このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
とある駅の待合室。
二人は逆方向への列車がそれぞれあと数分で到着し、永遠に別れてしまう。
もう何を話していいのかもわからなくなっていて、会話も途切れがちだ。
そこへ、あろうことかヒロイン(シリア・ジョンソン)の顔見知りでゴシップ好きのおしゃべりマダムが割り込んできて、最後の最後の、大切な瞬間をその無神経さで台なしにされてしまう。
落胆の色を必死に隠し、紳士的に振る舞うハーベイ医師(トレバー・ハワード)。
列車の到来を告げるベルが鳴ると彼は立ち上がってコートと帽子を取り、ヒロインの肩にさりげなく、けれども万感の想いをこめて手を置いたのち、振り返らずに去って行く-。
10代のころに初めてこの「逢びき」(1945年)をテレビで観た時は、こんな皮肉な別れのシーンをよく考えついたな、とひどく感心した。
同時にこの映画は実体験より先に、大事な場面には時としてとんでもない邪魔が入るものだという、漠然とした怖れを教えてくれたような気がしてならない。