このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
NPO法人なごやかの法人本部事務室へ書類を届けに入って行くと、理事長が地元紙を広げ、熱心に見入っていた。
ああ、きみか、今日は年始特集ということで、市内の介護福祉関連企業の広告がまとめて掲載されているんだ。
私は今朝すでに自宅でそれを見ていた。
正月らしい柔らかな色をベースにして、扇のイラストが入っている。
そういえば、今年の当法人の年賀状のデザインは、金地に縁起が良い鶴と、末広がりの扇をあしらった、いつになくきらびやかなものだった。
それを話すと、理事長はうなずいた。
「今年も末広がりの良い年になればいいなと願ってね。
いや、願うだけは良くないな、努力を重ねて、きっと良い年にして行くつもりだ。」
併せて掲載されているシリーズの企業紹介は、理事長とは旧知の間柄のS常務理事が運営する老健エーデルワイスさんだった。
「この写真、Sさんたらきれいどころの職員たちに囲まれて満面の笑みを浮かべてるよ、くやしいなあ。」
そう言って理事長は気分良さそうに笑った。
お言葉ですが、と私は思った、あなたの事務室に並んでいる写真もみな揃いも揃って、なごやかの美女軍団が大挙集結したものばかりですよ!