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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

「多趣味の小さい家」4年ぶりに帰ってきます。

2023-10-10 18:49:37 | 多趣味の小さい家
25坪を超える建物なので、いつものミニストック仕様では断熱不足

ご検討中の方に伺いたいんですが、
「このままでは断熱不足です!」
っていう説明を作り手側から受けたことありますか。
私言っちゃいます。

断熱材って標準仕様ってのがあって、どの大きさの建物でも同じ断熱材。
オプション仕様で高断熱仕様を選ぶのは予算(建設費)がある時。

ネイティブディメンションズが高断熱仕様を提案するのは、ミニストックと同等の光熱費にするため。

という理由で、壁の断熱材は外に10cm
ぶっちゃけお下品な厚さです。

6年前から採用していて、今回4年ぶりのご提案となりました。
(現在同時進行中の「桜咲く公園脇の小さい家」も10cm断熱)

巷で話題のUA値には興味がなくて、なんで10cm必要なのかの理由がこちら。
表が4つあります。
黄色い部分が表の違いを出しているところ。
太陽光パネルの有無と
電気・ガス単価が違います。

左上の表は現在の電気・ガス単価での光熱費。
ミニストッはの月々の平均光熱費が¥20,000以下になるように設計します。
建物が大きくなった場合も¥20,000以下になるように断熱材の厚さで調整します。

ただし、イマドキは電気・ガス単価が上昇傾向にあるので、右上の表の様に単価が上がった時の検証も行います。
その場合に¥20,000を超えたので、太陽光パネルを載せた場合の検証を行うと右下の様に¥17,867となりました。

各表の一番下に記載の通り30年間に支払う光熱費を知ると結構あるなって思いませんか。
光熱費は家のローンと併せた総額の結構なウェイトを占めることになります。

つまり建設費、光熱費どちらかに比重が寄ることなくバランスよく考えることが大事。

コストとは、建設費と光熱費、メンテナンス費など様々な面から考える必要があり、かつ長い期間で考える必要があります。

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