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ブルセラ症 (Brucellosis)

2011-11-22 | 感染症内科 概論
流行地域:
地中海沿岸地方、ペルシャ湾、インド亜大陸、メキシコ、中央・南アメリカ
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=16439329

ホスト:
B. melitensis 羊(人に最も多い)、B. abortus 畜牛、B suis 豚

感染:
動物どの接触、経口感染(生乳、チーズ)

潜伏期:
数日~数ヶ月(たいてい5-60日)

臨床症状:
発熱、夜間盗汗、倦怠感、食欲不振、関節痛、疲労、体重減少、うつ

合併症:骨関節疾患(特に仙腸関節炎) 20-30%、椎骨脊椎炎、泌尿器疾患(睾丸炎) 2-40%、神経症(髄膜炎) 1-2%、心内膜炎 1%、肝膿瘍1%

診断:血液培養、血清診断、PCR
血液培養の感度は初期の感染で80%程度、再発で66%程度
発育が遅いため、ブルセラ症が疑われる場合には二相媒質(Ruiz-Castaneda)を用い得る、溶解遠心分離、培養時間を延長する等の工夫が必要。

再発:
治療後も約10%に3ヶ月以内の(ほとんど6ヶ月以内)再発が起こる
不適切な治療、10日以内の治療期間、男性、血液培養陽性、血小板低下が再発のリスクファクター
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=7620005

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