ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ZZ Top - Sleeping Bag(1985年の洋楽 Part50)

2021-12-23 22:08:59 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart50はZZ Topの"Sleeping Bag"。最高位は12月14日付の第8位。年間チャートは1986年の80位。
1984年に最高位8位を記録した"Legs"に並ぶ大ヒットになりました。

ZZ Topですが、テキサス出身の3人組ロックグループ。
デビューは1969年、シングルのみ発売され、アルバムのデビューは1971年、ファーストアルバム『ZZ Top's First Album』をリリースします。でもこのアルバムは全く売れず、メジャーになるのは3枚目のアルバム『Tres Hombres』のヒットからです。このアルバムは最高位8位まで上がるヒットアルバムになりました。シングルももうちょっとでTop40入りというところまでヒットし、さらに次のアルバム『Fandango!』からのシングルカット曲"Tush"が最高位20位、初めてのTop40ヒットになります。
この曲はまさに、アメリカ南部、「これぞサザンロック」という曲でした。

80年代になると、シンセサイザーを取り入れ、サザンロックながらだいぶ洗練された曲になり、シングルヒットを連発するようになります。特に8枚目のアルバム『Eliminator』は大ヒット、このアルバムからの3枚目のシングル"Legs"が前述のように最高位8位となる大ヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

そして1985年、彼ら9枚目のアルバム『Afterburner』をリリース。この"Sleeping Bag"がファーストシングルで、アルバムもシングルのヒットに合わせて最高位4位の大ヒットアルバムとなりました。
この曲も前ヒットの"Legs"と同様、サザンロックにシンセサイザーを合わせた「80年代ブギウギサザンロック」と言っていいでしょう。"Legs"と路線は同じですが、安心して聴ける安定のワンパターンでした。

曲はBilly Gibbons、Dusty Hill、Frank Beardのメンバー3人の共作。
PVにはアルバム『Afterburner』のジャケットのスペースシャトルが出てきたりして、面白いPVでした。
バンドは、なんといってもBilly GibbonsとDusty Hillのお二人の髭、これがトレードマークです。残念ながらDusty Hillは今年の7月に亡くなっています。72歳でした。
コメント (36)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スターポイント Starpoint - Object Of My Desire(1985年の洋楽 Part49)

2021-12-16 23:08:57 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart49はStarpointの"Object Of My Desire"。最高位は12月14日付の1週のみの第25位。年間チャートは1986年の第93位。Top40には9週間の滞在でしたが、Hot100に24週間チャートインする超ロングヒットで、驚きの年間チャート入りです。

さてStarpoint、ファンクバンドは私のブログでは久々の登場になります。そして、ここの所、私のブログでは日本でも人気のあるアーチストが続きましたが、久々の日本では全く無名バンドの登場です。

メリーランド州出身の6人組のR&Bというか、ファンク・ロックバンドです。メンバーはフィリップス4人兄弟に、女性ボーカルのRenée Diggsと、男性ボーカルのKayode Adeyemoが加わった6人編成です。

この曲"Object Of My Desire"ですが、ボーカルは女性ボーカルの方のRenée Diggsがリードボーカルです。
曲の作者はメンバーのErnesto PhillipsにKeith DiamondとKy Adeyemoという方の3人の共作。彼ら7枚目のアルバム『Restless』からのファーストシングルカット曲で、彼ら唯一のTop40ヒットとなりました。


さてこの曲、最高25位で年間チャートに入りましたが、最高位がこのくらい下位での年間チャート入りはやっぱり珍しいですね。1983年に、Moving Picturesの"What About Me"が最高位29位ながら年間88位というのがありました。こちらをご覧ください→→→
そしてさらに上をいくのが、1977年、最高位は36位のC.J. & Co."Devil's Gun"。Top40にはたったの2週しかエントリーしませんでしたが、Hot100内には29週間滞在する超ロングヒットで、年間100位を記録しました。こちらをご覧ください→→→
コメント (30)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Eurythmics and Aretha Franklin - Sisters Are Doin’ It For Themselves(1985年の洋楽 Part48)

2021-12-09 23:09:54 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart48はEurythmics and Aretha Franklinの"Sisters Are Doin’ It For Themselves"。最高位は12月7日付の第18位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

さてこの曲"Sisters Are Doin’ It For Themselves"ですが、なんとEurythmicsとAretha Franklinの異色のコラボレーションです。
曲の作者はEurythmicsのAnnie LennoxとDavid A. Stewartの共作。
そして、Eurythmicsの4枚目のアルバム『Be Yourself Tonight』と、Aretha Franklinの方は通算30枚目となるアルバム『Who's Zoomin' Who?』の両方のアルバムに収録されている曲です。

Eurythmicsのアルバム『Be Yourself Tonight』からは、すでに"Would I Lie To You?"が最高位5位、そして、名曲"There Must Be an Angel (Playing with My Heart)"が最高位22位、イギリスではNo.1のヒットとなっています。この曲が3曲目のシングルとなりました。こちらをご覧ください→→→

