自由広場

穿った独楽は廻る
遠心力は 今日も誰かを惹きこむ

アニメ「地球少女アルジュナ」

2005-06-04 14:17:51 | だってテレビっ子。
「美しいアニメ」って、こいいうのを言うんじゃないかなと思います。


このアニメと出会ったのは通常放送の後、スカパーで再放送されていた時でした。
確かクリスマススペシャルだとかで、全13話一挙放送ってな感じでした。
そう、このアニメは全13話。
たった13話の中に、たくさん詰め込まれたメッセージ。


最初から最後まで楽しめるし、映像や音楽もきれい。なにせ作曲は菅野よう子さんですから。

でも、ここからが俺節。
このアニメは第4話と第6話だけ見ていればいいです。

あとはどうでもいい、付属品。

いや、他の話もなかなかだけど、別に見なくてもいいですわ。
この4話と6話と菅野よう子さんがなかったら、俺は「アルジュナ」を名作だとは思いません。とにかくここが必見。


その中でも特に第6話「はじめの一人」は見ていて制作者の巧さを感じました。そして僕が今まで感じていた疑問をさらに味わい深いものにしてくれやがりました。

その「はじめの一人」の中の最も重要なシーン、主人公樹奈と数学教師の問答を少しだけ抜粋します。少し違うかもしれないけど、まぁ大体こんなん。

ちなみに、この教師は少し狂ってます。

教師宅にて。
教師「八百屋の店先には真っ直ぐなキュウリやダイコン、同じ大きさの野菜しかおいていない。なぜだ?」
樹奈「その方が運ぶとき楽やから。」
教師「売れ残った弁当は捨てられてしまうことがある。なぜだ?」
樹奈「その方が管理が楽やから。」
教師「親はせっかく子供が自分でボタンをはめようとしているのに、早く着替えろとしかりつける。なぜだ?」
樹奈「その方が親が楽やから。」
教師「教科書があるにもかかわらず多量の参考書が売られている。なぜだ?」
樹奈「その方が答えを知るのが楽やから。」
教師「たとえついてこられない生徒がいようとも俺は決められたとおりに授業を進めようとする。なぜだ?」
樹奈「その方が先生が楽やから。」
教師「色々な店では客は千差万別だというのに、店員はマニュアル通りの対応しか示さない。なぜだ?」
樹奈「その方がやること決まってて楽やから。」
教師「生徒は自分で考えようとせず、教師に答えばかりを求める。なぜだ?」
樹奈「その方が生徒が楽やから。」
教師「お前たちは直接あって話せばいいものを携帯でつながりたがる。なぜだ?」
樹奈「その方が会うより楽やから。」
教師「世の中の人間はマスコミの言うことを安易に鵜呑みにする。なぜだ?」
樹奈「その方が自分で確かめるより楽やから。」
教師「俺は毎年毎年工夫なく同じ授業を繰り返す。なぜだ?」
樹奈「その方が先生が楽やから。」
教師「お前は俺の問いかけにいつも同じ答えしか返さない。なぜだ?」
樹奈「その方が答えるのが楽やから。・・・あっ!」


とまあ、こんな具合です。

世の中のすべてがそうです。人類の進歩は、これに尽きます「楽だから」。
車が発明されたのも、飛行機が発明されたのも、公式ばかり覚えさせられるのも、大学に行くのも、働くのも、パソコンを通して何かを訴えるのも。

すべてが、この考えに基づいている。そんな気がします。


俺は疑い深い人間です。
友達と家族が言うこと以外は、まず疑います。テレビや新聞、街頭演説に朝礼の校長先生のありがたいお言葉。すべて疑ってかかります。

逆に言えば親交が深い人の言うことは絶対信用します。結果それが嘘であっても。


すべての物事に対し、疑問を感じる日々。これに妥協し割り切る時が来たら、負けかな?って思います。
ちょうどニートが言う「働いたら負けかな」のそれに似ています。


楽を求めた先に、幸せはあるのでしょうか?

車が発明されて環境問題が深刻になりました。飛行機が発明されて日本に原爆が落とされました。公式ばかり覚えさせられて暗記しかできない機械みたいな人が育ちました。大学に行って遊んでばかりいました。毎日奴隷のように働く日々に疲れました。パソコンがあるので外に出なくても平気です。



「楽だから」そのすべての中に、お金が絡んでいるような気もします。
お金に対して非常にルーズな僕は、「楽だから」の「楽」よりも「楽しい」の「楽」を死ぬまで求め続けたいと思います。


「お金=幸せ」という方程式をなんとしてでも打ち崩したい俺なのでした。

とにかく「地球少女アルジュナ」。見てください。アニメとしてかなり秀逸な一作です。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (tt)
2005-06-04 15:23:10
俺が昨日のブログ(「ジェット・リーかっこいいわぁ~まじかっこいいわぁ~」)

にコメント書き込んだ直後に、

またも興味をそそるような内容のブログを書くとは。



なんだか、(南の昨日のブログに書き込んだ)俺の質問の答えが、

今日のブログに要約されちゃってるね。
返信する
これは・・・ (南友親)
2005-06-06 00:44:12
どうにも答え難い質問をいただきました。





僕は親から「人に迷惑をかけるな」と、ただこれだけ教えられて育ってきました。ホントです。放任主義でした。



今でもそれは守っていますし、これからも絶対に守っていくつもりです。



もし殺人を行ったら、親が悲しむだろうし、遺族も恨みや悲しみを堪えられないだろうし、第一殺された張本人が一番迷惑です。



よって「人に迷惑をかける」行為なので、殺人は悪い好意だと思います。



なんて理屈を並べる以前に、殺人が不可ない行為なことは当たり前です。





「殺人犯罪のニュースを見ている」時。

つい最近も近所(マジ目と鼻の先)で殺人事件があって、容疑者が指名手配中です。

やはりこの時も殺人は不可ない行為だと思ってますね。でも、テレビの中の殺人は現実味が薄れて、どうも深く考えをめぐらさなくなっている昨今です。





「今まさに人の首を鷲掴みにしている」時。

わかりません。正直わかりません。そんな状況になったことはありませんから。でももし、そんな状況に出くわしたら、自分は相手を可哀相に思うかもしれません。自分の目から見て誰からも必要とされていない、死んでも誰の迷惑にもならない相手を。





・・・・こんな感じでしょうか。

とにかく僕は殺人を悪い行為だと思っています。良い好意だなんて、思ったことありません。
返信する

コメントを投稿