このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
ＮＰＯなごやかの理事長と二人でＫ市長選に立候補した方の個人演説会へ急きょ参加することになった。
理事長が法人を立ち上げて起業する際に、その候補者からとてもよくしていただいたそうで、今回、戦況不利なそちらの陣営から動員を要請する電話があり、たまたま事務局にいた私が狩り出されたのだった。
会場の公民館へ行ってみると、意外にも駐車場もロビーも大混雑だった。
２階の大ホールへ聴衆が列をなして上がって行く階段の踊り場に、電話の主で、候補者のこれまでの選挙すべてを仕切ってきたＭさんというやり手の中年女性が立っていた。
彼女は理事長の顔を見つけるやいなや、大げさに声を上げて駆け寄ると、後ろに続いていた私の顔を一瞥して早口でささやいたが、私には聞こえていた。
「まあ、きれいな方。奥様ですか？」
理事長は、いえ、事業所の管理者です、と即座に返答していたが、席に着くと間もなく、すまなそうに言った。
「聞こえてた？ゴメンゴメン、きみに失礼だと思って強く打ち消したのだけど、なんだかその言い方も失礼に聞こえたかもしれないね、申し訳ない。」
いいえ、どうぞお気になさらず。
釣り合うように見えたのでしたら、それはそれで光栄です。きっと理事長のご薫陶によるものでしょうから。
