院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

農家に嫁が来ないのは何故か?

2011-11-13 03:43:57 | Weblog
 農家に嫁が来ないのは、農業が3Kの仕事だからではない。補助金漬けだからだ。人様から貰ったお金で生活している家に嫁が来るはずがない。

 ・・と言ったのは私ではない。もう20年以上も前に故山本夏彦さんが言ったことである。

 とくに兼業農家が補助金の恩恵にあずかっている。不作だと言っては補助金。災害と言っては補助金。今回の原子炉事故でも補助金ということになるだろう。風評被害にまで補助金が出るらしい。

 食糧自給率が云々、食糧安保が云々というのは口実に過ぎない。小規模でも農家をやっていれば食いはぐれがないのである。みんなお上が面倒を見てくれる。だから農村は大票田になる。民主党政権になるまでは、そういう構図がまかり通っていた。政権が変わっても、その構図は変わっていない。

 TPP問題でもそうだ。農業が崩壊するというのは、つまり補助金が崩壊することに他ならない。

 全国200万人と言われるワーキングプアを見よ。彼らは給料が少ないからといって、補助金が貰えるわけではない。クビになっても補助金は出ない。

 ワーキングプアから見れば、農家は恵まれすぎている。食糧自給率40%と言ってもカロリーベースだ。金額ベースなら60%である。カロリーベースで自給率を発表している国は日本以外にはない。ためにする統計だとしか思えない。

 だからJAがいくらTPPに反対しても説得力はない。