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【速報】中央アフリカ共和国大統領選挙、事実上の決着~トゥアデラ新大統領誕生へ

2016-02-23 08:00:16 | アフリカ情勢
これまで繰り返しお伝えしてきた中央アフリカ共和国の大統領選挙。2月14日、に決選投票が行われた。

アニセ・ジョルジュ・ドロゲレ氏(58歳)と、フォスタン・アルシャンジュ・トゥアデラ氏(59歳)の戦い。それぞれ、中ア史上の因縁、フェリックス・パタセ大統領とフランソワ・ボジゼ大統領の元で首相を務めた二人の間で争われた選挙戦。その暫定結果が20日、国家選挙管理委員会(ANE)から発表された。

これまでの経緯はこちらから。
速報・中央アフリカ共和国で大統領選挙(決選投票)

ドタバタの選挙戦、中央アフリカ共和国~アフリカの選挙事情

その結果、第一回目投票で第2位であったトゥアデラ候補が62.7%(695,059票)の票を集め、首位に。対抗するドロゲレ候補は37.3%(413,352票)にとどまった。

(フォスタン・アルシャンジュ・トゥアデラ氏、Wikipédia.frより)



有効投票は1,108,411票で、率にすれば59%。約79%だった前回の投票を大きく下回ったが、一部報じられた半数割れのような事態とはならなかった。

通常であればアフリカの選挙戦の緊張はここから始まる。このあと、憲法裁判所による選挙結果の承認手続きに移行するが、この場において、暫定結果への異議申し立てがなされる。敗者の支持者は、選挙の不正や無効を訴え、衝突・混乱に発展するリスクが高いのだ。その意味で敗者のリアクションに注目が集まる。

当の「敗者」、ドロゲレ候補。暫定結果発表を受けてコメント。「多くの不正が横行した」としながらも、自らの敗北を受け入れ、憲法裁判所に異議申し立てを行う意思はないことを表明した。

これにより、フォスタン・アルシャンジュ・トゥアデラ候補が新大統領として就任することがほぼ確実になった。ところが同氏も勝利を高らかに宣言することを手控えた。「私に信認を与えてくれたこのと重さを受け止め、この国を危機から一刻も早く脱するための具体的な行動を急ぎたい。繁栄する、正義と博愛の国家に。」


今回、どちらも政権につく現職ではなく、治安部隊や選挙管理委員会、憲法裁判所への関与も薄い。したがって他のアフリカの選挙のような衝突に直結する構図にはなかったと言えるのかもしれない。とはいえ、敗者が選挙結果を受け入れ、勝者も寛容にこれを受け止め、再びこの国が政争、混乱に後戻りすることを回避できたことは、何よりのよい知らせであった。

中央アフリカ共和国の再生をかけた新大統領として選出されたトゥアデラ氏。しかしその船出を祝うにあたり、この国の現実と、歴史の経緯はあまりに重たい。しかし一抹の明るい光が見えた選挙戦でもあった。危機に対峙してきたサンバ・パンザ暫定大統領から、民意で選ばれた大統領に、予定では3月11日にバトンは受け継がれる。

(おわり)

※初期アップ画面ではタイトルが間違っておりました。不具合の修正ができなかったため、記事を転載させていただいています。大変失礼を申し上げました。

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