ロック探偵のMY GENERATION

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『ゴジラvsコング』

2021-07-25 20:59:23 | 映画


映画『ゴジラVSコング』を観てきました。

以前書いたようにコロナ禍で公開が延期されていたわけですが、今月2日から公開されています。あんまり新作映画を劇場に観に行くということはない私ですが、ちょうど連休というタイミングもあって、せっかくなので行ってきました。

7/2(金)公開!映画『ゴジラvsコング』吹替版 予告編

前作キング・オブ・モンスターズは世間的には評判が悪いようで、今回のVSコングもどうもイマイチというような前評判が聞こえてきており……どうなんだろうかと思っていたんですが、見終わった感想としては、決して悪くないと思います。

ツッコミどころはいろいろあります。
3作目ぐらいを迎えたシリーズ作品の宿命ともいえる「詰め込みすぎ」問題。その一環であろう、芹沢蓮(小栗旬)という重要人物に関する説明不足。そして、地下空洞云々という荒唐無稽……
しかしまあ、荒唐無稽という点に関しては、ゴジラシリーズを全作見てきたものにとってはこれぐらいの荒唐無稽は許容範囲。詰め込みすぎも、やや消化不足の感は否めないながら、これも許容範囲といっていいでしょう。やはり、ゴジラとコングのマッチアップという夢の対決というところが、この作品の最大のポイントであり、そこがどうなっているかというところが重要なのです。
VSモノである以上、勝敗はどうなるのかということが当然あるわけですが……ここに、先述した「詰め込みすぎ」ポイントの一つがからんできます。
一応ネタバレを避けるために詳細は伏せますが、この作品にはゴジラとコング以外に、もう一体日本のゴジラシリーズでもおなじみのアレが登場します。まあ、そのへんの情報は漏れ伝わっていて、私もそれが登場することは映画鑑賞前に知ってたんですが……しかし、ああいうポジションで登場するというのは意外でした。日本のゴジラシリーズでも、こういう役回りで出てきたことはなく、斬新な解釈といえるんじゃないでしょうか。
そこから終盤にいたる展開は、ありがちといえばありがちなものではありますが……ここに登場する三体のキャラをその構図にあてはめたやり方は、なかなか巧妙だったと思います。最初のほうは、この映画大丈夫なのか……というハラハラ感で観ていましたが、終わってみればきれいに着地できていたという感想でした。かつての『キングコング対ゴジラ』を踏まえたような描写も散見され、そういうところも楽しめます。
おそらく、この“モンスターバース・シリーズ”はこれが最終作ということになるのだと思われますが(出すべきほどのものはすべて出したので……)ラストを飾るのにふさわしい作品といえるんじゃないでしょうか。