1986年7月24日リリース。河合奈保子さん25作目のシングル曲です。
作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:船山基紀
このシングルジャケットを見ると、奈保子さんが出演したシャンプーのCMを思い出してしまいます。風になびくサラサラの髪がいいですね。
曲にもどって、おなじみ売野さん、筒美さんコンビでの楽曲提供です。
デビュー初期の回帰的効果を狙ったものなのか、それとも新しい効果を求めたものか、編曲には久々に船山さんのお名前をこの曲で見ることが出来ました。
実際にこの曲を聴くと、奈保子さんの初期の頃のようなサウンドとは異なるので、後者の効果を求めてのことなのかも知れません。
夏リリースの曲にしては珍しくバラード曲です。JEWEL BOX2の解説の中で売野雅勇さんご自身もこの曲の詞を気に入っているとコメントされています。また、ルビをふらないと読めないくらいの内容で、奈保子さんの表現力を見込んで耽美的に作ったとも語られています。
当時、私はこの曲をあまり熱心に聴いていなかったのですが、今になって聴くと奈保子さんの歌唱のすばらしさはもちろん、表現されている世界観の奥深さ(若干抽象化された部分はありますが)に引き込まれてしまいます。当時の自分には曲の内容を理解する力が無かったことを痛感してしまいます。
この曲に限らず、最近ではシングル曲を聴くときは、NAOKO PREMIUMに収録されているカラオケ盤も一緒によく聴いています。こういうこともあり、各楽曲の編曲者のサウンド面の表現力も気になってしまいます。
昨日書きましたように、この曲で奈保子さんの「第3期」の終結となります。
(昨日書いた奈保子さんの時期区分については、掲示板(BBS for All)の方に他の方からご意見をいただいておりますので、合わせて参考にしてみて下さい)
次作以降は奈保子さん自身の作曲による作品になることもあり、「第3期」と「第4期」は明確に区分することができます。
第4期以降について昨日同様に簡単にまとめます。
■第4期:ハーフムーンセレナーデ ~ Harbour Light Memories
奈保子さんが書きためて来た曲を吉元由美さんの詞で作品として仕上げた時期。サウンド面でも、専属バンドと共に音作りをし、奈保子さん自身が作品の構成に深く関与。
アルバム MY SONGシリーズ3部作を売野氏のプロデュースでリリース。
☆主な楽曲提供者
作詞:吉元由美
作曲:河合奈保子
編曲:瀬尾一三、NATURAL
■第5期:哀しみのアニバァサリー ~ Golden sunshine day
ミッキー吉野氏をプロデューサーに迎え、サウンド的にもバンド系、洋楽的要素を強く取り入れた時期。
ミュージカルもミッキー吉野氏のプロデュースでTHE LOVER in Meシリーズ3部作を実現。
☆主な楽曲提供者
作詞:さがらよしあき
作曲:河合奈保子
編曲:ミッキー吉野
■第6期:エンゲージ ~ 夢の跡から (2曲のみ)
第5期以降、奈保子さん自身の音楽の方向性について、思い悩んだ後の作品。
作曲は2曲とも、もちろん河合奈保子さんです。
そして、第7期?
奈保子さんご自身がどのようにお考えになっているかは知る術もありませんが、私自身としては、それがかなわぬ想いだとしても、いつかまた奈保子さんの歌う姿を見たい、見られると信じ続けたいと思います。
JEWEL BOX2で、かつて奈保子さんに曲を提供した方々も一様に奈保子さんが音楽に関わる姿を再び見たいということを述べられてます。
・馬飼野康二さん:奈保子さんに提供した曲について、「大人になった今の奈保子さんが初期の頃の作品をリメイクして歌ったらどういう感じになるのか、聞いてみたい気がします。」
・売野雅勇さん:「もちろん、僕が詞を書かせていただきますよ。今の彼女の年齢にあった歌というのがすっごく聴きたいんですよね。河合奈保子は最高のボーカリストだから。」・来生たかおさん:「ファンの皆さんは、きっと歌手:河合奈保子の復活を願っているんでしょうね。そんな僕もイチファンとして同じきもちです。」
・ミッキー吉野さん:「音楽の才能っていうものは、そう簡単に消えるものではないですから。またやって欲しいですね。そのときはいつでもピアノを弾くし、もし歌手としてやるなら是非ともお手伝いしたいですね。」
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