数理論理教(科学教)の研究

数理論理(科学)はどこから来て、どのような影響を与え、どこに行こうとしているのか、少しでも考えてみたいと思います。人文系

大日本経済帝国の敗戦処理、アベノミクスという「インフレによる借金チャラ計画」

2015-02-17 22:00:31 | 経済金融
以前、アベノミクス、結局今まで通りの経済(量的GDP拡大)政策?という記事を書きましたが、「無謀とも思える景気刺激策」と捉えるより、「用意周到なインフレによる借金チャラ計画」と捉えるほうが良いのかもしれません。

「巨額の財政赤字がある政府はインフレを求めています。政治家もお金をたくさん国民にばら撒き、人気取りをしたい。インフレを求めている人は多いが、負担を負うのは国民です」

「国民への影響としては定期預金がチャラになる。これは終戦直後に日本が経験したことですよ。終戦直後に今と同じようなことが起きてインフレになりました。物価が120倍くらいになって、戦時中に買わされた国債が紙切れになっています」

「ハイパーインフレまでにはなりませんが、百倍くらいになります。その直前には日本の資本が海外に逃げ出して、円が売られます。円安になれば輸入物価が上がって、国内のインフレが更に加速されますね。そのようなことになって、コントロールが出来なくなる危険が非常に強いです。」

「今の政府は財政出動の為に国債を買っているが、それだと反発があるから、物価を上げるんだと言っているんですね。国債の金利上昇を抑えることが出来る。国債を買っているわけだから。」

「円がある程度の水準になったら危険です。資産を海外に変える事を真剣に考えないといけません。簡単な計算をしますと、消費者物価を2%上げるためには輸入物価が4割上る必要があります。ということは、円が4割安くなるとそうなるんですよ。今は一ドル90円位なので、4割というのは一ドル120円位になります。
そのくらいになりそうだったら危険です。日本人は自国の通貨である円を安心して持てなくなりますよ。非常に悲劇的なことですね。一つの答えがそれになります」

「今になってから起きたことではなく、日本政府は20年間金融緩和という麻薬を飲み続けていた。本当にやるべきことをやらずに。だから、真剣に考えないと行けないのです。日本という国を捨てざるを得なくなります(引用終わり)」


 正統派経済学者の野口さんが、ここまではっきり言うのは驚きです。
 というか、良く考えると、アベノミクスの結果はそうならざるを得ないということでしょう。少々経済学を勉強した方は、理論的に考えれば分かりますよね。経済学を勉強していなくても、借金まみれになれば通常は自己破産して免責されますが(その代わり社会的なペナルティーが課されます)、国家はインフレ(100倍程度)にしてチャラにするという免責方法があるということでしょうか?(誰も責任を問われないようです)。

 なおハイパーインフレとは「18世紀のフランス革命直後のハイパーインフレ、19世紀の南北戦争直後のアメリカのハイパーインフレなど、歴史的には巨額の戦費調達によって生じた例が記録されている。20世紀初頭にも第一次世界大戦直後では、敗戦後のドイツの1兆倍、帝政が終わったロシアの600億倍のハイパーインフレが発生している。
第一次世界大戦後にハンガリー(1922年 - 1924年)、オーストリア(1922年 - 1923年)、ポーランド(1921年 - 1924年)、ドイツ(1922年 - 1923年)で生じたハイパーインフレーションは「4大ハイパーインフレーション」とされている。このハイパーインフレが生じた共通の原因は、戦争後の賠償金支払いなどに伴う財政赤字の急膨張であり、不換紙幣である政府紙幣の発行による、財政赤字のファイナンスであった。(引用終わり)」
 
 原発震災で日本はハード的に壊滅するかもしれませんが、それとは別に「100倍ほどのインフレ」によりソフト的にも崩壊してしまうのかもしれません(戦後の「大日本経済帝国の敗戦処理」?)。

 以前、原発特別会計という記事を書きましたが、官僚や政治家などの利権者たちは、「特別会計」などを利用して膨大な無駄使いをしてきました。とうとう借金まみれ(国民に肩代わりさせた借金ですが)になり、ニッチもサッチも行かなくなってしまったようです(もう「打ちでの小槌」がなくなった?もう吸い取れなくなった?)。
 本来なら、公務員を削減するとか、様々な利権を叩き切るとか、歳出や経費削減を行って均衡財政にするという全うなやり方があると思います。しかし、利権を削られるのが嫌で(甘い汁を吸いたがために)、金融緩和や国債大量発行という「麻薬」を打ち続けて、どうにか利権を死守してきました。
 どうももうやっていけないと悟り(観念し)、最後に大花火みたいな積極財政で儲けるだけ儲けて、後は100倍程度のインフレにより、国(官僚や政治家などの利権者たち)の借金をチャラにしてしまうつもりのようです。(また「打ちでの小槌」が欲しいために?)
 きっと海外にもう資産を移動し終わっているのではないでしょうか?またカネからモノに移し終わっている?
(終戦後のドサクサ(120倍程度のインフレ)で、軍関係の特務機関などが物資を大量に隠し持って、インフレ成金になったように、そしてそのような素性の人たちが日本の政治に関与したように、今後またそのような素性の人が富の独占をして政治に関与するのではないでしょうか)

 高級官僚や政治家などの利権者たちの「生活の本拠」が海外なら、原発震災になっても、100倍程度のインフレになっても、日本がどうなっても、関係ないということもあるのかもしれません(この頃、そう思うようになりました)。

 少しまともに考えると、そうならざるを得ませんよね。
 
 原発震災も100倍程度のインフレも来る可能性が高いと思われるのに、世間では毎日毎日、お金儲けの世話しない話だけが交わされているようです。
 タロットカードに「愚者」というカードがありますが、崖から落ちようとしているのに、あまりにも楽天的な顔をしてはしゃいでいる人が描かれています。
 私も偉そうなことを言える分際ではありませんが、あまりにも今の現状は酷すぎる、あまりにも危機について無頓着であると思います。

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