native dimensions blog

新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

便利と技術

2019-12-09 22:04:09 | 建築雑談
現在、古い民家のリノベーション現場では増築部分の柱や梁を大工さんが加工している最中です。

新築住宅の場合、プレカットと接合金物で合理的に構造を作りますが、
こういったリノベーションの場合は、現場で寸法を合わせながら既存部分とつなぎ合わせるため、

私は用無し。
大工さんの独壇場となります。







私は、ニヤニヤ見てるだけ。

超格好良くないですか。
今加工している材料は明後日から組み始める予定ですが、、柱と梁がピタッとくっついていきます。
楽しみですねぇ。

でも、電動工具全盛、プレカット工場全盛の今、こういった技術を持った職人さんはどんどん減ってます。
いずれ、このようなリノベーションもできなくなってしまうのかなと思います。

便利」ってすごくいい言葉なんですけど、

人の技術の継承をなくしちゃってるとも言える。


便利な方がいいし、
いつも面倒くさい事ばかりする必要もないんですけど、

でも、

技術がなかったら、頼っている便利な作業が合っているのか、合ってないのか判断できなくなっちゃう。

トヨタはYKKの大きな工場を見学に行ったとき、、ほとんどが機械でオートメーション化されているのに、最後の大切な部分は人が仕上げていたり、チェックしていたりして、「こんな大企業でも最後は人なんだ。と驚かされました。

しかし、

建築業界では、以前紹介したように、最後が責任のない他人という現象がおきています。



便利になったとしても、技術は継承しないと。

新しいものと古いものを分けるんじゃなくて、融合を考えていかないとですね。


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