音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

Tea and Theatre

2008年11月18日 | 歌詞・訳詞
僕と一緒にお茶を飲まないか 劇場で
すべてのことをやり終えたんだ そうだよね

すべての壁を飛び越えたのさ 本能的に
暗号だって解いたよ とてもうまく
すべての道をつなげたんだ 切れ目なく

僕たちはうまくやったよ
でもひとりが失敗してしまった
それはとても悲しいことだ
大きな夢は 脱線してしまったんだ

僕たちのうち
ひとりは死に
ひとりは頭がおかしくなり
ひとりはこの僕だ
僕たちみんな 悲しく思っている

僕たちみんな 悲しく思っている 僕の肩にもたれてもいいよ
物語はこれで終わりだ ずいぶん寒くなってきたね
千もの曲が まだくすぶり続けている
僕たちは ひとつになって演奏したんだ いまや老いてしまったけれど

僕たちみんな 悲しく思っている
僕たちみんな 自由の身だ
このステージから去ってゆく前に
僕たち二人で お茶を飲まないか
僕と一緒にお茶を飲まないか 劇場で

− The Who「Tea and Theatre」(2006)
   (Translated by Andy@音楽観察者)

 アルバム「Endless Wire」収録曲。今回の日本公演で、最後の最後に演奏された曲だ。

 「キッズ・アー・オールライト」や「マジック・バス」といった、盛り上がること必至の曲ではなくて、なぜこの地味な曲が最後に演奏されるのか。それは詞の内容を知ればわかると思う。

 しかもこの曲は、サポートメンバーが去ったステージ上で、ピート・タウンゼントとロジャー・ダルトリー二人だけで奏でられるのだ。その意義。

 ひょっとしたら、彼らは僕たちに、いろんな意味で「お別れ」を告げているのかもしれないね。

 原詞はここを参照。


 2006年10月29日、ロンドン、ラウンドハウスでの演奏。