私は、横尾忠則さんがグラフィックデザイナーで
唯一無二のポスターを制作していた頃からのファン。
45歳に確固たる地位を築いていたグラフィックデザイナーのポジションを捨てて
画家に転身。
最初は正直言ってガッカリしました。
絵だってそんなに良いと思えなかったし。
イヤでも、テレビの画面を通して見た絵と
実物では物凄く大きな差がありました。
絵から放たれる光線のようなオーラ。
わー!何なんだこれ!
とにかくすごかったんです。
昨夜はNHKで、88歳になった横尾忠則さんのドキュメンタリーを放送していました。
夫が見よう、と言ってくれたので一緒に見ました。
タイトルは〈全身芸術家 横尾忠則88歳〉
横尾忠則さんは86歳の時に最後になるかもしれない個展を開く事にしました。
2年で大作を60点描く。
そして、住んでいらっしゃる世田谷の美術館で個展を開く。
その絵を描く様子が延々と映し出されていました。




大作、本当に大きなキャンバスに
いきなり筆でババっと描く。
身体から自然に出てくるままに
描いていく様が凄かったです。
幼い頃より特別な才能があった横尾忠則さん。
性格的には有名になりたいとか良い絵を描きたいとか、そんな思いもなく
なりたかった職業は郵便配達人
才能があったゆえに知らない間に今の地位にいる、と言う感じの方です。
不思議です。
88歳だけど、88には見えないし
まだまだ描く、描ける。
生まれ故郷の西脇(兵庫県)で幼馴染の皆さんと集まって話していらっしゃいました。
「仕事せなあかんね、仕事しなかったら
老いてしまってぼろぼろよ。だから描いてるんよ。」
口調は、決意というより仕方ないから描いてる、みたいな感じでした。
ちょっとさんまさんを思い出しました。
さんまさんは69歳
でも、あのマシンガントーク、頭の回転も早く、とにかくパワフル。
年齢に囚われなければ、あんな風に生きていけるのかな、
ドキュメンタリーを見ているうちに
そんな思いが湧いて来ました。



