1985年11月30日付ビルボード All American Top40、3位から上がっての1位はPhil Collins & Marilyn Martinの"Separate Lives (Theme From White Nights)"。この曲、映画「White Nights」サウンドトラックからのテーマ曲です。Phil Collinsですが、もちろん皆さんご存知、Genesisのドラマー兼ボーカリストで、ソロでも大ヒットを連発、"Against All Odds (Take a Look at Me Now)"などこの曲で4曲目のNo.1ヒットとなりました。一方、Marilyn Martinですが、この曲が初めてのシングルヒットで初のNo.1を記録しました。
2位は2週間の1位からダウン、Starshipの"We Built This City"。Starship、ルーツは60年代のJefferson Airplaneまでさかのぼります。その後、1974年にJefferson Starshipとなり、さらに1984年、ジェファーソン・エアプレイン創設メンバーのポール・カントナーがバンドを去ったことにより、Starshipとなりました。Starshipとしては初めてのヒットですが、Jefferson Airplane時代の最高位5位の"Somebody to Love"、Jefferson Starship時代の最高位3位の"Miracles"と合わせて3曲目のTop5ヒット、グループの長い歴史を経ての初めてのNo.1です。
3位は4位からアップ、Mr. Misterの"Broken Wings"。Mr. Misterですが、アメリカのロックグループ。彼ら初めてのTop40ヒットがTop3ヒットになりました。
4位は2週間続けた2位からダウン、残念ながら1位にはなれませんでした、Glenn Freyの"You Belong To The City"。Glenn Freyですが、もちろん皆さんご存知、The EaglesでDon Henleyなどとともに、ボーカリスト、ソングライター、ギタリストとして活躍し、イーグルス活動停止後、ソロではこの曲で6曲目のTop40ヒット、最高位2位の"The Heat Is On"に続く2曲目の2位を記録するヒットになりました。この曲、No.1となったJan Hammerの"Miami Vice Theme"と同じくテレビドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』サントラ収録曲です。
5位は前週と変わらず、Heartの"Never"。Heartですが、1975年にデビューしたアメリカンロックグループ。1975年の初めてのヒット"Magic Man"が最高位9位、それ以降ヒットを積み重ね、この曲で11曲目のTop40ヒットで初めてのTop5ヒットになりました。
この週2位は2週間の1位からダウン、Starshipの"We Built This City"。年間チャートは14位。長い歴史を持つStarship、初のNo.1ヒットで、もちろん彼らグループの最大のヒットとなりました。
さてStarship、その歴史は1965年までさかのぼり、アメリカン・ロックの創成期にあたります、サイケデリック・ロックの代表格がJefferson Airplane。オリジナルメンバーのポール・カントナーにマーティ・バリン、さらにもう一人のボーカルのグレイス・スリックが加入し、その年1967年に出した"Somebody to Love"が最高位5位の大ヒット、人気を確立します。
その後、メンバーチェンジを繰り返し、1973年にJefferson Airplaneはいったん解散、Jefferson Airplaneのメンバーのポール・カントナー、マーティ・バリン、グレイス・スリック、ディヴィッド・フライバーグなどに、ギタリストのクレイグ・チャキーソ、ピート・シアーズが加わり、Jefferson Starshipと改名、1974年にファーストアルバム『Dragon Fly』を発表、そして翌年1975年にリリースしたセカンドアルバム『Red Octopus』が大ヒット、アルバムチャートでNo.1、シングルでも"Miracles"が3位を記録する大ヒットとなり、復活します。
Jefferson Starship、ポール・カントナー、マーティ・バリン、グレイス・スリックの3人が曲を作り、さらにはその3人がボーカルも担当するという、メンバーの個性が発揮された素晴らしいグループでした。
特に3枚目の『Spitfire』は素晴らしいアルバムでした。大好きなアルバムで、今でもよく聴きます。アルバムジャケットは長岡秀星さんのデザインで、そこには「星船」の文字。シングル"With Your Love"は最高位12位、年間84位のヒットとなっています。こちらをご覧ください→→→
1978年、ボーカルで中心メンバーのグレイス・スリック、マーティ・バリンが相次いでバンドを離れ、代わりにミッキー・トーマスが加入、それまでのポップバラード路線から、ロック路線に急転向します。
Starshipになってから、音楽性が変わったと言われますが、実はこの79年のミッキー・トーマスの加入、81年のグレイス・スリックの復帰で、このバンドの音楽性が変わったと思います。
