ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

フリートウッド・マック Fleetwood Mac - Big Love(1987年の洋楽 Part20)

2023-05-25 21:42:16 | '87年洋楽
1987年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart20は、Fleetwood Macの”Big Love”。最高位は5月30日付の1週間の第5位。年間チャートは81位。80年代に入ってからは、メンバーのソロ活動が目立っていましたが、久しぶりのバンドとしてのニューアルバムからのファーストシングルがTop5ヒットになりました。

さて、Fleetwood Macですが、私が大ファンのバンドで、私のこのブログ記事には、バンドとメンバーソロを合わせると、この曲で20回目の登場、最も登場回数が多いバンドとなりました。

そのFleetwood Macですが、活動を開始したのはなんと1960年代の後半、出身はアメリカではなくイギリスのバンドです。当初はブリティッシュ・ブルースロックバンドとしてスタートしました。この時は、ギターのピーター・グリーンと、ドラムスのミック・フリートウッドを中心としたバンドで、1968年の"Black Magic Woman"のヒットで有名です。でも、この曲はイギリスで多少ヒットしたのですが、アメリカでは全くヒットしていません。イギリスでは、このすぐ後に出した"Albatross"が全英No.1シングルに輝きました。

その後、イギリスではヒットを出すものの、アメリカではヒットが出ない状況が続きます。1970年代に入って、ピーター・グリーンがバンドを脱退、いくつかのメンバーチェンジがあり、クリスティン・マクヴィー、さらにはアメリカ人ギタリストボブ・ウェルチがバンドに参加し、音楽性もブルースから、ポップロックへと変化していきます。

そして、1975年、ボブ・ウェルチに代わり、皆様ご存じ、リンジー・バッキンガムとスティービー・ニックスがバンドに加入、歴史的名盤『Fleetwood Mac』、続いて『Rumours』が生まれます。

その後、1979年に2枚組アルバム『Tusk』、1982年に『Mirage』と大ヒットアルバムを続けますが、この『Mirage』発表後、メンバーはソロ活動に入り、1982年の"Love in Store"の最高位20位のヒットを最後に、しばらくシングルチャートから遠ざかります。『Mirage』から最高位12位を記録した2枚目のシングル"Gypsy"は、こちらをご覧ください→→→

そしてバンドとしては5年ぶり、1987年にリリースされたアルバムが『Tango in the Night』、そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"Big Love"です。
曲の作者はLindsey Buckingham、リードボーカルももちろんLindsey Buckinghamです。リンジーの、ソロアルバムから続く軽快なポップロック、「アッ、アッ、アッ、アッ、…」が何ともセクシーです。

Fleetwood MacのTop40ヒットはこの曲で14曲目、No.1となった"Dreams"など、4曲目のTop5ヒットとなりました。さらに、ソロを入れると28曲目のTop40ヒットで、6曲目のTop5ヒットです。

アルバム『Tango in the Night』ですが、久し振りにメンバー全員が揃った待ちに待ったアルバムとなりました。ソロアルバムも良いですが、三人のソングライターに、三人のリードボーカル、着実なリズムを刻むミック・フリートウッドのドラムスに、ジョン・マクビーのベース、やっぱりこれでなくっちゃ!フリートウッド・マック、最高です。

このアルバム、アルバムチャートでは最高位は7位止まりでしたが、最終的には全世界で1,500万枚以上売り上げた、『Rumours』に続く、マックでは2番目に売れたスタジオアルバムになりました。

