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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-06(soho)】二年点検-グランドピアノがある小さい家-

2019-12-13 19:30:31 | ministock-06(soho)
本日、ミニストック-06の2年点検に伺ってきました。

初めてお会いして3年以上経ちましたが、Kさん家と我が家の娘が同世代なので、とりあえず成長の速さに驚きますよねぇって話題から。

子供たちの変化は劇的ですが、建物はどうでしょうか。

変わらないところと変わるところ。
色々ありました。

まずは、お部屋の温度分布から。
エアコンは1,2階とも運転中で設定温度は23℃

床下の室温は23.3℃、湿度48%です。

背景からして床下に見えませんが、正真正銘床下です。

床下のコンクリートは22.1℃でした。(画像中央の〇印の温度が、左上に表示されています)色味はあまり気にしないでください。



1階の室温は21.5℃、湿度53%です。


表面温度についてですが、
玄関入ってすぐのコート掛けが20.0℃

一部さぶい色の所がありますが、給気口の吹き出し口とサッシ表面です。

1階廊下(トイレ入口)が20.9℃

左のさぶい色の所は洗面所のタオルが濡れていて温度が低くなっています。

ウォークインクロゼットの天井が22.3℃

画像の下が少し水色なのは、ここにも給気口の吹き出しがあるから。

浴室内が21.2℃


2階へ行く階段が21.9℃でした。


2階の室温は21.1℃、湿度55%です。


リビングから寝室にかけては大体22.5℃


リビングの足元に少し温度が低いところがあって、19.3℃です。


この付近がこの建物の弱点のある場所なんですが、そこは外から見ると分かります。

オーバーハングした2階床は直接外気に触れるので同じ階の他の床よりも温度が低くなります。
断熱強化はしてありますので、床自体は20℃以上になっていますが、入隅は熱橋という影響を受けてどうしても低くなってしまします。



その辺りの説明や対策を設計中にご説明をして、プランのメリットとデメリットをご理解いただいています。
暮らし方において何が大切かの優先順位をつけることが大切。



まとめると、家全体で温度差は少なく、おおむね室温と表面温度に違いがないので、快適に過ごしていただいていました。
今年の2月にも測定しましたが、大きな変化はないようです。



そして、今日はちょっとした実験で2階のロフトにサーキュレーターを設置したところ、ものの10分で室温が1℃上りました。


エアコンだけの運転とサーキュレーター併用と電気代や快適性などの違いをしばらく見ていただこうと思います。
Kさん、よろしくお願いします。



この2年かけて変化した場所ももちろんあります。

塗装した場所

木材の乾燥収縮により、塗装自体にしわが出てきます。


ここからは、個人の価値観でご判断ください。


Kさんに、塗装のしわやひび割れなど気になりますかと伺ったところ。
全然気にならなかったし、それ以上に塗装の質感と色合いには未だに癒されます」との事。

私も、塗装の何とも言えない艶感とお勧めしているベージュ色が大好きすぎるという事と、しわやひび割れは木造建築の持つ味だと思っています。

今回、ひび割れしているところは補修しますが、いずれまたひび割れする可能性は0ではありません。
ただし、言い訳を前面に出すわけではなく、塗装の施工方法に対して異常なこだわりを持っているのは、以前、下の記事などでご紹介させていただきました。

【ministock-06(soho)】初冠雪-グランドピアノがある小さい家-

【坂の上の狭小住宅】3。二度言うけど、大切なのは3。

もちろん、こういった変化が好きではない場合は別のご提案をさせていただいていますので、ご安心ください。

単なる今欲しいものではなく、「変化が許容できること、できないこと」を設計段階からお打ち合わせして住まいづくりを進めていきましょう。







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