院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ドラマ「南極大陸」視聴率低下

2011-11-16 00:44:54 | Weblog
 ドラマ「南極大陸」の視聴率が急降下しているそうだ。2回目から私も面白くないと思って、先日ここに書いた。

 5回目を少し見たが、やはり詰まらなかった。詰まらない原因は、キムタクを撮って、キムタク演じる「一隊員」を撮っていないからだとか、30年前の高倉健主演の劇場映画「南極物語」と較べられてしまうとか言う人があるけれども、私は違うと思う。

 やはり、基本的な脚本と構成と演出が悪いのだ。物語に引き込んでいくだけのリアリティーがこの作品にはないのである。

 私は劇場映画「南極物語」は、名前は知っているが見ていない。だから、較べようがない。キムタクにリアリティーがないと言うが、ドラマ全体にリアリティーがないのである。キムタク一人のせいではない。

 わざわざ「フィクションです」と断っているのもリアリティーのなさを弁解しているように見えてしまう。第一次越冬隊では遭難者は出ていないように記憶するが、ドラマでは遭難者が出る。南極観測隊の遭難者と言えば、翌年氷の中から発見された福島隊員だけのように記憶しているけれども、私の記憶違いだろうか?私の記憶が正しければ、フィクション化のしすぎである。

 10年ほど前、私の同僚医師(救急科)が医師隊員として越冬隊に加わった。星の美術的な写真撮影が好きな人である。身近に観測隊経験者がいる人は他にも多いだろう。つまり、南極観測はまだリアルなのである。それをフィクションにしてしまうには、まだ早すぎると言わざるを得ない。

 繰り返すが、ドラマ「南極大陸」が詰まらないのは、キムタクのせいでもなければ、劇場映画「南極物語」のせいでもない。ただひたすら、作り手の未熟さによるものである。