院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

民主主義の輸出

2011-11-27 00:00:35 | Weblog
 先進民主主義国家はなぜ民主主義を輸出しようとするのだろうか?まさか民主主義を最善の政治手段だと思っているわけではあるまい。

 民主主義は大衆の恨みを買うことは少ないけれども、もっとも非効率な政治形態である。普通の会社を考えてみて欲しい。社長を民主的に決めたり、人事を民主的に行ったりしたら、その会社はすぐに潰れるだろう。

 トップダウンのほうが本当は効率がよいのである。だから、民主主義でない他国が、あまりに効率がよいと困るのではないか?そのような民主主義でない国家を弱体化させるために、民主主義国家は非効率な民主主義を輸出しようとしているのではあるまいか?

 最近、学問の世界でも民主化が図られている。日本精神神経学会は、もう随分前から評議員は選挙で決める。そんな必要がなぜあるかというと、同学会は1970年代の学園紛争のころ、大もめにもめたからである。これでは民主化するのも仕方がない。

 だが、もめてもいない学会が次々と民主化されているのは、なぜだろうか?私は流行に過ぎないと思う。戦後の民主主義教育で育った世代が、世の「重鎮」になったからである。本人たちも深く考えもせずに、民主化はよいことだと刷り込まれている。

 思うに、あまりに極端に民主化をすると、今度は弊害のほうがたくさん出てくるだろう。私の地区の医師会は民主化なんて全然考えていない。人望がある人が会長や役員に(投票なしで)なればよいのだし、仕事で都合が悪い人は役職を辞退すればよいだけの話である。民主化する必要はまったくない。