このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
十代の頃から願っていた書斎を、30歳で運よく実現した。とにかく嬉しかったし、満足していた。
ところが今や、膨大な量の蔵書が並んだその書斎をどう畳もうかと頭を悩ませている老境の自分がいる。
二人の子供たちには全く興味のないジャンルの書籍ばかりで、残されても困ることは目に見えている。
かと言って、食べるものを削ってまでして買い求めた本を捨てるなど、僕には到底できない。
売るにしても、アマゾンが出現して以来、探し物は飛躍的に入手しやすくなったものの、その分、専門書の価値・価格は暴落と言っていいほど下がっている(註:高く売りたいということではない)。
さてどうする。
先日、ジョン・フォード一座総出演の「果てなき船路」(1940年)について触れた際に、確認のため関連書をいくつか書斎から取り出した。
「オニール一幕物集」昭和31年、新潮文庫刊
「seven plays of the sea」1972年、ヴィンテージブックス社刊(ペーパーバック)
「現代演劇№10 特集ユージン・オニール」1989年、英潮社刊
それに、映画の市販ビデオ(現在はDVDが出ている)。
この古色蒼然たる4アイテムを並べると、幅は7.5センチ。
この、わずか7.5センチを処分するかどうか考えるだけで、額に嫌な汗がにじんでくる。
愛書家とは、かくも業が深いものなのだ。