ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

James Ingram with Michael McDonald - Yah Mo Be There(1984年の洋楽 Part8)

2020-02-27 23:06:44 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart8はJames Ingram with Michael McDonaldの"Yah Mo Be There"。
最高位は3月3日付の1週のみの19位。年間チャートはちょうど100位。年間100位は印象に残ります。

さて"Yah Mo Be There"ですが、James Ingram と Michael McDonaldの異色のコンビ、というか、R&Bつながりのぴったりなコラボです。
この曲の作者を見るとわかりますが、実は二人だけではなく、Rod TempertonとQuincy Jonesの四人のコラボでできた曲ですね。
もちろん実力者4人が集まったのはプロデューサーも務めるQuincy Jonesによるものでしょう。

James Ingramといえば、Quincy Jonesのアルバム『The Dude』収録の"Just Once"と"One Hundred Ways"の2曲のヒットで世に出てきたQuincy Jonesの秘蔵っ子。そして1982年にNo.1を記録したPatti Austinとのデュエットシングル"Baby, Come to Me"のプロデューサーももちろんQuincy Jones。その曲を作ったのがRod Tempertonです。

Rod Tempertonといえば天才ソングライターとして有名ですね。マイケル・ジャクソンの"Rock with You"や"Off the Wall"、"Thriller"も彼の手によるものです。その昔、Heatwaveに所属していて、1977年の全米2位の名作"Boogie Nights"も彼の手によるものとして有名です。

そしてMichael McDonald、Steely Dan→The Doobie Brothersに移り、1979年のNo.1ヒット"What a Fool Believes"でThe Doobie Brothersに革命を起こしたミュージシャンです。私にとっては大好きだったThe Doobie Brothersを壊してしまった憎きMichael McDonaldではありましたが、この時にはすでにThe Doobie Brothersを脱退、というかThe Doobie Brothers自体が活動を停止していた時期でしたので、まあ、許して彼の曲を聞いていました。

"Yah Mo Be There"ですが、さすがこの4人が組んだ曲、ダンサブルでかつおしゃれな曲です。
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ビルボード 全米 Top40 1984年2月25日付 Genesis - That's All

2020-02-23 18:55:39 | 1984年ビルボードTop40
1984年2月25日付ビルボード All American Top40、1位の交代がありました、2位から上がっての1位はVan Halenの"Jump"。Van Halenですが、初めてのヒット"You Really Got Me"以来この曲で5曲のTop40ヒットがありますが、これまでの最高が12位を記録した"(Oh) Pretty Woman"、初めてのTop10ヒットでついに1位獲得です。

3週間の1位からダウンしての2位はCulture Clubの"Karma Chameleon"。Culture Clubですが、アメリカでの初めてのヒット"Do You Really Want to Hurt Me"が第2位を記録、続くシングル"Time (Clock of the Heart)"も連続2位。この曲でついに初めてのNo.1獲得となりました。
3位は4位からアップ、Nenaの"99 Luftballons"。Nenaですが、ドイツ出身のロックバンド。ドイツでは2曲目のヒットですが、アメリカでは初めてのヒット。珍しいドイツ語のヒット曲です。
4位は9位からジャンプアップ、Cyndi Lauperの"Girls Just Want to Have Fun"。Cyndi Lauper、この曲がメジャーデビューシングルで、初めてのヒットが4位まで上がってきました。
5位は7位からアップ、Michael Jacksonの"Thriller"。世界で最も売れたアルバム『Thriller』から、ついに7曲目のシングルカット曲としてタイトルソングの登場です。この時点でHot100にはまだ3週目で5位まで上がってきました。

この週6位からダウンして11位はGenesisの"That's All"。
最高位は2月11日と18日の第6位。年間チャートは52位。Genesisのこれまでの最高のヒットは1980年の"Misunderstanding"の14位ですので、この時点での最高のヒットになりました。

イギリス出身のプログレッシブバンドGenesis、結成は60年代後半、ピーター・ガブリエル、アンソニー・フィリップス、トニー・バンクス、マイク・ラザフォードなどのメンバーで結成されました。
70年代に入り、メンバーチェンジが行われ、スティーヴ・ハケットやフィル・コリンズが加入、1971年にリリースした3枚目のアルバム『Nursery Cryme』がイギリスでヒット、ブリティッシュプログレロックの人気バンドとなります。
その後もメンバーチェンジを繰り返し、中心メンバーだったピーター・ガブリエル、スティーヴ・ハケットが脱退、マイク・ラザフォード、フィル・コリンズ、トニー・バンクスの3人が残って、1978年にポップス色の強いアルバム『...And Then There Were Three...そして三人が残った』を発表、シングルの"Follow You Follow Me"も初めて全米Top40に入るヒットになります。

