オオカミは大半の国々で19世紀に絶滅しました
家畜を襲う悪者というわけで、至るところで殺されたからです。
もちろん、動物学や社会的認識の発展によって
オオカミが昔のように悪者扱いされることはなくなりました。
オオカミがカムバックし始めた国では、それを喜ぶと同時に
やっぱり又問題が起きています
下の写真はNZZ(新チューリヒ新聞)8月12日の記事です。
これは羊飼いと護衛犬に守られた安全な羊の群れ
スイスの場合(他の国々も同様)、オオカミは厳格な保護対象になっていますが、特定の場合には、射殺が許可されます。特定の場合というのは、もちろん、夏の放牧地で羊が続けて襲われた場合。
ところが、少数頭の羊を飼う農家では、羊飼いと護衛犬を雇うことができず、羊たちだけで放牧され、オオカミに襲われることも・・・
そこで、野生動物保護のNGOであるWWFでは、少数頭の群れを幾つかまとめて、羊飼いと護衛犬をつけるよう奨励しています。
この場合の犬は単に牧羊犬ではありません。
牧羊犬の主な仕事は、羊飼いを助けて群れをまとめることですが、この記事で使われている言葉は「護衛犬」つまり用心棒
羊をオオカミに殺された農家には助成金が支給されますが、以前に事故があったのに、対策を講じていなかった場合には減点されます。
もちろん、被害はまだ指で数えられる程度ですが、被害にあった農家にとっては重大問題。オオカミの保護と羊の保護をどう両立するか、これからの課題とされています。
オオカミが家畜を襲う必要の無い豊かな自然を保護し、効果的な管理システムを確立することで、オオカミと羊が共存できる地球が実現しますように
Wikipedia:WWF 国際赤十字と同じくWWFもスイスが発祥の地なんですね
Wikipedia:オオカミ
追記:スイスでは昨年、全くオオカミの被害がありませんでした。今年、夏の放牧地で羊の犠牲者が出ているのは、前の冬が厳しく、オオカミの捕食できる野生動物が今年は少ないせいと推定されています。
その隣国オーストリアでは、もう何年も前に、バルカン半島方面から越境してきたと思われる野生のクマが確認され、ちょっとしたアイドルになりました。同じ固体だったかどうか忘れましたが、ある冬、2匹の子グマを連れた母グマが崖から転落死して、2匹の子グマが越冬できるか大騒ぎになったことがあります。春になって育った子グマが確認されたときには、大げさに言えば、国をあげての大喜び。その後、今度は、また越境グマによる家畜の被害が出て騒然。以来もう何年も経ちますが、クマさんをめぐるニュースはありません。またバルカン半島へ出かけたか、アルプス山中で静かに暮らしているのかも知れません。
野生動物はパスポートとかビザとか不要なので、けっこう、徒歩でもあちこちの国を渡り歩いているようです。
オオカミさんが出没するんですか・・・
オオカミさんだって生きなければならないし
・・・・・・・・・・。
オオカミさんも少なくなり
日本の動物園はオオカミさん増やしてますね。
各動物園で群れを作ってますね。☆み
鹿やクマ、イノシシなどが森に食べ物がなく、
里に下りてきて畑を荒らすって。
森に食べ物がなくなったのは、人間が木を伐採したり、開発したりしたからなのに…
いつもこのような話を聞くと、納得できない気持ちになります。
壊すのも人間なら、また救えるのも人間だと思います。
こちらの考え方次第なんじゃないでしょうか?
他の生物に頼らず生きているのは植物(って、食虫植物のような例外もありますが)
その植物も、地中でミミズが土を掘り返してないと生長できません。
大自然の仕組みってすごいです
オオカミさんにもちゃんと居場所のある地球を大切にしたいですね
野生の動物たちは、環境さえ良ければ、わざわざ物騒な人間社会に近づいたりしません
それとは別に、植物は光合成で大気を浄化してくれる大切な存在。植物が減りすぎたら大変なことになると思いますが、アマゾン流域などでは、どんどん伐採が進んでいます。オーストリアの神父さんで、長年、アマゾンの原住民と自然保護に尽力している人がいますが、いつも「殺してやる」という脅迫がきて、暗殺未遂もありました。良いことを実行すると命があぶないなんておかしいですね
ただ、一度味を覚えると「あれでなきゃ!」というグルメ鹿が増える恐れが・・・
日本の場合、家畜の被害があるとすれば、キツネがニワトリをディナーにするといった程度かな。それも被害者にとっては大問題ですよね。クマは雑食性なので、これも自然が豊かなら、普通、人前に現れることはないでしょう。
逆にイノシシ、サル、クマなどの立場になれば、恐ろしい二本足の動物とは鉢合わせしたくないと思っていることでしょう
人間は怖いけど、近くまで行くと残飯があって食うに困らないというんで、野生動物(主に小型)が都市に住み着くという現象は、世界各地で見られますね。要するに「自然の貧困化」・・・これは長期的に見て全生物にとって怖い