我々の年代は「最近の若い者は」と言いたがる傾向があるという。
わが社も社員の平均年齢は26歳程度だ、自分からしたら「息子や娘」、いいや結婚年齢の若い
ベトナムだとややもすると「孫かもしれない」
そんな社員と付き合うのは「難しいと感じることもある」社員の中でも「一期生と、最近は行った社員でも
大きな差があるようだ」1期生含めた「古株の社員が、最近の新入社員は・・・」と言ったりするのも聞くからだ。
たかが10年の会社でもジェネレーションギャップがすでに生じている。
とすれば、新しい社員から見た自分など「ジェネレーションギャップどころか大きな溝があるのかもしれない」
昨日「使えるベトナム語」を目標にオンラインでベトナム語を学んでいるが、社員より一層若いその「先生とこんな会話があった」
(ちなみに彼女は今年日越大学に入学した18歳である。)
ベトナム人は他国についてどう感じているか? という問題だった。
彼女曰く。
*やっぱり「中国は嫌われています」。戦争をした他国「フランス、日本、アメリカ・・・」については今はむしろ好きな国の
BEST3になっていますが。という回答だった。・・・一番最近ベトナムが戦闘状態になった「中越戦争」ではなく、
南西諸島問題が大きな原因だった。
(日本ではあまり報道されていないが、中国が南西諸島に進出し、それを阻止しようとするベトナム海軍や民間の船
を、攻撃している。中国軍の軍艦がベトナムの船に体当たりし沈めてしまうのだ、もちろん死者も多数出ている。何度かニュース画像で見たが、他国ならば紛争どころか戦争になりそうなことを中国はやっているのである)
そこで、最近ベトナム進出が著しい「韓国について聞いてみた」(自分としては、ライダイハンや集団結婚問題についての答えを
聞きたかったのだが?)
「あにはからずや」 *ファッションや韓流スター、コスメなど「とても好きな国ですね」という答えであった。
自分も前々職で「韓国自動車メーカに技術供与」に行き、都合100回以上訪韓し、個人的な友人も多数いるので、別に
「韓国が嫌い」という答えを期待していたわけではない。しかしどうも聞いてみるとこの年代には「ライダイハンや集団結婚、
中小企業の夜逃げ」など韓国が抱えている「負」の部分の知識は乏しいようである。
それではと思い「日本が原因で起きたベトナムでの大量餓死」について聞くと「教科書で学んだ」ということである。
フランスの「ネガティブバイアス」に関しては「枚挙にいとまがない」状況であり、アメリカ(ベトナム戦争)で一番印象に残る
それは「枯葉剤の散布による後遺症」ということだった。しかし「韓国の前述の問題に関しては、若い世代はほとんど知らない状態」
だ。(未だ、教科書に載るようなメジャーな問題になっていないからか)積極的で、バイタリティーにあふれた韓国
ビジネスが「良い印象」を植え付けているようだ。確かに韓国のベトナムに対する「非常にポジティブな働きかけ」(ビジネス、
教育、民間外交など)は「日本のそれとは比べ物にならないレベル」だと感じる。
長文になり、申し訳ないが、つまり、ベトナムに居てベトナム人の若い世代が感じる「外国への印象」に多いのは
・過去の歴史に左右されない「寛容な国民性」(これだけひどいことをされた国々への謝罪や賠償も求めない)による「わけ隔てない感情」
・ある意味「各国の功罪に対しての公平な教育」による「偏りのない感情」
だろうか? それでもやりすぎの中国に対しては「やはり、良い感情」は持っていない。 ということだろう。
自分たちも「ベトナム人を200万人も餓死させた日本」という教育は受けていない?(やったのかもしれないが忘れてしまう扱い方だ)
それでもベトナム人の多くは日本を「好きな国」だと言ってくれる。(事実は事実として教えないと、どこかの国のように
特定の国に対して偏った印象を持つ。これから、外に出ようとするとき、良い影響は受けないと思うが)
日本の若者はもう少し「外に出て、外から日本を見る努力」をしてほしい。そうすることで、日本という国の
良いところ、悪いところが「今よりも少しだけ理解できるかもしれない」
そして、勤め人になってそして自分で会社を越して合計40年近くになり、仕事でアメリカ、ヨーロッパ、アジアを回り
人材の教育では「中国、韓国、ベトナム」で「技術者教育」を行ったが、
「国による能力の甲乙は無いという結論だ」どこにでも「良い人材、悪い人材は、ほぼ同じ比率で存在する」
但し、その国の歴史や経済状態で「意欲、我慢強さ」という点では「少しの差が」生じるのかもしれない。
そんなことをふと思った。
ベトナムの若者も「機会をとらえて、決してその国の批判ではなく、現在に起きている事実(問題)に目を向けてほしい。毎日の生活に追われそれどころではない境遇もあるだろうが、そろそろそういう行動も必要だ。弊社では時あるごとに特定の国の問題ではなく(もちろん日本の功罪についても)話すことがある。
◆ ご存じない方のために(結婚や夜逃げについては、韓国だけの問題ではないが、ベトナムに居る外国人では韓国人が一番多く 当然これらの比率も多いために注目されるのかもしれない、しかし日本企業ではこの夜逃げは聞いたことがない)
*ライダイハン:ベトナム戦争時、米軍の位置部隊として参戦した「韓国軍」はベトナム南部で「虐殺」「レイプ」を行い混血の子供を多数
生じさせた、戦後(現代でも)それらの人は差別的な境遇になる場合もある。問題はそれを「韓国が認めていない事である」意を決したこの
ライダイハンの一人が「韓国で存在を知らしめるために講演に行ったが」韓国軍人同盟?からの反対で会場封鎖され「講演さえできなかった」
イギリスの女性の人権活動家が事実を知らしめるために「慰安婦像ではなくライダイハン像」を立てたという話だ。
*集団結婚:韓国で結婚できない中高年男性が「ツアーを組んでベトナムにきて、主に地方の貧しい家庭の若い女性とお見合いをして多くが
韓国へ嫁ぐが、高い確率で問題が起き、社会問題になっている。これを受けて60歳以上の韓国人はベトナム人との結婚ができない法律が
既に施行された。
*中小企業の夜逃げ:ベトナムで起業した「中小韓国企業」(おそらく、サービス業や飲食店も含む)の中で、一部(ニュースになるくらいなので比率では多いのかもしれないが?)が気性の荒い経営者が「従業員への、恫喝や暴力(怒鳴る、殴る)」で問題が起きている。また一部企業では事業に失敗した経営者が「従業員の給与や家賃、設備費等の支払いを行わずに帰国してしまうケースが多くべとなむで社会問題になっていた」
★ちなみに、日本企業(個人レベルの飲食やサービス業も含む)がベトナム進出し、5年後にはおよそ95%が「廃業や撤退」するということだ、つまり、5年残る企業はわずか5%にすぎないということだ。(物価や人件費の安さだけで安易に出てきた企業にとってはベトナムという国は決してやさしい国ではない事を付け加えておく)