中でも5枚目のアルバム「Freedom At Point Zero」、そのアルバムからのシングル"Jane"は新生ジェファーソン・スターシップを象徴する曲でした。ロック色の強い私の好みの曲です。ミッキー・トーマスはエルヴィン・ビショップ・グループの名曲"Fooled Around and Fell in Love"のリードボーカルで有名ですね。こちらをご覧ください→→→
さて、前振りがだいぶ長くなりましたが、1984年、ジェファーソン・エアプレインのオリジナルメンバーのポール・カントナーがバンドを去ったのですが、その際、『ジェファーソン』の名称を、「ジェファーソン・エアプレイン」のメンバーが同意しないと名乗れない、ということになってしまい、バンド名が「ジェファーソン」をとって、「スターシップ」に縮められ、再スタートを切ることになりました。
その新生Starshipのファーストアルバムが『Knee Deep in the Hoopla』、そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"We Built This City"です。
この曲の作者ですが、 Bernie TaupinにMartin Page、Dennis Lambert、Peter Wolfの4人の共作。なんと Bernie TaupinとPeter Wolfが入っているってビックリですよね。Peter Wolfはプロデューサーとしても参加、アルバムのプロデューサー、その他の曲も提供するという、全面的な協力をしています。
"We Built This City"ですが、邦題は「シスコはロック・シティ」。日本でも大ヒットしました。
「産業ロック」と酷評する評論家もいましたが、曲は素晴らしいですし、ミッキー・トーマスとグレイス・スリックの二人の力強いボーカルの掛け合いがまた素晴らしいんです。文句なくNo.1にふさわしい曲だと思います。
アルバム『Knee Deep in the Hoopla』はシングルのヒットに伴いアルバムも大ヒット、最高位こそ7位でしたが、アルバム年間チャートでは13位となる大ヒットアルバムとなりました。
今週 先週 song / artist
1 3 SEPARATE LIVES (THEME FROM WHITE NIGHTS) / PHIL COLLINS & MARILYN MARTIN
2 1 WE BUILT THIS CITY / STARSHIP
3 4 BROKEN WINGS / MR. MISTER
4 2 YOU BELONG TO THE CITY / GLENN FREY
5 5 NEVER / HEART
6 6 LAY YOUR HANDS ON ME / THOMPSON TWINS
7 9 WHO'S ZOOMIN' WHO / ARETHA FRANKLIN
8 13 ELECTION DAY / ARCADIA
9 17 PARTY ALL THE TIME / EDDIE MURPHY
10 14 SLEEPING BAG / ZZ TOP
11 18 ALIVE & KICKING / SIMPLE MINDS
12 22 SAY YOU, SAY ME(TITLE SONG FROM WHITE NIGHTS) / LIONEL RICHIE
13 11 BE NEAR ME / ABC
14 8 MIAMI VICE THEME / JAN HAMMER
15 15 ONE OF THE LIVING / TINA TURNER
16 19 I MISS YOU / KLYMAXX
17 7 HEAD OVER HEELS / TEARS FOR FEARS
18 10 PART TIME LOVER / STEVIE WONDER
19 21 PERFECT WAY / SCRITTI POLITTI
20 12 YOU ARE MY LADY / FREDDIE JACKSON
21 25 SMALL TOWN / JOHN COUGAR MELLENCAMP
22 20 SOUL KISS / OLIVIA NEWTON-JOHN
23 16 LOVE THEME FROM ST. ELMO'S FIRE / DAVID FOSTER
24 26 SISTERS ARE DOIN' IT FOR THEMSELVES / EURYTHMICS AND ARETHA FRANKLIN
25 30 TONIGHT SHE COMES / CARS
26 28 WRAP HER UP / ELTON JOHN
27 39 THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR / DIONNE & FRIENDS
28 33 WALK OF LIFE / DIRE STRAITS
29 32 OBJECT OF MY DESIRE / STARPOINT
30 31 RUNNING UP THAT HILL / KATE BUSH
31 35 EMERGENCY / KOOL & THE GANG
32 23 TAKE ON ME / A-HA
33 47 TALK TO ME / STEVIE NICKS
34 36 BURNING HEART / SURVIVOR
35 40 LOVE IS THE SEVENTH WAVE / STING
36 37 CONGA / MIAMI SOUND MACHINE
