるのだけど…

名前だけ見た時は
女性刑事かと思った
身長145cmの刑事(デカ)
カミーユ・ヴェルーヴェン

画家を母に持ち
その名は
印象派の画家
カミーユ・ピサロにちなんでる





カミーユ警部も
人物のデッサンが素晴らしく得意
同僚も恋人も
事件に関わる人物も
抜群の記憶力で
サラサラと見事に描く

画家の道を選ばず
身長のハンデがあるにも関わらず
刑事になった理由は
何だったか忘れてしまったけど
低身長の原因と思われる
ヘビースモーカーだった母には
複雑な思いを抱いてる

最新作では
その思いに決着をつけるのか⁈



少し前に
ピエール・ルメートル原作の映画も観た

『天国でまた会おう』



戦争で顔の下半分を失った男と
その戦友の物語







『傷だらけのカミーユ』でも
カミーユの恋人アンヌは
顔にひどい傷を負わされるし



つくづくルメートルという人は
顔だとかどこだとか
そこはやめて〜というところに
決定的な損傷を与える
それを作風にしたいのかな


3年越しの短編小説集

2019年08月06日 | 
ヅカネタも尽きたので
中年の乙女心日記を書いて
散歩道写真を添えますが
何か?



このブログを始めたばかりの頃に
読み始めた短編小説集があって
3分の2くらい読んで
放置してあった



それをこのたびめでたく読み終え
巻末に載ってた各作家の紹介まで読んだら
何しろ3年越しだから
各小説の内容を忘れてて
もう一度読み返してみることにした



ひとつめの小説
10代後半か20代前半の若い2人が
再会を約して別れる場面があり
1行の行間が空いて
その先を読み進めると
なんと50年近い歳月が経っていて驚いた



1年後の再会を約した2人は
結局50年近くも会うことはなく
片方はその別れた日のことを
まるで昨日のことのように覚えている



人生って
そういうものかもしれないなと
切なくなった

私だって20代の頃を
昨日のことのように覚えてる



ついでに
映画『タイタニック』を思い出した

あの映画があんなに切ないのは
生き残ったローズが
老婆となって
出てくるからなんだよなあ



時の流れほど
切ないものはないなあ
なんて…



それはそうと
あ〜
今日も暑かった〜


さよならの夜食カフェ マカン・マランおしまい

2019年03月21日 | 
そう
ここのところ
夜な夜な
読むカフェに来店して
1日の疲れを取ってたんである

さよならの夜食カフェ
マカン・マランおしまい



ドラァグクィーンの
シャールが営む夜食カフェ
マカン・マランシリーズ
第4弾にして最終巻



1話ごとに主人公がいて
第2巻以降は基本的に
前の巻に脇役として登場した人物が
主役となって再登場する

第1話の女子高生は
ちょっと記憶になかったけど
第2話の若きオーナーシェフも
第3話のトロフィーワイフも
ああ あの時のという感じ



そして
第4話の主人公は
シャール本人だった

長身のイケメン中年
御厨清澄が
品格あるドラァグクィーン
シャールとなって
夜のカフェを開いたいきさつが
明かされる

ガラの悪い妹分ジャダや
何かと頼りになるクリスタとの出会いも



こんなタイトルだから
マカン・マランが
閉店しちゃうのかと
心配したけど…



あとがきによると
またいつか
シャールたちに再会できる日も
来そうな気配

でもそれまでは
既刊本を読み返して
再来店しようかな

続けて読むと
この人どんな人だっけー?がなくて
またおもしろそう

またまたあとがきによると
第1巻の発表後に続編をとなった時
すでに四部作とすることが
決まっていたそう





ふたたび





みたび





お四まい





春分の日も
いつも通り残業ありの
10時間労働だった

6時頃に空を見上げると
雲に覆われていたにもかかわらず
明るさが感じられた

これからはもう
日が長くなるいっぽうだと
うれしくなった

でも
またすぐに夏至が来て
日が短くなりだして
1年あっという間に過ぎてしまうんだな
なんて
『門』の宗助みたいなことも
思ってしまった