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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-06(soho)】nLDKからの開放。-グランドピアノがあるちいさい家-

2016-11-15 14:38:00 | ministock-06(soho)
昨日のスーパームーンとっても楽しみにしていたのに、空は一面の曇り空。
隙間から見える予感すらなく夜が更けていきました。

その前日にどこから撮ろうかなとアングルを決めるために、犬の散歩をしながら片手で撮影した月が今回の唯一の成果。

月だけ撮ったって、小さいのか、大きいのか分かんないし、

第一ボケてるし、

雲で霞んでるし、

なんともやるせない思いです。

次は18年後らしいし。
18年後って・・・。

って、そんな話じゃなくて、

ministock-06の基本プランがまとまったので、来週から実施設計がスタートします。
どんな家になるのかとてもワクワクしています。

ミニストック-06の詳細は徐々にご紹介していけると思いますが、今回のプラン提案の中で

「うーん、やっぱそうだよな」

と思ったことについて。

住まいの中のプライバシーって何でしょう。
プライバシー = 個室 なのかなって思いますよね。

じゃあ、お住まいの中の個室っていうと、個人の部屋だから夫婦の部屋とか子供部屋ですね。
でも、夫婦の部屋と子供の部屋ってジャンルは同じような気がするけど、全然別の使い方をします。

夫婦のお部屋はほぼ寝るのが専門。
たまに書斎コーナーやらパウダーコーナーが付属したりします。
いずれにしても使うのは夫婦のみを想定して設計します。

一方子供の部屋っていうと、寝る、勉強する、遊ぶの役割があって、夫婦の部屋と使い方は似てるけど、決定的に違うところが一つ。

それは、夫婦の部屋にお客様は入れないけど、子供の部屋には友達を入れます。

プライバシーの線ってどこにあるんでしょう。
夫婦はプライバシーのために部屋に誰も入れないし、子供はプライバシーのために友達を部屋に入れる。または入れておく。
ついでを言えば、個室なのに夫婦二人でいることが前提になっていたりもするわけです。
なんだこりゃ。

これでいいんだっけ?

まぁ、いいんですけどね。
夫婦の部屋は二人一緒じゃないと「世間体が」ってなっちゃうし、子供部屋は、寝室兼勉強兼遊び部屋ってだけの話なんですけど、それもnLDKの間取りに慣れすぎたというか当たり前と思っているからではないでしょうか。
どんなに大きい家作っても、家族とのコミュニケーションがとりやすい動線って言っても、どんなにスタディコーナーとか、ファミリーコーナーを設けたと言っても、結局は夫婦や子供を1か所に留めさせようとする部屋があるのがnLDKの恐怖。ひたすら足し算の間取りです。(←悪意ある書き方ですね)

nLDKからの開放

ミニストック-06は人で部屋を分けるのではなく、用途で部屋を分けました。
しかし、その部屋は一つの使い道ではなく、使う人の都合で使い方が変えられるようにいくつもの機能を組み込んだ間取り。
今までのセオリーと比べると、本来さほど広くないスペースがやけに広かったり、本来広いスペースが広くなかったり。
こんな場所でこんな事もできるのかってのがあったり。
プライバシーを空間ではなく、時間で仕切ったり。
ある意味すごく複雑です。
はぁ?と思われる使い方もあるかもしれませんが、nLDKという概念を捨てれば、「なるほど。やっぱり、そうかも」と思っていただけるかもしれません。

全く伝わりにくい内容ですが、なんか変なことやりそうだなくらいに思ってください。
完成見学会をお楽しみに!(※)




※見学会はおそらく1年後くらいです。これからやっと設計ですので。
プランができたら1-2か月後には工事が始まって、そこから3カ月後くらいには完成しちゃうっていう概念もなくしてください。
想いはそんな簡単にすり込めません。
大切な家なので。










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