37 38 YOU'RE A FRIEND OF MINE / CLARENCE CLEMONS & JACKSON BROWNE
38 24 SAVING ALL MY LOVE FOR YOU / WHITNEY HOUSTON
39 42 DO IT FOR LOVE / SHEENA EASTON
40 45 EVERYBODY DANCE / TA MARA & THE SEEN
2位は2週間の1位からダウン、Starshipの"We Built This City"。Starship、ルーツは60年代のJefferson Airplaneまでさかのぼります。その後、1974年にJefferson Starshipとなり、さらに1984年、ジェファーソン・エアプレイン創設メンバーのポール・カントナーがバンドを去ったことにより、Starshipとなりました。Starshipとしては初めてのヒットですが、Jefferson Airplane時代の最高位5位の"Somebody to Love"、Jefferson Starship時代の最高位3位の"Miracles"と合わせて3曲目のTop5ヒット、グループの長い歴史を経ての初めてのNo.1です。
3位は4位からアップ、Mr. Misterの"Broken Wings"。Mr. Misterですが、アメリカのロックグループ。彼ら初めてのTop40ヒットがTop3ヒットになりました。
4位は2週間続けた2位からダウン、残念ながら1位にはなれませんでした、Glenn Freyの"You Belong To The City"。Glenn Freyですが、もちろん皆さんご存知、The EaglesでDon Henleyなどとともに、ボーカリスト、ソングライター、ギタリストとして活躍し、イーグルス活動停止後、ソロではこの曲で6曲目のTop40ヒット、最高位2位の"The Heat Is On"に続く2曲目の2位を記録するヒットになりました。この曲、No.1となったJan Hammerの"Miami Vice Theme"と同じくテレビドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』サントラ収録曲です。
5位は前週と変わらず、Heartの"Never"。Heartですが、1975年にデビューしたアメリカンロックグループ。1975年の初めてのヒット"Magic Man"が最高位9位、それ以降ヒットを積み重ね、この曲で11曲目のTop40ヒットで初めてのTop5ヒットになりました。
この週2位は2週間の1位からダウン、Starshipの"We Built This City"。年間チャートは14位。長い歴史を持つStarship、初のNo.1ヒットで、もちろん彼らグループの最大のヒットとなりました。
さてStarship、その歴史は1965年までさかのぼり、アメリカン・ロックの創成期にあたります、サイケデリック・ロックの代表格がJefferson Airplane。オリジナルメンバーのポール・カントナーにマーティ・バリン、さらにもう一人のボーカルのグレイス・スリックが加入し、その年1967年に出した"Somebody to Love"が最高位5位の大ヒット、人気を確立します。
その後、メンバーチェンジを繰り返し、1973年にJefferson Airplaneはいったん解散、Jefferson Airplaneのメンバーのポール・カントナー、マーティ・バリン、グレイス・スリック、ディヴィッド・フライバーグなどに、ギタリストのクレイグ・チャキーソ、ピート・シアーズが加わり、Jefferson Starshipと改名、1974年にファーストアルバム『Dragon Fly』を発表、そして翌年1975年にリリースしたセカンドアルバム『Red Octopus』が大ヒット、アルバムチャートでNo.1、シングルでも"Miracles"が3位を記録する大ヒットとなり、復活します。
Jefferson Starship、ポール・カントナー、マーティ・バリン、グレイス・スリックの3人が曲を作り、さらにはその3人がボーカルも担当するという、メンバーの個性が発揮された素晴らしいグループでした。
特に3枚目の『Spitfire』は素晴らしいアルバムでした。大好きなアルバムで、今でもよく聴きます。アルバムジャケットは長岡秀星さんのデザインで、そこには「星船」の文字。シングル"With Your Love"は最高位12位、年間84位のヒットとなっています。こちらをご覧ください→→→
1978年、ボーカルで中心メンバーのグレイス・スリック、マーティ・バリンが相次いでバンドを離れ、代わりにミッキー・トーマスが加入、それまでのポップバラード路線から、ロック路線に急転向します。
Starshipになってから、音楽性が変わったと言われますが、実はこの79年のミッキー・トーマスの加入、81年のグレイス・スリックの復帰で、このバンドの音楽性が変わったと思います。
中でも5枚目のアルバム「Freedom At Point Zero」、そのアルバムからのシングル"Jane"は新生ジェファーソン・スターシップを象徴する曲でした。ロック色の強い私の好みの曲です。ミッキー・トーマスはエルヴィン・ビショップ・グループの名曲"Fooled Around and Fell in Love"のリードボーカルで有名ですね。こちらをご覧ください→→→
