私(おじさん)の音楽日記です。
以前書いたように、私の大好きなリムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」を、いろいろな指揮者の演奏で聴きたくなりました。
(こちら)
早速、アマゾン・サイトで、この「シェエラザード」のCDを3枚注文しました。
今日はその内から、フリッツ・ライナーさんが指揮した演奏を紹介します。
リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」op.35
指揮:フリッツ・ライナー
管弦楽:シカゴ交響楽団
収録:1960/02/08
私たちのブログによくコメントを寄せてくださる方(yukko&yasuさん)お奨めの演奏です。
フリッツ・ライナーさんと言えば、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」に代表されるように、
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私にはスピード感のある指揮をする指揮者というイメージがあります。
ところが、演奏時間としては他の多くの指揮者と変わらないとのコメントがあり、それがすごく興味を惹き、それで購入したという次第なのです。
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さて、ライナーさんの演奏ですが、始めは速いです。
この調子なら普通は短時間の演奏になるはずです。
でも、途中、”ええーッ”と思うくらいゆっくりになります。
快速ライナーさんということで、列車の旅に例えてみると...
第1楽章は、快速ライナーが出発し、広いなだらかな草原を快調に走り始めます。
第2楽章は、高原に入り、ちょっと上り下りが多い山間部を走っているのかな。緩急が繰り返されます。
そして第3楽章は、快速ライナーさんの指揮とは思えないほどゆっくりです。決して上り坂でヒイヒイ言いながらの走行ではありません。いくらでもスピードを出せるぞ、でも敢えて出さないんだと。何となく、夜が訪れ夜行列車として本当にゆっくり走っているといった感じかも知れません。
第4楽章は、夜が明け、朝になった途端に、猛スピードで終着駅に向かって突っ走ります。そして最後、スピードを落としてゆっくり終着駅に着く。
そんなイメージを抱きました。
それで、全体として、緩急の多い、うねりのある演奏になっています。
それだけになかなか面白いです。
私はすごく気に入ってしまいました。
ただ、私が買ったCDは、「シェエラザード」にカップリングされている曲が、ストラヴィンスキーの交響詩「うぐいすの歌」という冒頭から強烈な曲で、聴き終わった後、少し興が冷めてしまうところがあります。
ここは、昔ながらの(LPのときに多かった)ボロディンの「ダッタン人の踊り」などの方がよかったと思うのですが...
いずれにしても、フリッツ・ライナーさんの「シェエラザード」は面白い名演だと思いました。