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2008年における国別小児死亡統計

2010-08-04 | Public Health 母子保健

Global, regional, and national causes of child mortality in 2008: a systematic analysis.
[Lancet. 2010 Jun 5;375(9730):1969-87]

研究グループは、5歳未満の子どもの主な死亡原因について、2008年の最新の推定データを報告
多原因比例死亡モデル(multicause proportionate mortality model)を用いて生後0~27日の新生児、1~59ヵ月の小児の死亡を推定し、死因が予測可能な場合は単一原因死亡モデルを用い、健康状態登録データを解析

方法:
中国とインドの新データは、以前に実施されていた統計モデルに基づく予測に代わって、これらの国で使用されている全国データを採用
193ヵ国における死亡原因を推定し、5歳未満の子どもの国別の死亡率および出生率にこれらの推定値を当てはめることで、国、地域、世界の原因別の死亡数を算出

結果:
2008 年における世界の5歳未満の子どもの死亡数は879万5,000人と推定され、そのうち68%(597万人)は感染症が原因で死亡しており、肺炎が18%(157万5,000人)、下痢が15%(133万6,000人)、マラリアが8%(73万2,000人)であった
死亡した子どもの41%(357万5,000人)が新生児であり、その最も重大な原因として早産合併症が12%(103万3,000人)、出生児仮死が9%(81万4,000人)、敗血症が6%(52万1,000人)、肺炎が4%(38万6,000人)を占めた
5ヵ国(インド、ナイジェリア、コンゴ民主共和国、パキスタン、中国)で、5歳未満の子どもの死亡の49%を占めた


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