fernhaven rd.

狭いベランダで育てているバラのこと、一緒に暮らす猫のこと、トールペイントのことなどなんてことない毎日を書いていきます。

簡単な読書感想、辻村深月の〈ツナグ〉

2022-09-15 09:15:27 | 読書

コンスタントに読書するようになったので

常に読む本がないと微かに不安を覚えます。

何を読もうか悩むのも楽しいですが

ハマった作家さんがいると安心です。

〈かがみの孤城〉が面白かったので

ただいま辻村深月さんにハマっています。

今回読んだのは〈ツナグ〉

ツナグと言う使者の手引きによって死んだ人に一度だけ会える、ことを題材にしたお話です。

(あらすじ)

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

突然死したアイドルが心の支えだったOL、

年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、

親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、

失踪した婚約者を待ち続ける会社員…ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。

それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。

 

吉川英治文学新人賞を受賞しています。

辻村さんの文章は読みやすいのでこの本もするすると読めますが

実はなかなか重いことを取り扱っています。

生者と死者が会う、

その出会いは深く考えると心に痛みを感じるし、ある意味心に傷が残る可能性もあると思いました。

連作集なので色々なエピソードを読むことが出来て楽しめます。

一番心に残ったお話は、女子高生の複雑な友情を書いた項。

キラキラもしてるしドロドロでもある。

これはもう一度読んでみたいと思っています。

最後にツナグ(渋谷歩美)の両親の死についての付箋回収が書いてあり納得しました。

 

この本を読んだら誰でも一度は思うのではないでしょうか。

「私なら誰に会いたいかな」

私は母親以外会いたい人はいませんが

会ったら本当に亡くなってしまったんだと再確認して悲しくなるかもしれません。

まぁ、会って聞いてみたいことも確かめたいこともあるわけでもないですしね。

 

さて、この本は映画にもなっているということです。

死者と会わせる役目の使者役渋谷歩美は松坂桃李さん。

透明感があっていいかもしれません(上目です(^-^;)

2012年の上映、今から10年も前のことなので松坂さんも若かったんでしょうね。

なんせ高校生の役ですから。

(追記)

これの次に同じ作者の〈傲慢と善良〉を読み終えました。

今読んでいるのは〈凍りのくじら〉

それを読み終えたら〈サクラ咲く〉を読もうと思っています。

手元にあと2冊も読む本があるので安心です。

 

 

 

 

 


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