そしてAretha Franklinですが、『Who's Zoomin' Who?』からも、"Freeway of Love"が最高位3位、"Who's Zoomin' Who"が7位の大ヒット、この曲がEurythmicsと同じく3曲目のシングルヒットです。こちらをご覧ください→→→

曲は女性の人権を歌ったもの?
バックには Tom Petty and the HeartbreakersのMike Campbell、Stan Lynch、Benmont Tench、さらにはジャズベーシストのNathan Eastが参加しています。
コメント (34)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トンプソン・ツインズ Thompson Twins - Lay Your Hands On Me(1985年の洋楽 Part47)

2021-12-02 22:53:06 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart47はThompson Twinsの"Lay Your Hands On Me"。最高位は11月23日と30日の第6位。年間チャートは84位。1984年の彼らの初めての大ヒット、最高位3位、年間23位の"Hold Me Now"に次ぐヒット曲となりました。

今回はThompson Twins、私のブログには久々のブリティッシュ・ニュー・ウェイヴ系バンドの登場です。
デビューは1981年、デビュー当時は7人組だったようですが、すぐに3人組となり活動を開始します。

初めてのヒットは3枚目のアルバム『Side Kicks』。そのアルバムからのシングル"Lies"が1983年に初めてのTop40ヒットとなり、最高位30位。ただこの曲、母国イギリスではヒットしなかったようです。イギリスではそのアルバム収録の"Love on Your Side"が初めてのTop10ヒットとなります。
アルバム『Side Kicks』はアメリカでは34位、母国イギリスでは2位の大ヒットアルバムとなります。

そして翌年1984年に出した彼ら4枚目のアルバム『Into the Gap』が彼ら最大のヒットとなります。
アルバムチャートでは第10位、イギリスでは1位を記録します。
そのアルバムからのファーストシングルが"Hold Me Now"で、前述のように最高位3位の大ヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

この曲"Lay Your Hands On Me"ですが、彼らの次の5枚目のアルバム『Here's to Future Days』からのファーストシングルカット曲。
曲の作者はメンバーのAlannah Currie、Tom Bailey、Joe Leewayの3人の共作です。
実はこの曲、前年の1984年に、イギリスでシングル単体でリリースされた曲です。その時はギターがなかったバージョンだったようですが、新たにギターと、ゴスペルコーラスを加えて再録音した曲がアルバムに収録されシングルカット、ヒットに結びつきました。

この時のメンバーは3人で、この曲・アルバムのギターはなんとNile Rodgersが務めておりました。この曲の85年のバージョンは、プロデュースにもNile Rodgersが参加しているようです。
こちらがNile Rodgersのバージョンです。さすがギターがファンキーです。


この曲、いくつものバージョンがあるようで、こちらはNile Rodgersのギターは入っていませんで、代わりにストリングスが入ってます。
コメント (37)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ケイト・ブッシュ Kate Bush - Running Up That Hill(1985年の洋楽 Part46)

2021-11-25 21:00:35 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart46はKate Bushの"Running Up That Hill"。最高位は11月30日付の30位。年間チャートは圏外でした。

Kate Bushですが、私のブログには初登場となります、イギリス出身のシンガーソングライター。皆さんはご存じだったでしょうか?
デビューは1975年、なんと デヴィッド・ギルモアに見出されてレコード・デビューしたという歌手ですが、なんとその時にはまだ17歳、ものすごい才能の持ち主でした。

レコードのデビューは1978年、シングル"Wuthering Heights"をリリースすると、母国イギリスでいきなりの1位を獲得、それも4週間。日本を含む世界で大ヒットとなります、が、なんとアメリカでだけは全くヒットしませんでした。
このシングルを含んだアルバム『The Kick Inside』も同年リリースし、このアルバムもまたイギリスで3位を記録するなどヨーロッパを中心に大ヒット、でも何故かアルバムもアメリカでは全くヒットしませんでした。
その後もヨーロッパではシングル・アルバムともヒットを続けます。

そしてこの曲"Running Up That Hill"ですが、彼女の5枚目となるアルバム『Hounds of Love』からのファーストシングルカット曲。この曲で初めてアメリカでもチャートを上昇、Top40入りとなります。アルバムも最高位30位と、初めてのヒットアルバムとなります。

"Running Up That Hill"の曲の作者はもちろん彼女自身。プロデュースもKate Bushです。
何とも不思議な雰囲気を持った曲です。デビュー当時よりもずいぶん洗練され、ダンサブルな曲になりましたが、彼女のミステリアスな雰囲気は変わらず、不思議と引き込まれる曲です。


こちらはデビューシングル"Wuthering Heights"。邦題は「嵐が丘」。エミリー・ブロンテの小説『嵐が丘』を題材にしたとの曲であります。日本ではCMに使われましたし、テレビ番組『恋のから騒ぎ』のテーマ曲にも使われましたので聞いたことのある方もたくさんいらっしゃるかもしれません。
この曲を最初に聞いた時には驚きました。なんという魅力的な曲だったでしょうか。一度聞いたら耳から離れなくなる独特な雰囲気を持った名曲でありました。二十歳の方が作ったとは思えない曲でした。PVもなかなか衝撃的な映像でした。
コメント (44)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする