映画「シルミド」

韓国映画「シルミド」については、以前にもベタ褒めしたような記憶があります。

その真っ正直な作品に、映画館で俺はマジ泣きしそうでした。


そして今日、地上波初登場ってことでテレビで「シルミド」がやっていたんで、ついつい見てしまいました。



開始２秒で「は？」と己の目を疑いました。
そしてその１秒後に気づきました。


「カットされているぅぅぅぅぅ！！！」


出だし１０分くらいを根こそぎカットされてます。




前々から、地上波で放送する映画には疑問を持っていました。
その１２０分という枠の中に収めたいがために、スポンサーの希望通りにＣＭを流したいがために、映画の内容をかなりカットする。その行為！！！


おかしいとは思いませんか？作品に対する冒涜だとは思いませんか？
冒涜って意味はしらないですけど。


「大人の事情」とは、いい言い訳を思いつきましたね。
でも、このカットという行為が、作品の質をどれだけ落とすかといったら、それは考えるまでもないです。

ストーリー上極めて関連の少ないシーンをカットしている。苦肉の策である。


だったら放送すんなぁぁぁぁぁぁ！！！！

カットすることが苦痛なら、初めから放送すんな！

俺は怒っています。
なんで「シルミド」みたいないい映画がカットされまくって１２０分以内に丸く収められて、「タイタニック」が２日間かけて完全ノーカットで放送されるんですか？

どっちがいい映画かなんて、一目瞭然だよ。

やはり、映画はカットするべきじゃありません。
１から１０までが、その作品です。

もし「川の流れのように」の歌詞の冒頭をカットされたらそれは「川の流れのように」じゃありません。
もし「東海道５３次」の保土ヶ谷～戸塚間がカットされていたらそれは「東海道５３次」じゃありません。

久々に地上波の映画見ましたが、改めて「だめだな」と思いました。

テレビで見るなら、ＢＳとかに限りますね。


しかし「シルミド」。
多くがカットされているとはいえ、やっぱいい作品です。胸に響きます。

確かに本来の質よりは落ちてしまっているけど、それでもやはり恋愛ものかパニックものかどっちつかずのグダグダ感でせめて結局主人公が理不尽な死を遂げる某豪華客船沈没映画には負けてません。

今回の地上波放送を見て「よかった！」と思った人は、是非完全版を借りてきてみて欲しいなって思います。
テレビでは冒頭いきなり処刑シーンでしたが、ほんとはもっとかっこいいところから始まります。

俺はその最初の１０分に感動したんだけどねぇ。
そこはどうでもいいとカットした人のセンスを疑いますな、私は。


ま、とにかく抗議の電話でも入れようと思ったけど、数分後には「シルミド」に魅せられてそんなことはどこへやらな俺なのでした。