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迫るXデー〜ガンビアという国(13)

2017-01-15 07:30:07 | アフリカ情勢
12月1日の大統領選挙で、いったんは敗北を認めたにもかかわらずそれを撤回。選挙は不正まみれで無効、自らが大統領であると主張する長期政権の独裁者、ヤヒヤ・ジャメ大統領。

シリーズ ガンビアという国
第12話 忘却の国から火薬庫へ
第11話 【速報】「やっぱいまのナシ!」ジャメ大統領が敗北を否定
第10話 ジャメ大統領、大統領選挙の敗北を認め政権移譲。最後のサプライズ?!

現行大統領任期が切れるXデーは19日、いよいよその日が迫ってきた。

13日、西アフリカ経済共同体(ECOWAS)の名において、リベリアのエレン・ジョンソン・サーリフ大統領、ガーナのジョン・ドラマニ・マハマ元大統領などからなる「最後の」仲裁ミッションが首都バンジュルを訪問。平和裡の政権移譲を訴えた。マハマ大統領こそ、今回の大統領選挙で敗れ、つい先週平和裡に政権移譲を行なった「模範」だ。

ジャメ大統領はフォーカル・ポイントを定め、政治・社会危機対応にあたると述べながらも、外国からの仲裁を「かつてない内政干渉」と非難している。

14日、マリのバマコで開催されているアフリカ・フランスサミットでは、同じく大統領任期問題を抱えるブルンジ、コンゴ民主共和国とならび、ガンビアも議題に。Xデー以降、ジャメ大統領のAUにおける代表性を認めないことを決議した。

またこのサミットには大統領選挙の勝者で、「次期大統領」であるはずのアダマ・バロー氏が招かれ、フランスのオランド大統領と会談した。


残すところあと3日。国際社会はできる限りの調停を試みながらも、次のオプションに手をつけつつある。そう、軍事オプションだ。すでに'ECO MIG'の名前の介入作戦が準備されており、ナイジェリアでは万が一の介入に備え、800名の軍がスタンバイしているという。またナイジェリアではジャメ氏の保護、つまり「亡命受け入れ」の用意があるとしている。

(Afrique360ºウェブサイトより)


緊張が高まるガンビア。一部の市民は隣国のギニアビサウやセネガルに退避をしつつあるという。

ジャメ大統領の外堀は埋まった。いったい22年の政権の終止符はどのように打たれるのか。19日のアダマ・バロー新大統領の就任式は、銃声を耳にすることなく挙行されるのだろうか?民主主義を尊重させる最後の手段として、軍事オプションが発動されるのはあまりに滑稽な矛盾だ。関係者の最後の英知と、一分でも残っているのであれば、ジャメ大統領の良識に期待したい。

(つづく)

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