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26 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ダークディスコ)
2023-05-25 22:19:11
日本盤のCDが待ちきれなくて輸入盤のカセットテープを仕事帰りに横浜(石川町)のタワレコで買い、そばのドトール(喫茶店)でウォークマンで聴きました。あんなに新作を楽しみに聞いたことは後にも先にもありません。そして日本盤CDを買い、さらに部屋に飾りたくてアナログ盤も買いました。こんなふうに3点セットで買ったのも後にも先にもありません。私のマックへのbig love、伝わりましたか?(早口)
Unknown (太ったボンジョビ (´-ω-` )ウーソ…)
2023-05-25 22:20:25
いやーー、困った困った。アッアッアーッはニックスさんだと分かり過ぎるくらいの強烈な色仕掛けでありましたが、ビデオはお初でありまして、これはすごく見るのに罰が悪すぎますよー😃
最初っから最後までニックスさんにヒラヒラさせたのはマックを大成功に導いたニックスさんへのリンジーのジェラシーがヤらせたんでしょうか?これじゃあまるでコントじゃないスか❗
おまけにリンジーはどっかからビデオ向けにモデルさん呼んできて熱いのヤってるんですが、ニックスさんが画面の外から「ギャラまで払って何やってんのさ?」と呆れていそうであります。モデルさんもあんま印象にのこらなくてカワウソ🦦、んならデビットカバーデールに相談してみれば良かったのに…。
では明日は曲にチャレンジいたしますです😊
“Big Love”って…? (音時)
2023-05-25 23:56:18
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/19907667.html
“Big Love”って聴者のイメージを広げる言葉です。
The Danceツアーでのこの曲のリンジーのギタープレイとVocalがスゴいです。(上記ページに動画貼ってあります)
ジャケットが話題に (hannah)
2023-05-25 23:57:14
星船さん、こんばんは。
久しぶりのアルバム♪Tango In The Night♪ですが、1stシングル♪Big Love♪のビデオとともに、まるで芸術作品のような美しいアルバムジャケットも話題になりました。
楽曲でもヴィジュアルでも楽しめました。
T.Turnerの訃報残念です。
今頃一足お先に天に召されたA.Franklinと80年代半ばの復活について語り合ってることでしょう。
待ちに待ったニューアルバム (星船)
2023-05-26 18:14:33
ダークディスコさんこんばんは。
そうでしたよね、私も待ちに待ったニューアルバムでした。5年待ちましたからね。各々ソロアルバムは素晴らしいアルバムを作っていましたが、やっぱり皆そろわなくっちゃ。Fleetwood Macは、偉大なグループだっていうことを改めて感じさせてくれた、期待どおりの素晴らしいアルバムでした。
リンジーの声? (星船)
2023-05-26 18:15:35
太ったボンジョビさんこんばんは。
私もPVは、初めてかどうかは分かりませんが、覚えていなくって、ああ、こんなPVか、と思いました。このアルバムの後に、リンジーはグループを脱退しますので、そんな距離感だったのでしょうか。
ところで、音時さんのブログから、衝撃の事実が、本文にも書いたあのセクシーな「アッ、アッ、アッ、アッ、…」、まさかのリンジーの声、うそでしょ!?12インチシングルではスティービーだそうですが。
『The Danceツアー』アルバム (星船)
2023-05-26 18:16:50
音時さんこんばんは・
“溢れるほどの大きな愛”ですか、なるほど、曲のイメージにはぴったりでしたが、「溢れるほどの大きな愛」じゃあ、普通は受け止めきれないですよね。
ところで、『The Danceツアー』のアルバム、80分の長編ライブアルバムで、全米アルバムチャートでは、ライブアルバムにもかかわらずNo.1を獲得した、至上最高のライブアルバムだと思います。今でもドライブ中によく聞きます。大音量でかけながら運転すると、最高の気分です。
ジャケットともども (星船)
2023-05-26 18:18:08
Hannahさんこんばんは。
待たされた5年は長かったですが、その間、個々のソロアルバムが楽しませてくれましたし、5年待った甲斐があった、名アルバムでした。ジャケットは、Wikipediaに書いてありましたが、オーストラリア人画家の作品だそうです。ジャケットともども、最高のアルバムでしたね。
ついに、Tina Turnerも天に召されてしまいました。50年代から活躍、最近も、様々な方々とコラボして曲を出していたようです。長い間ご苦労様でした。
Unknown (太ったボンジョビ ( ・ω-)アッアッアーーッ)
2023-05-26 19:00:30
マジすかあぁ~!?、あの嬌声がリンジーのですってよー!て私もお昼に音時さんの見て、知らなきゃ良かった、とややダウナーでしたのよ。
道理でモヤモヤした訳ですよ、そりゃ男が欲しい声は男が作れるわけですもんね、しかしニックスさんに似せているその意図が分かりませんね、ニックスさんからしたら「アンタ何してくれてんのよー!プソプソ」でありましたでしょう。
リンジー、もしかしてタスクの製作以来、ずっと精神状態悪かったんじゃないスか?
ミラージュではシングルも切らせてもらえなかったし…。
なんかドンマイヽ(´・∀・`)ノと呑みに誘ってみたくなりました。みなさんもそう思われません?
8年ぶり (hannah)
2023-05-26 23:36:45
星船さん、こんばんは。
♪Big Love♪はⅬ.Backinghamのヴォーカルですが、なんと彼がヴォーカルのシングルは79年の♪Tusk♪以来ですね。
ほんと久しぶりです。
前作♪Mirage♪のシングルはC.McVie~S.Nicks~C.McVieで意外にも彼のヴォーカルのシングルはなしでしたね。
T.Turnerの訃報に関してバイデン大統領がコメントしたようですが、A.Franklin死去の時もオバマ元大統領がコメントしていました。
やはり、Queen Of Soulへのリスペクトが強いですね。

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