甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

「キャッツボール」 5月24日 無限大ドキュメント

2011-05-27 01:32:00 | ライブ感想♪
正式名称は、
『無限大ドキュメント ~関町と児玉が挑んだミュージカルキャッツを追った100日の記録~』
なのですが、タイトルに文字数が入りきりませんでした(笑)

池田様主催のライブ、「インテレクチュアル・プロパティ」で、ホログラム扱いされるほどの演技力を見せてくれた関町さん、児玉さん。
この二人がメインになるライブなんて行かないわけにはいかない!
あまりのくだらなさ、それなのにすごい熱量とクオリティに圧倒され、しばらく興奮が冷めませんでした。
本当に面白かった。最高でした。
ざぁっと流れ、そのあと感想。

このライブは、キャッツに挑戦した関町さんと児玉さんのドキュメントを見て、それから本当にこの場で演じるというものでした。
MCはピク兄。
コメンテーターは犬の心。
ピク「皮肉なことに、キャッツなのに、犬の心のお二人ということで……」(笑)

キャッツのキャストは関町さん、児玉さん、坂口さん。
そして、演出家はJIN田所先生(笑)
ハットとサングラス着用、常に腕組みのJIN先生(笑)

VTRの大まかな流れ。
・顔合わせ
  ↓
・最初の稽古
  ↓
・JIN先生の演出に納得できない関町が稽古を飛び出す&仲直り
  ↓
・児玉と坂口が付き合う
  ↓
・関町、劇団内恋愛は禁止だと怒る
  ↓
・でも実は関町が坂口にストーカーまがいのことをしていた事実発覚
  ↓
・関町児玉大ゲンカ
  ↓
・仲直り

これだけ書いてても思うんですけど、なんかもう、もう、バカだなー!!(笑)

VTR終わり、JIN先生が登場。
先生は、厳しい稽古をつけていたけど、本当はもう顔合わせの時に「きっと成功するな」と感じていたそう。
JIN「気持ちのキャッツボールが……」
この発言に、会場騒然(笑)
押見さん崩れ落ちて笑う(笑)
ピク「まさか『キャッツボール』なんて言葉が出るとは!!」
今日の名言ですね(笑)

そして、ここから本番のキャッツのストーリーです。

・捨て猫(児玉)がごみ箱あさっているところを見たメス猫(坂口)
  ↓
・おそるおそるエサをあげるメス猫
  ↓
・捨て猫「この胸の~ドキドキは~恋なのか~?♪」 ←歌ってます(笑)
  ↓
・飼い猫(関町)に結婚しようと迫られているメス猫は、返事を待ってほしいと言う
  ↓
・一人(一匹?)になったメス猫のところに捨て猫がやってくる
  ↓
・想い通じ合う二人。「愛してる!」
  ↓
・そこに登場する飼い猫
 「なんかおかしいと思ったんだにゃ!!」←もうダメ(笑)
  ↓
・刀で決闘する飼い猫と捨て猫
  ↓
・追い詰められた捨て猫をかばおうとして、メス猫は飼い猫に刺されてしまう
  ↓
・メス猫「これからは助け合って生きていくのよ…」パタッ ←けなげすぎて泣ける
  ↓
・捨て猫「みなさんに大切な人はいますか!!」
 飼い猫「まだ間に合います、想いを伝えてください!!」
 「それが僕たち猫からのメッセージです!!」


みたいな感じで終わり。
……自分で面白かったとか最高だとか書いといてなんなんですけど、
なんだこれ!?(笑)



私は、関町さんと児玉さん、二人の演技が大好きです。
真剣にやっている二人が一番面白い、そしてかっこいい。
そしてこのお二人は、そのことをわかって、狙ってやっていらっしゃるんだろうなと感じました。
くだらないことを真剣にやり通す、演技力の無駄遣い。
茶番だからと言って、一切演技において手を抜かない二人が大好きです。
私は、コントで笑いながらツッコミをする人がどうしても苦手で。
だって、笑っているっていうことは、今の自分だってことだもん。
コントの中の人物と一体化していれば、笑えるような状況じゃないんだから笑っているはずがないですよね。
その点、このお二人は徹底されているなと思います。
…だからこそ児玉さん、もう少しセリフちゃんと…覚えてください(笑)
最後もったいなかったよ。
あと、刀キャッチするところも、ばっちり決まったらかっこよかったのになぁ。

