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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

暮らしと生活感

2023-06-01 22:31:18 | こだわり設計
すごくいいですよね。
一歩玄関に入った瞬間、

なるべくこの雰囲気を壊したくない。

って思いました。
このままでもいいんじゃないかって思ったほどです。

結果、こうなりました。
まず、注目してもらいたいのは、玄関ドアと壁の色。
そう、同じ色にしました。塗料も全く同じ。

しかもDIY

とーい昔にも書いたことありますが(古すぎて見つけられない)、私は玄関を大切にしています。

理由は、身内も他人もみんなが通るから

木製ドアもそうだし、ラボのでかい引き戸もそうだし。

大体、みんなが毎日触るじゃないですか。
大事なんですよ。

だから目一杯想いを入れ込んで、暮らしを楽しんでもらいたいなと思います。

ただし、玄関真正面に階段があって、左手に水回りの入り口だったかつての動線。

動線の超交差点が玄関前にあるのはちょっと落ち着かない。
生活感が出すぎるのが修正点だなと思ったので、正面の入口をなくしました。
これが気になると、部屋のレイアウトを変えるんですけど、

私の場合はレイアウトを変えずに通路をなくしちゃいました。
ただし、絶対通れないのも不便なので、

にじり口にしちゃって、通れなくはない使い勝手にしました。
単に障子にしちゃうと重心が上に行っちゃって不安定な空間になりますし、生活感が透けた空間にもなってしまいます。出入口がありすぎるって、便利ではあるんですけど生活感が見えすぎる傾向にあります。このバランスが大事。

にじり口も設けることで階段が見えるか見えないくらいになって、抜け感はあるけど、生活感はグッとなくなったと思います。
不意にパンイチで歩く姿を目撃される心配もなくなりました。

生活感をちょっと押さえたけど、暮らし方は大きく変えない。
玄関真正面ににじり口が見えるなんて、お迎えする暮らしの質は上がったと思います。

玄関からリビングにも入りやすくなったことも暮らしやすくなったと思います。(右手の障子)

極端な表現ですが、部屋のパズルで暮らし方が決まるわけではないんです。
動線と見せ方。
これによって暮らしの質を上げることができます。


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