3人のメンバーは、それぞれソロ活動を行いながら、Genesisとしてのアルバム作成を進め、1983年にバンド12枚目のアルバムとなる『Genesis』を発表、イギリスでの1位をはじめ、全世界でヒットします。
そのアルバムからの2曲目のシングルがこの曲"That's All"です。
曲の作者はメンバー3人。さらにポップになって、アメリカでの大ヒットにつながりました。

この1984年1月から2月にかけてのビルボードシングルチャート、1月28日付から2月18日付までの4週間の間、プログレッシブロック界のスーパーバンドのイエスとジェネシスの両グループがシングルチャートのTop10に入っていました。
高校生時代、イエス、ジェネシスをはじめ、プログレッシブロックも聞きかじっていましたが、元々は難解な曲も多かった彼らの曲がポップに変身し、両方いっぺんにシングルチャートで大ヒットをするとは、わからないものですね。


今週 先週 song / artist
1 2 JUMP / VAN HALEN
2 1 KARMA CHAMELEON / CULTURE CLUB
3 4 99 LUFTBALLONS / NENA
4 9 GIRLS JUST WANT TO HAVE FUN / CYNDI LAUPER
5 7 THRILLER / MICHAEL JACKSON
6 3 JOANNA / KOOL & THE GANG
7 12 NOBODY TOLD ME / JOHN LENNON
8 10 LET THE MUSIC PLAY / SHANNON
9 14 WRAPPED AROUND YOUR FINGER / POLICE
10 13 AN INNOCENT MAN / BILLY JOEL
11 6 THAT'S ALL / GENESIS
12 26 SOMEBODY'S WATCHING ME / ROCKWELL
13 21 I WANT A NEW DRUG / HUEY LEWIS & THE NEWS
14 5 TALKING IN YOUR SLEEP / ROMANTICS
15 24 HERE COMES THE RAIN AGAIN / EURYTHMICS
16 22 NEW MOON ON MONDAY / DURAN DURAN
17 11 RUNNING WITH THE NIGHT / LIONEL RICHIE
18 15 THINK OF LAURA / CHRISTOPHER CROSS
19 8 OWNER OF A LONELY HEART / YES
20 20 YAH MO B THERE / MICHAEL MCDONALD & JAMES INGRAM
21 25 GOT A HOLD ON ME / CHRISTINE MCVIE
22 32 FOOTLOOSE / KENNY LOGGINS
23 28 THE LANGUAGE OF LOVE / DAN FOGELBERG
24 19 MIDDLE OF THE ROAD / PRETENDERS
25 30 THIS WOMAN / KENNY ROGERS
26 16 PINK HOUSES / JOHN COUGAR
27 35 AUTOMATIC / POINTER SISTERS
28 33 GIVE IT UP / KC
29 17 BREAK MY STRIDE / MATTHEW WILDER
30 34 ALMOST OVER YOU / SHEENA EASTON
31 43 ADULT EDUCATION / DARYL HALL & JOHN OATES
32 18 I GUESS THAT'S WHY THEY CALL IT THE BLUES / ELTON JOHN
33 37 THE POLITICS OF DANCING / RE-FLEX
34 38 LET'S STAY TOGETHER / TINA TURNER
35 40 BACK WHERE YOU BELONG / 38 SPECIAL
36 39 RUNNER / MANFRED MANN'S EARTH BAND
37 23 SO BAD / PAUL MCCARTNEY
38 44 NEW SONG / HOWARD JONES
39 49 HOLD ME NOW / THOMPSON TWINS
40 46 LIVIN' IN DESPERATE TIMES / OLIVIA NEWTON-JOHN
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Christopher Cross - Think of Laura(1984年の洋楽 Part7)

2020-02-20 21:44:28 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart7はChristopher Crossの"Think of Laura"。
最高位は2月4日と11日の第9位。年間チャートは83位でした。

Christopher Crossですが、アメリカテキサス出身のシンガーソングライター。
Christopher Crossといえば、やっぱり1979年にリリースされた彼のファーストアルバム『Christopher Cross』、邦題は『南から来た男』でアメリカのみならず、日本でも、いや全世界で大ヒットしました。シングルもデビューシングル"Ride Like the Wind"が第2位、そして次のシングル"Sailing"がNo.1ヒットと、いきなりの大ブレイクでした。
デビューシングル"Ride Like the Wind"では、その天使の歌声とも言われたハイトーンボイスが話題となりました。