関町さんには本当におぼっちゃま役が似合う。
今まで何の苦労もせず、自分のほしいもの思い通りに手に入れてきたんだろうなっていう。
そして、自分の手に入れられないものなんてないと思っているから、平気で捨て猫と決闘を申し込めるんだろうな。
そこでまさかのメス猫を失う事態になって、彼は初めて自分の手に入れられないものの存在を知ったのではないでしょうか。
……大丈夫です、私が考え過ぎなことは重々承知しています。
こんな深い話ではないですよね(笑)

児玉さんは相変わらず、ちょっとひねくれてる捨て猫役がぴったりでした。
加えて、繊細な表情の変化が本当に上手い。
ごみ箱あさってた時と、メス猫に「愛してる」って言うとき、目の輝きが全然違うんだもんなぁ。
あとこれは本当にどうでもいいことなのですが、顔合わせの日のインタビューの時に、「なぜキャッツなんですか?」と聞かれて色々説明した後、
「う~ん、わかんないかなぁ?」←この言い方が、本当に徳井義実さんそっくりでした。
最近、児玉さんが徳井さんにしか見えなくなってきてるんですよねぇ。
顔もそうだし、口調も、感覚で動いてるところも、ニュアンスで攻めるところも、本当に似てる。
だから惹かれるのかもしれないです。

坂口さんも素晴らしかったなぁ。
VTRでの児玉さんとのいちゃいちゃっぷりもそうですが、それ以上に、キャッツ本編でのメス猫役がとんでもなくよかった。
最初の、捨て猫におそるおそる食べ物をあげる時のいじらしさったらありませんでした。
刺されてしまった後も、どちらかを責めるわけでもなく、「これからは助け合って生きて…」なんて。
なんて出来たヒロイン。すばらしい。

そして、演出家のJIN田所先生。
VTRから徹底したキャラクター設定がすばらしかったです。
稽古映像で、関町に厳しい指導をするJIN先生。
しかしどうしても納得できず「こんなのやってらんないっすよ!!」と出ていく関町。
それを追いかける児玉坂口を見て、厳しい表情を解いて、ふっと笑うJIN先生。
そして一言、「懐かしいっすわ…」。
JIN先生は、厳しく当たりつつも本当はみんなのことをすごく信頼していて、
アツくなっている彼らを自分の過去と重ね合わせているという。
なんという無駄なディテール。無駄なバックグラウンド。
徹底した茶番。
もうJIN先生のスピンオフ作品できるんじゃないかと思ったほどでした。

ピク兄と池谷さんは、キャッツに入れ込んでいる、いたって真剣なていで。
平然と進行するピク兄、感情移入する池谷さん。
児玉坂口が付き合っているという時に、
池谷「だまさんも、もうちょっと我慢すればよかったのにねぇ~」(笑)

そして押見さん!あなたの存在に本当に救われました(笑)
私はこのくだらなさも、関町児玉ペアも大好きですが、
それでもやっぱり、正常な感覚を持っている人がほしい(笑)
押見さんの発言の一つひとつがツボでした。
好きだったのをちょっと書いてみたい。
・最初のVTR終わり、
 「みなさんは今日、どんな気持ちで見てるんですか??」
・同じく最初のVTR終わり、
 「100日間やってるなんてうそでしょ?100日前なんて冬だよ、あんな薄着なわけない!!」
・客席の状況を見ながら、
 「あのね、お客さんが二極化してるんですよ!すごい笑ってる人と、ずっと真顔な人と!」
・児玉坂口が付き合っているところのVTR終わり、
 「狭いコミュニティの中だから、坂口がいい女に見えちゃうんですよ。そんなことないですからね!!」←ひどい(笑)
・JIN田所先生が劇場に登場してきた際、
 「しんどい…しんどい…」
あぁ面白かった(笑)


また個人的な話になりますが。
実は、こんなにライブ行っているくせに、無限大ホールに行くのはライスのシチサンLIVE最終回以来でした。
避けてるつもりは、全くありませんでした。
でも、無意識のうちに、心のどこかで線を引いていたのかもしれない。
だって、渋谷行きたくないですもん。
またシチサン見たくなっちゃうから。寂しくなっちゃうから。
だけど今回、久々にホール行って、本当に楽しめました。
今は今で、また楽しいライブがたくさんあるからね、いつまでも昔のこと考えてちゃだめですよね。
久しぶりに歩いた夜の渋谷で、前と同じきらきら感、わくわく感を味わうことができました。

全員の配役も演技も、クオリティが高すぎて、とってもくだらないのになぜか感動すらしたライブでした(笑)
また関町さんと児玉さんメインのライブがうまれてくれたら嬉しいです。