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映画「アニマトリックス」

2005-08-15 18:27:33 | たまには映画。
これって映画に分類するべき?アニメに分類するべき?ま、どっちでもいっか。




アニメ映画「アニマトリックス」をやっと見ることができました。
公開後、見よう見ようと思い続けてついに夢叶わず。もう2年も前なんですね。


さて、「アニマトリックス」について少し説明。

これは簡単に言えば、ちょっと前にヒットした映画「マトリックス」のアニメ版ってだけです。

「マトリックス」の監督ナントカ兄弟は、この作品を創るに至るまで、日本のアニメ―いわゆる「ジャパニメーション」―に多大な影響を受けたといわれています。

特に押井守さん監督の「甲殻機動隊」などがそうです。

まぁ、ここでちょっといつもの偏見と毒舌と皮肉を言えば、「甲殻機動隊」にしろ何にしろ、こういった斬新な日本のアニメ作品って、もう10年以上も前に作られたものなんですよね。

それを参考にして、悪く言えばパクって、バカでも分かるように捏造したのが「マトリックス」なんです。フー、すっきり。

アメリカさんの映像技術はすごすぎて、日本など(金の都合で)足元にも及びませんが、想像力で言ったら負けてませんよ、むしろ勝ってますよ。


でも見てくださいよ。映画業界にしろゲーム業界にしろアニメ業界にしろ。映像の進歩だけを求めた結果の今の廃れ様。

3D化することに、より現実に近づけることに何の意味があるのか、いまだに僕には理解できません。極限まで現実に近づけたいなら、むしろ実写でやればいいじゃん。ストリートファイターリアルバトルみたいにさ。



やっぱ、いくら映像が良くてもだめ。物語だよストーリーだよ世界観だよ。


というわけで、「アニマトリックス」は、日本のアニメを参考にして創られた「マトリックス」を、さらに日本やアメリカのアニメ制作者に依頼して創ったという、なんとも「逆輸入」的な発想から生まれた作品です。その経緯はよくしらないですけど。

内容は9つの物語からできていて、オムニバス形式となっています。「マトリックス」の外伝というか、番外編というか。

その内7つは日本人が監督をしています。残る2つは多分アメリカでしょう。見た目的に。

ま、そんくらいの知識で見たわけです。本家「マトリックス」は第一シリーズしか見てません。俺はあまり好きじゃありません。その話はまた別ってことで。


とにかく率直な感想。
ああ、アニメっていいな。って思いました。
そんでもって「やっぱこれ甲殻機動隊だろ」って思いました。似てるよなーやっぱ。


「マトリックス」の世界観から言えば、実写よりも断然、アニメという自由奔放なフィールドで行ったほうがいいですよ。俺はそう思います。


ってことで9つの作品はどれもアニメの魅力をふんだんに使っていて、「マトリックス」の世界を堪能できます。
なんて誉め言葉言うと思いました?


ひねくれ者の俺ですもん。自分のことは棚にあげて、なんでも言いたい放題。そして自己嫌悪。今日もそんな悪循環を楽しみたいと思います。


一番面白かったのは「セカンドルネッサンス」でした。これはホントに感慨深いものでした。
でも、かなりむかしに見た、日本のオムニバス式アニメ映画に似ていました。題名は忘れましたが、その作品でも日本の隅っこで重労働をやらされているロボット達がいて、そのロボット達に一人のリーマンが工事中止を告げに行く、ってな話だったと思います。題名知っている方、情報よろです。


ロボットを道具のように扱う人間。ロボットの反乱。人間によるロボット大量虐殺(破壊って言葉の方が適当か?)。そして結局は戦争。

およそ人類が歩んできた歴史そのものに重ね合わせることができる人間とロボットの抗争。

ああ、今日って終戦記念日じゃないですか。改めて僕らは過去の過ちを再確認しなければいけませんね。


話は戻しまして。

アニメとしての視覚的嗜好をフルに生かし、至る所で見られるイメージの数々は、絶品です。


この芸当は他のアニメにはなかなかないわな。


うん偉そうだね、僕。



ま、以上です。

他の作品は、「マトリックス」が好きな人なら見れば?くらいな感じでした。
あと、アニメが好きなら絶対見ものですね。完成度が段ち(死語。段違いの略ですよ~)。

でも最後のアメリカ作品はうけたな~。まんま洋アニメなんだもの。しかも意味わからん。主題もクソもない。ある意味笑えました。


他にも「キッズストーリー」や「プログラム」、「ディテクティブストーリー」など、ほんと目を見張るものばかりなんですが、さっきも言ったようにそこまで言及するつもりもないです。
これくらいのアニメはいくらでもあるんとちゃいますか?いやよく知らんけど。



つまり、この「アニマトリックス」は、アニメの力を「マトリックス」を通して世間一般の皆様にお披露目する、っていう機会のようなものだった気がします。

アニメって敬遠しがちな人っていると思いますが(少なくとも俺の周りにはいます)、「マトリックス」をきっかけにアニメに触れてくれる人が増えてくれれば、この作品は大成功なんだとおもいます。結果どうだったのかは知らんけども。



でも、そういう意味で言えば、非常に良い作品だなーって思いました。

ちゃんちゃんっと。

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