実は今回、Christopher Crossの曲を紹介したのには理由がありまして、1981年のグラミー賞、彼のファーストアルバム『Christopher Cross』とシングル"Sailing"が主要4部門を独占したのですが、この記録はずっと彼だけのものだったのです。とにかく、最優秀新人賞は一生に一回のみ、その年に最優秀アルバム賞、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞ですから、それはもう大記録なのです。
そしてついに今年のグラミーで、ビリー・アイリッシュが主要4部門を獲得し、4部門独占の二人目になりました。記念すべき今年のグラミー賞でした。

話が脇道にそれましたが、今回紹介の"Think of Laura"、アルバム『Another Page』収録曲です。1位になった"Arthur's Theme (Best That You Can Do)"はサウンドトラック『Arthur』収録曲だったので、アルバムとしては『Another Page』は彼の2枚目のアルバムですね。
曲の作者はもちろんChristopher Cross、プロデューサーはファーストアルバムと同じくMichael Omartianです。
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ビルボード 全米 Top40 1984年2月18日付 Kool & The Gang - Joanna

2020-02-16 20:29:55 | 1984年ビルボードTop40
1984年2月18日付ビルボード All American Top40、これで3週目の1位の大ヒット、Culture Clubの"Karma Chameleon"。
Culture Clubですが、アメリカでの初めてのヒット"Do You Really Want to Hurt Me"が第2位を記録、続くシングル"Time (Clock of the Heart)"も連続2位。この曲でついに初めてのNo.1獲得となりました。

2位は5位からアップ、Van Halenの"Jump"。Van Halenですが、初めてのヒット"You Really Got Me"以来この曲で5曲のTop40ヒットがありますが、これまでの最高が12位を記録した"(Oh) Pretty Woman"、初めてのTop10ヒットで2位まで上がってきました。
3位は1週のみの2位からダウン、Kool & The Gangの"Joanna"。Kool & The Gang、R&B界のスーパースター、レギュラーチャートでも1980年のNo.1ヒット"Celebration"を始めこの曲で7曲目のTop10ヒット、4曲目のTop5ヒットです。
4位は12位からジャンプアップ、Nenaの"99 Luftballons"。Nenaですが、ドイツ出身のロックバンド。ドイツでは2曲目のヒットですが、アメリカでは初めてのヒット。珍しいドイツ語のヒット曲です。
5位は3週間続いた3位からダウン、The Romanticsの"Talking in Your Sleep"。The Romanticsですが、アメリカ出身のロックグループ。彼ら初めてのTop40ヒットでTop3入りです。

この週3位はKool & The Gangの"Joanna"。最高位は2月11日付の1週のみですが第2位を記録。年間チャートは24位の大ヒットでした。

Kool & The Gangですが、ソウル・R&B界のスーパーグループ。
デビューは1960年代、R&Bチャートでは、60年代後半からヒット曲を出していましたが、レギュラーチャートでのメジャーヒットは1973年、その年にリリースした彼ら4枚目のアルバム『Wild and Peaceful』からのシングル"Funky Stuff"が最高位29位を記録、さらに"Jungle Boogie"が最高位4位の大ヒットとなります。この曲はコテコテのファンク・ダンスミュージックでした。

その後多少低迷しましたが、70年代後半からは再び大ヒット曲を連発、1980年にりリ-スした彼ら12枚目のアルバム『Celebrate!』が大ヒット、シングルカットされた"Celebration"が2週間の1位、年間チャートは6位の特大のヒットとなり、R&B界のスーパーグループの地位を確立します。

そして1983年にリリースした彼ら15枚目のアルバム『In the Heart』からのシングルがこの曲"Joanna"です。この曲はメンバーの共作になります。
この曲は彼らのシングルにしては珍しくスローなナンバー。バラードとまではいかないかもしれませんが、彼らお得意のファンク・ダンスミュージックではなく、しっとりとしたソウルナンバー。心にグッとくる曲ですね。


そしてこの曲が彼らの初めての大ヒット曲"Jungle Boogie"。最高位は4位、初めてのTop5ヒットですが、最高位4位ながら1974年の年間チャートでは12位を記録した大ヒットです。
彼ららしいコテコテのファンク・ダンス曲ですね。


