摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

勇気、実践、責任

2009-02-20 01:47:11 | 気づき
ここのところずっと引越し準備と断捨離で
忙しくしてました。
でも、そんな風に忙しい時は無意識的に何かから
逃げてている時のようでもあります。
昨日すてきな映画も見ていい気分だったところに届いたメール便。
心理分析の仲間からの手紙と本でした。
いつもガツーンと一発食らわせてくれる彼女から。

手紙ではよく分からないことがあるので、
電話をかけてみると、彼女は言いました。
講座修了生のみんなはまだまだ
心理分析を実践で生かしてない。
パンフレットの中で使った自分の肩書きや
最近私がブログに書いたやりたいことを見ていると、
何か大きいことをやりたがってる感じがする。
でも、それより目の前に大事なことがあるじゃん。
子どもに当たったりしているのは、
自分が本当にやりたいことに向かっていないからじゃない?
そんなことするなら、
心理分析の仲間に「今、なんだか子どもにいらついちゃうんだけど、
どうしてかな?」って相談して、助けを求めたら?
何か「大きなこと」をやることより、
そっちの方がまず大切じゃない?

言われて気がついたのは、
心理分析の仲間は大切だと口で言い、実際そう思いながらも、
やはり「ねぇ、ちょっと話し聞いてくれない?」と
電話で相談できる仲間は限られていることでした。
私は、以前の仕事の経験から、
人に対する根本的な信頼は持ってきたつもりです。
また、パンフ制作の時にも、
自分を信頼してくれる仲間が確かにいるということを実感し、
私も仲間を信頼できることを学びました。
なのに、小さい頃からの人見知りと
その根本にある「私は受け入れてもらえない」という
根拠のない恐怖は依然残っていたのです。
私が、人と知り合って信頼関係を築くまでのその恐怖を
「最初のハードル」と表現したら、
「人はハードルじゃない。それは幻想」と言われました。

以前クレーム対応の現場にいた時も、
似たような幻想を持っていました。
クレームを言ってくる電話や手紙の向こうのお客さんを
私個人を攻撃してくる怪物のように恐れていたのです。
でも、私ができることは誠意をもって
対応することだけと思い、それを実行したら
お客さんから続けて「ありがとう」の手紙を受け取りました。
パンフ制作の時も、「私なんかが言ってもみんな
手伝ってくれないだろう」と思っていたところ、
「私が提案したパンフレットの制作を
手伝ってください」とあらためてお願いしたら、
「かおるさんが言ったから、やるって言ったんだよ」
と言われました。
私は今、もう一度覚悟を決めて、
自分が作った幻想と向き合う必要があるようです。

「その自分で作り出している幻想を克服しなかったら、
何回ワークショップに参加しても、変わらないよ」
そう言われて、最初は
「人にはそれぞれのペースがあるじゃない!」と反発してたけど、
夕べ寝る前には、確かにそうだなぁと思えるようになりました。
ワークショップは実際の社会の中で行うべきことの
予行演習、シミュレーションの場です。
実際の場では向き合うことから逃げるなら、
パイロットになりたいと言いながら、
いつまでもシミュレーターにばかり乗っていて、
本物の飛行機での訓練を拒否しているようなものです。


今回仲間からもらったメールには、
「難しいものにするか、簡単にするかは
かおるちゃん次第」とありました。
私はこれと似たような
「難しいと思うから、難しくなるのです」
というようなことを別のブログのコメントで書かれて、
またムカっとしていました。
「自分だけ悟ったようなこと書くな!」とか
「どうせ私は悟ってませんよ」って。
でも、そのムカつきの下にあったのは、
他の人ができる何かができない自分に対する
無価値観だったのでした。
そんなことを比較しなくてもいいのに、
他人と比較して自分が優位に立っていなければ
自分は価値がないと極端に振れてしまうこの感情は、
学校でまじめに勉強した人に多いようです

私は、メールをくれたこの仲間に対しても
やはり劣等感、無価値観を感じてました。
「なんでちょっとした情報だけで、
私の問題が分かっちゃうんだろう。
私だって同じように講座を真剣に受けてきたのに」
でも、彼女と私の違いはこれまでの人生で何を重視して、
どんな経験を重ねてきたかということではないかと
思い至りました。
私は実益が見える知識や経験を重視していたのに対して、
彼女は日々子育てやビジネス、カウンセリングの場で
人間関係について理解するために、
いろんな挑戦をしてきたんだろうなと思いました。
だから、「みんな心理分析を実践してない」と
言い切れるのでしょう。

また、彼女はそうした経験の中で、
一度負った責任から逃げないということも学んだようです。
以前、彼女から「子育てで必要なことは逃げないことだよ」
と言われたことがありました。
実は、これも私が逃げてきたことのような気がしています。
私は小学校の頃から、よく通信簿に
「リーダーシップが取れるのに取らない」と
書かれ続けていました。
転職や手がけた仕事が中途半端だったことも
1度や2度じゃないし。
いい加減リーダーとして責任を取ることに
挑戦する時期が来ているのかもしれません。


3月末の引越しまであと1ヶ月ほど。
私にはその前に引越しの準備以上にやるべき
大事なことがあるようです。
それは、自分の幻想と向き合うための勇気、
そういう実践を絶えず続けていくこと、
そしてリーダーとして責任を全うすること。
晴れ晴れした気持ちで桜を見られるよう
あともう一歩がんばってみようかな。