やっと読むことができましたハチワンダイバー。
以前からずっと気になっていたのですが、他にも読みたい本があってなかなかたどり着けませんでした。本日はこちらをちらっと紹介。
まず何がいいって、題名がいい。ハチワンダイバー。
将棋という、9×9マス合計81の盤上で繰り広げられる、海よりも深いとされる戦場を舞台にした物語。
どこかで見た作風だなあと思っていたら、「エアマスター」の作者柴田ヨクサル氏の作品だったのですね。それすらも知らなかった。
なるほど、エアマスターが縦横無尽の広き空を制する者であるのに対して、今回は81マスの盤の海深くへ潜る者を見立てているというわけですか。凝ってます。
将棋をテーマにしているとはいえ、オタク臭さはなく極めて無臭、適度な笑いと適度なシリアスが読者を飽きさせません。
そして何より、テンポがいい。この人の作品はほんと、荒削りなように見せて実は計算しつくされている。素人目にもそう感じてしまいます。
この人の作品の特徴は、ツッコミがいないこと。エアマスターもハチワンダイバーも格闘マンガの様相ですが、いちいち薀蓄を垂らす解説者的なキャラや、絵的にも流れ的にも雑になったときにまとめ役となるツッコミキャラが存在しません。読者の心中で勝手に突っ込んだり解釈することを要求しています。
これによって無駄なコマを省き、滑るように流れていく気持ちいいテンポを作っています。特に「谷生」君の下り坂は相当笑いました。漫喫で。
画が少々粗く、かえってそれが持ち味になっています。エアマスターよりもちょっと「カイジ風味」が効いていて、主人公を金や女や信念で揺らぐ青年に仕立てることで読者側に親近感と関心を持たせます。
その主人公というのは、プロ将棋界で活躍する棋士ではなく、アンダーグラウンドな世界で賭け将棋をして日々の糧とする「真剣師」。一度はプロ棋士の夢をみて奨励会に入りますが、年齢制限で退会を余儀なくされた、将棋にしか能のない冴えない男。
彼は秋葉原の将棋クラブで、最強と名高い勝負師の女性に出会い、彼女との勝負を切欠にあるいざこざに巻き込まれることとなります。
元真剣師でプロ棋士にも勝ったことがある現在ホームレスのおっさんや、左腕を失った人形作りの真剣師、オンライン将棋ゲームにハマっているオタク少年たちなど、様々な出会いを経て主人公は将棋のより深くへとダイブしていきます。
しかし、このマンガで最も目を見張るべきなのは、将棋というただの81マスの盤上に、何を賭けるのかということ。
プロ棋士は地位と名誉。真剣師は今日明日の食事代。程度に違いはあれど、このマンガでしのぎを削る者たちは何かを賭して一手一手に念力を込めます。それが時には命だったり、好きな人への告白だったり、おっぱいを揉む権利だったり。一度乗ったら降りてはいけない。真剣勝負の凄まじさ。
その白熱した攻防は、将棋の知識なくとも、飽きずに読むことができます。今日はやけに知ったような偉そうなこと言ってますが、将棋好きの僕としては、将棋をさらに広めるためにもよい手本になると思います、ハチワンダイバー。
ちなみにドラマ化されているようですが、アニメ化は・・・・・・まだのようですね。アニメの方が絶対味が出ると思うのですが。
エアマスターのときのように主題歌は是非マキシマムザホルモンにして欲しいです。作品のテイストと非常にマッチしています。
以前からずっと気になっていたのですが、他にも読みたい本があってなかなかたどり着けませんでした。本日はこちらをちらっと紹介。
まず何がいいって、題名がいい。ハチワンダイバー。
将棋という、9×9マス合計81の盤上で繰り広げられる、海よりも深いとされる戦場を舞台にした物語。
どこかで見た作風だなあと思っていたら、「エアマスター」の作者柴田ヨクサル氏の作品だったのですね。それすらも知らなかった。
なるほど、エアマスターが縦横無尽の広き空を制する者であるのに対して、今回は81マスの盤の海深くへ潜る者を見立てているというわけですか。凝ってます。
将棋をテーマにしているとはいえ、オタク臭さはなく極めて無臭、適度な笑いと適度なシリアスが読者を飽きさせません。
そして何より、テンポがいい。この人の作品はほんと、荒削りなように見せて実は計算しつくされている。素人目にもそう感じてしまいます。
この人の作品の特徴は、ツッコミがいないこと。エアマスターもハチワンダイバーも格闘マンガの様相ですが、いちいち薀蓄を垂らす解説者的なキャラや、絵的にも流れ的にも雑になったときにまとめ役となるツッコミキャラが存在しません。読者の心中で勝手に突っ込んだり解釈することを要求しています。
これによって無駄なコマを省き、滑るように流れていく気持ちいいテンポを作っています。特に「谷生」君の下り坂は相当笑いました。漫喫で。
画が少々粗く、かえってそれが持ち味になっています。エアマスターよりもちょっと「カイジ風味」が効いていて、主人公を金や女や信念で揺らぐ青年に仕立てることで読者側に親近感と関心を持たせます。
その主人公というのは、プロ将棋界で活躍する棋士ではなく、アンダーグラウンドな世界で賭け将棋をして日々の糧とする「真剣師」。一度はプロ棋士の夢をみて奨励会に入りますが、年齢制限で退会を余儀なくされた、将棋にしか能のない冴えない男。
彼は秋葉原の将棋クラブで、最強と名高い勝負師の女性に出会い、彼女との勝負を切欠にあるいざこざに巻き込まれることとなります。
元真剣師でプロ棋士にも勝ったことがある現在ホームレスのおっさんや、左腕を失った人形作りの真剣師、オンライン将棋ゲームにハマっているオタク少年たちなど、様々な出会いを経て主人公は将棋のより深くへとダイブしていきます。
しかし、このマンガで最も目を見張るべきなのは、将棋というただの81マスの盤上に、何を賭けるのかということ。
プロ棋士は地位と名誉。真剣師は今日明日の食事代。程度に違いはあれど、このマンガでしのぎを削る者たちは何かを賭して一手一手に念力を込めます。それが時には命だったり、好きな人への告白だったり、おっぱいを揉む権利だったり。一度乗ったら降りてはいけない。真剣勝負の凄まじさ。
その白熱した攻防は、将棋の知識なくとも、飽きずに読むことができます。今日はやけに知ったような偉そうなこと言ってますが、将棋好きの僕としては、将棋をさらに広めるためにもよい手本になると思います、ハチワンダイバー。
ちなみにドラマ化されているようですが、アニメ化は・・・・・・まだのようですね。アニメの方が絶対味が出ると思うのですが。
エアマスターのときのように主題歌は是非マキシマムザホルモンにして欲しいです。作品のテイストと非常にマッチしています。
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