さて、前振りがだいぶ長くなりましたが、1984年、ジェファーソン・エアプレインのオリジナルメンバーのポール・カントナーがバンドを去ったのですが、その際、『ジェファーソン』の名称を、「ジェファーソン・エアプレイン」のメンバーが同意しないと名乗れない、ということになってしまい、バンド名が「ジェファーソン」をとって、「スターシップ」に縮められ、再スタートを切ることになりました。
その新生Starshipのファーストアルバムが『Knee Deep in the Hoopla』、そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"We Built This City"です。
この曲の作者ですが、 Bernie TaupinにMartin Page、Dennis Lambert、Peter Wolfの4人の共作。なんと Bernie TaupinとPeter Wolfが入っているってビックリですよね。Peter Wolfはプロデューサーとしても参加、アルバムのプロデューサー、その他の曲も提供するという、全面的な協力をしています。
"We Built This City"ですが、邦題は「シスコはロック・シティ」。日本でも大ヒットしました。
「産業ロック」と酷評する評論家もいましたが、曲は素晴らしいですし、ミッキー・トーマスとグレイス・スリックの二人の力強いボーカルの掛け合いがまた素晴らしいんです。文句なくNo.1にふさわしい曲だと思います。
アルバム『Knee Deep in the Hoopla』はシングルのヒットに伴いアルバムも大ヒット、最高位こそ7位でしたが、アルバム年間チャートでは13位となる大ヒットアルバムとなりました。
今週 先週 song / artist
1 3 SEPARATE LIVES (THEME FROM WHITE NIGHTS) / PHIL COLLINS & MARILYN MARTIN
2 1 WE BUILT THIS CITY / STARSHIP
3 4 BROKEN WINGS / MR. MISTER
4 2 YOU BELONG TO THE CITY / GLENN FREY
5 5 NEVER / HEART
6 6 LAY YOUR HANDS ON ME / THOMPSON TWINS
7 9 WHO'S ZOOMIN' WHO / ARETHA FRANKLIN
8 13 ELECTION DAY / ARCADIA
9 17 PARTY ALL THE TIME / EDDIE MURPHY
10 14 SLEEPING BAG / ZZ TOP
11 18 ALIVE & KICKING / SIMPLE MINDS
12 22 SAY YOU, SAY ME(TITLE SONG FROM WHITE NIGHTS) / LIONEL RICHIE
13 11 BE NEAR ME / ABC
14 8 MIAMI VICE THEME / JAN HAMMER
15 15 ONE OF THE LIVING / TINA TURNER
16 19 I MISS YOU / KLYMAXX
17 7 HEAD OVER HEELS / TEARS FOR FEARS
18 10 PART TIME LOVER / STEVIE WONDER
19 21 PERFECT WAY / SCRITTI POLITTI
20 12 YOU ARE MY LADY / FREDDIE JACKSON
21 25 SMALL TOWN / JOHN COUGAR MELLENCAMP
22 20 SOUL KISS / OLIVIA NEWTON-JOHN
23 16 LOVE THEME FROM ST. ELMO'S FIRE / DAVID FOSTER
24 26 SISTERS ARE DOIN' IT FOR THEMSELVES / EURYTHMICS AND ARETHA FRANKLIN
25 30 TONIGHT SHE COMES / CARS
26 28 WRAP HER UP / ELTON JOHN
27 39 THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR / DIONNE & FRIENDS
28 33 WALK OF LIFE / DIRE STRAITS
29 32 OBJECT OF MY DESIRE / STARPOINT
30 31 RUNNING UP THAT HILL / KATE BUSH
31 35 EMERGENCY / KOOL & THE GANG
32 23 TAKE ON ME / A-HA
33 47 TALK TO ME / STEVIE NICKS
34 36 BURNING HEART / SURVIVOR
35 40 LOVE IS THE SEVENTH WAVE / STING
36 37 CONGA / MIAMI SOUND MACHINE
37 38 YOU'RE A FRIEND OF MINE / CLARENCE CLEMONS & JACKSON BROWNE
38 24 SAVING ALL MY LOVE FOR YOU / WHITNEY HOUSTON
39 42 DO IT FOR LOVE / SHEENA EASTON
40 45 EVERYBODY DANCE / TA MARA & THE SEEN