今週 先週 song / artist
1 1 KARMA CHAMELEON / CULTURE CLUB
2 5 JUMP / VAN HALEN
3 2 JOANNA / KOOL & THE GANG
4 12 99 LUFTBALLONS / NENA
5 3 TALKING IN YOUR SLEEP / ROMANTICS
6 6 THAT'S ALL / GENESIS
7 20 THRILLER / MICHAEL JACKSON
8 4 OWNER OF A LONELY HEART / YES
9 15 GIRLS JUST WANT TO HAVE FUN / CYNDI LAUPER
10 13 LET THE MUSIC PLAY / SHANNON
11 7 RUNNING WITH THE NIGHT / LIONEL RICHIE
12 17 NOBODY TOLD ME / JOHN LENNON
13 14 AN INNOCENT MAN / BILLY JOEL
14 18 WRAPPED AROUND YOUR FINGER / POLICE
15 9 THINK OF LAURA / CHRISTOPHER CROSS
16 8 PINK HOUSES / JOHN COUGAR
17 11 BREAK MY STRIDE / MATTHEW WILDER
18 10 I GUESS THAT'S WHY THEY CALL IT THE BLUES / ELTON JOHN
19 19 MIDDLE OF THE ROAD / PRETENDERS
20 21 YAH MO B THERE / MICHAEL MCDONALD & JAMES INGRAM
21 26 I WANT A NEW DRUG / HUEY LEWIS & THE NEWS
22 25 NEW MOON ON MONDAY / DURAN DURAN
23 23 SO BAD / PAUL MCCARTNEY
24 28 HERE COMES THE RAIN AGAIN / EURYTHMICS
25 27 GOT A HOLD ON ME / CHRISTINE MCVIE
26 33 SOMEBODY'S WATCHING ME / ROCKWELL
27 16 I STILL CAN'T GET OVER LOVING YOU / RAY PARKER JR.
28 39 THE LANGUAGE OF LOVE / DAN FOGELBERG
29 29 SEND ME AN ANGEL / REAL LIFE
30 32 THIS WOMAN / KENNY ROGERS
31 31 BANG YOUR HEAD / QUIET RIOT
32 36 FOOTLOOSE / KENNY LOGGINS
33 35 GIVE IT UP / KC
34 38 ALMOST OVER YOU / SHEENA EASTON
35 40 AUTOMATIC / POINTER SISTERS
36 22 HOLIDAY / MADONNA
37 42 THE POLITICS OF DANCING / RE-FLEX
38 43 LET'S STAY TOGETHER / TINA TURNER
39 45 RUNNER / MANFRED MANN'S EARTH BAND
40 47 BACK WHERE YOU BELONG / 38 SPECIAL
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Real Life - Send Me An Angel(1984年の洋楽 Part6)

2020-02-13 20:34:58 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart6はReal Lifeの"Send Me An Angel"。
最高位は2月11日と18日の2週間の29位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

さて、Real Life、Part4のDeborah Allenに続いてのマイナーアーチストの登場です。
Real Lifeですが、オーストラリア出身の4人組ニューウエイブロック・ポップスバンド。
オーストラリアというと、エア・サプライの爽やか系か、AC/DCのハードロック系が思い浮かびますが、このバンドはシンセサイザーが目立つニューウエイブ系のバンドです。

デビューアルバムは1983年にリリースの『Heartland』。このアルバムからのファーストシングルがこの曲"Send Me an Angel"で、母国オーストラリアやニュージーランドで大ヒット、アメリカに上陸してまずまずのヒットになりました・。
曲の作者はメンバーのDavid SterryとRichard Zatorskの共作です。

この曲、私はカセットに録音してありませんでしたので、今回のブログのチャートに上がってきて随分久しぶりに聞きました。
数十年ぶりに聞いたにもかかわらず、サビの部分「Send Me An Angel~♪」のところはよく覚えていました。印象に強く残るフレーズですね。
途中のギターソロが以外にもカッコいいです。

Real Lifeのヒット曲ですが、アメリカではこのファーストアルバムからもう1曲この年1984年の5月5日付で1週のみですが40位を記録した"Catch Me I'm Falling"の2曲のみのヒット。でも実は、1989年に彼らのベスト盤が出て、そこに収録された"Send Me An Angel '89"が最高位26位を記録、それがアメリカでの彼らの最大のヒットとなりました。
一方で、母国オーストラリアではそんなにたくさんではないですが、数曲のシングルヒットがあるようです。


さて、この曲とは直接関係ないですが、ついでに同名異曲でScorpionsの"Send Me An Angel"を紹介します。
この曲は1992年に最高位44位を記録した曲。名曲ですよ。
今回なぜ紹介したかというと、同名異曲ということもありますが、Real LifeとScorpions、ボーカルの声質が似ていませんか?
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