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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

雪国型ZEHへ

2022-04-05 19:51:07 | 建築法規・施策
先月のお話しになっちゃうんですけど、新潟県の「住宅の断熱・暖房対策普及部会」と「省エネ家電普及部会」が開催され、その議事が先日公開されました。

詳細は下記リンクをご覧ください。
※最初の画像はリンク先の資料からの引用

私も建築士会経由で関わらせていただいていて、どんな方向に進むのか楽しみというか期待というか不安もありつつ、とても興味がありました。

今年度はまだ(案)の状態で、来年度予算で具体的な施策として検討が進んでいくと思いますが、新潟県が推奨する住宅性能は、

・断熱性能は、HEAT20のG1を基本として(新潟市においてUA値0.48kW/㎡以下)、G2以上を推奨(UA値0.34kW/㎡以下)
・気密性能は、1.0c㎡/㎡以下
・太陽光発電設備等は原則導入(設置可能な場合)

とのことです。
断熱・気密性能は、すでに独自基準を設けている他の自治体と揃えてきて、太陽光発電の原則設置を加えてきたところは、なかなか強気の判断ですし、私個人としては「なかなかやるな!」と思いました。
※リンク先の資料より

だって新潟県っていったら、保守的な対応が伝統芸であんまり強気な姿勢って印象にないんですよね。
あえて、太陽光に踏み込んだのは賛成です。乱暴な表現じゃなくて、設置可能な場合って書いてあるし。

リンク先の資料を超要約すると、

まず背景(と県の考察)として、
・新潟県のZEH住宅導入割合は16.5%しかなく、これは全国40位の低水準である。



・新潟県の年平均日射量や予想発電量は全国平均よりも1割低く、太陽光発電などの設備よりも断熱性能や高効率設備の導入が優先される。



・新潟県の太陽光発電の設置割合は1.8%で全国44位である。


とあります。
それを受けての今回の(案)となっています。

ネイティブディメンションズでは、もちろんといいますか、2008年の開所からこの性能をクリアしています。
(断熱性能はG2性能程度、気密性能は0.5c㎡/㎡以下)

太陽光発電の設置については、やはり設置条件に問題がない場合においてご提案します。
(落雪により、車や植栽、人が傷ついたり怪我したりしないか。落ち葉などの影響で発電効率に問題ないか)
ミニストックの場合、設置可能なサイズは3.0kWから4.0kW程度です。個人的に小さいサイズのパワーコンディショナーを使い切ることができるので、コストバランスのちょうどいいサイズだと思っています。

まだこの基準を採用することによって、補助金などの事業は発表されていません。
断熱性能上げると光熱費安くなるよ~、とか、
健康になるよ~、くらいしかアピールしていません。

でも、何かしらの動きは今後出てくるとは思います。
っていうか、じゃないと分かってるな!新潟県。

生意気いいました。
すんません。頼むからよろしくお願いします。

今までボトムアップだった普及活動が、ついにトップダウンになりました。
みんなで進もう!



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