みみずのしゃっくり

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専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

おるらんど

2019-12-30 | おきにいり
オルランド」という映画を見た方もいらっしゃるかと思います。
ヴァージニア・ウルフの小説の映画化です。

私は映画そのものは見ていませんが、別の映画(何かは忘れました)を見たときに予告編を見て印象に残りました。それで原作を読みました。


ペンギンブックスの表紙



日本では「オーランドー」と表記しているようです。原語では同じ綴りですから、同じカタカナ表記でいいような気もしますが、映画と原作を区別するために違うカタカナ表記にしたのでしょうか

繰り返しガハハと笑いながら読みました。奇想天外、荒唐無稽、風刺に満ちています。数世紀を生きる不思議な主人公は途中から女性になってしまい、男より女の方が良いという確信を持ち、やがて結婚します。史上初のフェミニズム文学と言えるかも知れません。


という背景があるので、オーストリアの作曲家オルガ・ノイヴィルトが「オルランド」をオペラ化したと知って大いに嬉しく思いました。これまで色々なコンサートで彼女の作品を聴いています。
「オルランド」は彼女がオペラ化するのに相応しい作品だと思います。



オーストリアの舞台芸術専門誌の表紙を飾るオルガ・ノイヴィルト



ノイヴィルトの「オルランド」におけるスローガンは「自由・平等・解放」です。
主人公は出発点では男性なので、カウンターテノールが主役という選択肢もありますが、後半では本当に女性になってしまうので、やはりメゾソプラノが良いでしょう。
原作は、ヴァージニア・ウルフにとっての現代である1928年までで終わりますが、ノイヴィルトの「オルランド」は更に延長して21世紀の現在へと続き、グレタ・トゥーンベリもスクリーンに映し出されるそうな・・・

ウィーンのオペラ座で女性作曲家のオペラが上演されたのは今回が史上初めてです。しかも世界初演。
衣装は川久保玲が担当しています。
現代では他にも女性作曲家が活躍し、オペラも上演されていますが、エルフリーダ・アンドレーなどは、立派な作曲家でありオペラも書いているのに上演されていません。そろそろアンドレーも再評価されオペラも上演されることを期待しています。


12月13日付けNZZの記事

両側を乱暴に白で消してあります


まだ現在進行中の新作オペラなのでYouTubeでも見られません。
YouTubeで World Opera Day| Orlando rehearsal start で検索すると、リハーサル風景がちょこっと見られます。


オペラ「オルランド」に関する日本語記事:コム・デ・ギャルソンが衣装提供



えーと私は・・・そのうちDVDでも買おうかなと思っています

こんなボログですが、どうぞ、これからも宜しく でも乞無期待


   2020年が良い年になりますように   





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